リファラル採用とは?メリット・デメリットと報酬で違法にならない制度の作り方

リファラル採用とは、自社の社員に友人や知人、前職の同僚などを紹介・推薦してもらい、通常の選考を経て採用する手法です。マイナビ・リクナビといった求人サイトや転職エージェントを通さずに候補者と出会えるため、外部に払う採用費を抑えやすく、社員から会社の実態を聞いたうえで応募してもらえるので、相性も見極めやすくなります。ただし、紹介してくれた社員へのお礼の払い方を誤ると、職業安定法の規定に触れるおそれがあります。
この記事では、縁故採用との違いから、報酬にかかわる職業安定法のルール、制度の作り方、導入前の点検表までを、中小・ベンチャーの目線でまとめました。紹介された人も、会社名や代表者名を検索して、どんな会社かを確かめようとするはずです。熱狂ベンチャーナビでは、設立まもないベンチャーから上場企業まで、経営者が自分の言葉で事業を語る経営者インタビューを掲載しています。調べた人が経営者の考えに触れられる記事を用意したい方は、掲載のご相談からお問い合わせください。
リファラル採用とは?社員の紹介で採用する手法と縁故採用との違い
リファラル採用とは、社員が自分のつながりの中から自社に合いそうな人を紹介・推薦し、会社がその人を通常の選考で見極めて採用する手法です。 リファラル(referral)は英語で「紹介・推薦」を意味します。紹介される相手は友人や知人に限らず、前職の同僚や学生時代の先輩・後輩など、社員が仕事ぶりや人柄を知っている人が中心です。
求人サイトや転職エージェントとの大きな違いは、候補者との最初の接点を社員がつくることにあります。社員は仕事の中身や職場の空気を自分の言葉で伝えられ、候補者も信頼する知人から話を聞いたうえで応募を考えられます。まだ転職活動を始めていない人に声が届くのも、この経路ならではの特徴でしょう。
混同されやすいのが縁故採用です。一般に縁故採用は、経営者や役員、取引先といった関係者とのつながりそのものが採用の決め手になりやすい採り方を指します。リファラル採用は、紹介を入り口にしながらも、選考は他の応募者と同じ基準で行う点がいちばんの違いです。
| 比べる点 | リファラル採用 | 縁故採用(一般的な意味) |
|---|---|---|
| 紹介する人 | 制度に参加する社員 | 経営者・役員・取引先などの関係者 |
| 選考 | 他の応募者と同じ基準で選考する | つながりが採否を左右しやすい |
| ルール | 募集職種・紹介の流れ・報酬を社内に公開する | 個別の判断で決まり、外から見えにくい |
| 目的 | 自社に合う人と出会う経路を増やす | 関係者の依頼に応える・関係を保つ |
なお、厚生労働省の統計でいう「縁故」は、友人・知人などを通じた入職全般を指す区分で、ここでいう縁故採用より広い意味で使われています。その統計をひもとくと、人のつながりで採っている会社の姿が浮かび上がってきます。
会社が小さいほど「人のつながり」で採っている|統計で見る縁故経由の入職
制度としてのリファラル採用だけを数えた公的統計は見当たりません。ただ、厚生労働省の雇用動向調査は、入職者がどの経路で入社したかを「入職経路」として集計しており、その中に「縁故」という区分があります。令和7年の調査票では「縁故(友人・知人等も含む)」と示され、集計表では前の勤め先のあっせんなどによる入職もこの区分に含まれています。
令和7年雇用動向調査(2026年8月公表)の統計表で、入社前の1年間に仕事をしていた転職入職者の経路を見ると、最も多いのは求人情報誌やインターネットを含む「広告」の31.9%で、次が「縁故」の24.0%でした。ハローワーク(公共職業安定所)経由は12.9%、転職エージェントなどの民営職業紹介所は9.3%です。転職して入社した人のおよそ4人に1人が、人のつながりを経由して入社していることになります。


企業規模別では、その差がさらに鮮明です。転職入職者に占める縁故の割合は、従業員1,000人以上の企業で18.4%、300〜999人で21.0%、100〜299人で21.3%なのに対し、30〜99人では29.9%、5〜29人では38.6%に達します。5〜29人の企業では、縁故が広告の22.5%を上回り、最も多い経路です。ここまでの割合はいずれも、同調査の統計表(第16表)に載っている入職者数から計算した値です。


長い目で見ると、このつながりは細っていく時期が続きました。厚生労働省の『令和6年版 労働経済の分析』によると、5〜99人規模の中小企業では縁故採用が「重要な人材確保のルート」であるものの、入職者に占める割合は1990年から2022年にかけて25%程度まで下がりました。令和7年の割合はそれより高く出ていますが、年によって動く数字でもあり、放っておいて保てる経路とは限りません。小さな会社ほど人のつながりに支えられているからこそ、社員の紹介を偶然に任せず、制度として整える意味があります。 統計上の縁故には社員紹介以外の経路も含まれるため、リファラル採用の成果をそのまま示す数字ではない点は押さえておきましょう。
次の言葉は、熱狂ベンチャーナビで話を聞いた経営者のうち、少人数の組織でインターン生の採用を紹介でまかなっている方のものです。
リファラル採用を広める仕組みを手がけてきた経営者は、縁故採用との混同が活用を遅らせてきたと話します。
参考:厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」
参考:厚生労働省「雇用動向調査 令和7年 年計 第16表 入職経路別入職者数」
参考:厚生労働省「令和7年雇用動向調査 入職者票」
参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 第II部第1章 人手不足の背景」
リファラル採用のメリット・デメリット|費用と相性に効き、人間関係と偏りに備える
メリットとデメリットは、どちらも「社員のつながりを使う」という同じ特徴から生まれます。
- 外部に払う採用費を抑えやすい
- 会社の実態を知ったうえで応募してもらえる
- 転職活動をしていない人にも声が届く
- 不採用や早期退職が人間関係に響きやすい
- 紹介が社員の人脈に偏り、同質化しやすい
メリット:費用を抑えながら、相性の合う人に出会いやすい
| メリット | 理由 | 活かすための前提 |
|---|---|---|
| 外部に払う採用費を抑えやすい | 求人サイトの掲載料や転職エージェントの成功報酬がかからない | 紹介報酬や社内の工数も費用として数える |
| 入社後のギャップが小さくなりやすい | 社員が仕事の実態や職場の空気を前もって伝えられる | 良い面だけでなく、大変な面も話してもらう |
| 転職潜在層に届く | 求人を探していない人にも、知人から声がかかる | すぐ転職しない人とも関係をつないでおく |
| 社員が自社を見つめ直すきっかけになる | 紹介する過程で、自社の魅力を自分の言葉にする | 紹介に使える材料を会社が用意する |
費用の面での利点は、外部に払うお金が減ることであって、採用にお金がかからなくなるわけではありません。 紹介報酬、候補者との面談や会食にかかる経費、面接官の時間、制度を回す担当者の工数は社内に残ります。求人サイトや転職エージェントに払ってきた費用と並べ、1人を採用するまでの総額で比べると、自社にとっての損得が見えてくるはずです。採用費全体をどう見直すかは、採用コストを下げる方法の記事にまとめました。
デメリット:人間関係・同質化・紹介の母数に備える
| デメリット | 起きやすいこと | 備え方 |
|---|---|---|
| 人間関係への影響 | 不採用や早期退職で、紹介した社員と候補者の間が気まずくなる | 選考は会社の責任で行うと、紹介の時点で双方に伝える |
| 同質化 | 経歴や価値観の似た人が集まり、組織の幅が狭まる | 求める経験・役割を言葉にし、他の経路と組み合わせる |
| 母数が社員数に左右される | 社員が少ないうちは、紹介の数そのものが限られる | 紹介を待つだけでなく、会社を知ってもらう発信を並行する |
| 社員の負担 | 紹介の依頼が「ノルマ」と受け止められる | 紹介は任意とし、件数を人事評価に結びつけない |
デメリットの多くは、紹介した社員に選考の結果まで背負わせてしまうところから生まれます。 紹介は「会ってみる価値がある人をつなぐこと」までで、採るかどうかを決めるのは会社だと、制度の中で線を引いておきましょう。
リファラル採用の報酬は違法?「賃金として払う」が職業安定法の線引き
紹介してくれた社員にお礼を払うこと自体が、法律で一律に禁じられているわけではありません。問題になるのは、誰に、どのような形で払うかです。押さえたい点は3つあります。
- 社員への報酬は「賃金」として支払う
- 社員以外の人に報酬を払って募集を手伝ってもらうには、国の許可が要る
- 賃金として払うなら、支給の条件をあらかじめ規程に書いておく
① 社員への報酬は「賃金」として支払う
根拠になるのは、職業安定法第40条です。
「被用者」は会社と雇用関係にある社員、「募集に従事するもの」は応募を勧誘する人を指します。厚生労働省の「募集・求人業務取扱要領」(令和7年6月)は、事業主自身や、事業主の指示を受けた社員が直接働きかけて応募を勧誘することを「直接募集」と呼び、原則として自由に行えるとしています。そのうえで、募集に従事する社員に与えてよい報酬は、賃金・給料などに限られるのです。
会社が制度として社員に紹介を呼びかける以上、紹介する社員はこの「募集に従事する被用者」にあたるものとして考えておくのが安全です。つまり、紹介のお礼は賃金・給料として支払う形をとり、謝礼のように賃金の外で渡す形は避ける必要があります。
なぜ、このような規定があるのでしょうか。厚生労働省は制度を整理した資料の中で、募集に従事する人への報酬は応募者の人数に比例して払われることが多く、応募者を増やそうと甘言を弄するなどの弊害が生じやすいため、賃金等以外の報酬の支払いを禁止していると説明しています。違反した場合の罰則は同法第65条に定められており、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。
参考:e-Gov法令検索「職業安定法」
参考:厚生労働省「募集・求人業務取扱要領」
参考:厚生労働省「職業紹介事業以外の雇用仲介事業 その他の検討項目 現行の制度・運用」
② 社員以外の人への紹介料は、許可なしに払わない
元社員や取引先、社員の家族や友人など、社員ではない人にお礼を払って紹介を頼む場合は、別の規定が関わってきます。
社員以外の人に応募の勧誘をしてもらう形は「委託募集」と呼ばれ、報酬を払う場合は厚生労働大臣の許可が必要です。払う報酬の額にも、あらかじめ認可が要ります。許可を受けずに行ったときの罰則は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、第40条の違反より重く定められています。


元社員や取引先、社員の知人などへの紹介料を制度に組み込む前に、この委託募集にあたらないかを管轄の都道府県労働局に確認してください。 また、求人と求職の申込みを受けて雇用関係の成立をあっせんする「職業紹介」を有料の事業として行うには、同法第30条により厚生労働大臣の許可が必要です。社外の個人や会社から「人を紹介するので報酬を」と持ちかけられたときは、相手が許可を受けた職業紹介事業者かどうかを確かめましょう。
③ 賃金として払うなら、支給の条件をあらかじめ規程に書く
では、「賃金として払う」とは具体的にどういうことでしょうか。労働基準法第11条は、賃金を「賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの」と定めています。
一方で、旧労働省の通達(昭和22年発基第17号)が示しているのは、結婚祝金や見舞金のような恩恵的な給付は原則として賃金とみなさず、就業規則や労働協約、労働契約などで支給条件があらかじめ明確なものは例外とする、という考え方です。この考え方に照らすと、紹介のお礼はその場の判断で渡すのではなく、支給の対象・条件・時期を規程に定め、給与と一緒に支払う形にしておくと、賃金としての位置づけがはっきりします。
就業規則の作成と届出を定めた労働基準法第89条により、常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則に新しい定めを加えたら所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。届け出るときは、労働者の過半数で組織する労働組合、ない場合は過半数代表者の意見を聴き、その意見書を添える決まりです。10人未満で届出の義務がない会社でも、通達が労働契約なども挙げている点を踏まえ、支給の条件を書面にして全社員に示しておけば、後から「言った・言わない」になりません。


ここで挙げた要領や通達は、社員紹介の報奨金そのものに個別に触れているわけではありません。規程の書き方に迷ったら、労働基準監督署や社会保険労務士に確認しておくと安心です。
参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
参考:厚生労働省「社会保険料・労働保険料の賦課対象となる報酬等の範囲に関する検討会(第1回)資料3」
リファラル採用の制度設計|対象者・紹介の流れ・報酬・社内告知の決め方
制度は、次の4つを決めれば形になります。
- 誰が紹介できるか、どの職種で紹介を募るか
- 紹介から選考、結果の連絡までの流れ
- 報酬を払うかどうかと、その条件
- 社内への告知のしかた
対象者:紹介できる人と、紹介を募る職種を決める
紹介できる人は、雇用関係にある社員を基本にします。 社員以外の人に報酬を払って紹介を頼む形は、委託募集の許可にかかわるからです。そのうえで、契約社員やパート・アルバイトを含めるか、採用担当者や面接官を報酬の対象から外すかを決めておきます。採用担当者はふだんから募集に携わる立場なので、同じ報酬の対象にして公平に見えるかどうかを社内で話し合っておくと、後の不満を防げます。
紹介を募る職種は、募集中のポジションと、そこで求める経験や人物像まで示しましょう。「いい人がいたら」という呼びかけだけでは、社員は誰の顔を思い浮かべればよいか分かりません。
紹介の流れ:本人の了解を得てから、会社が選考を引き取る
紹介を受けてから結果を伝えるまでは、次のような流れで組み立てるとよいでしょう。
| 段階 | やること | 押さえたい点 |
|---|---|---|
| 声かけ | 社員が知人に募集中の職種を伝える | 会社紹介の資料や記事を渡し、伝える内容をそろえる |
| 本人の了解 | 紹介されることに候補者本人が同意する | 了解を得る前に、履歴書や連絡先を会社へ渡さない |
| 紹介の登録 | 社員がフォームなどで会社に紹介する | 紹介者・候補者・職種・関係性を記録する |
| カジュアル面談 | 選考の前に、会社と候補者が話す場を設ける | 転職を決めていない人も気軽に来られる形にする |
| 選考 | 他の経路の応募者と同じ基準で選考する | 紹介者は面接官に入れない |
| 結果の連絡 | 会社から候補者本人に直接伝える | 紹介者に伝える範囲を、事前に候補者と決めておく |
結果を紹介者にどこまで伝えるかは、候補者の個人情報の問題でもあります。 職業安定法第5条の5は、労働者の募集を行う者に、応募者などの個人情報を業務の目的に必要な範囲で、目的を明らかにして集め、その範囲内で保管・使用するよう求めています。本人の同意があれば別ですが、選考で知った経歴や評価を紹介者に話すのは控えましょう。紹介者に合否まで伝えるかどうかは、紹介の時点で候補者本人に確認しておくと、後で迷いません。
報酬:払うかどうかと、いつ・どう払うかを先に決める
報酬は必須ではありません。払う場合は賃金として扱い、規程に次の点を書いておきます。
| 決めること | 考え方 |
|---|---|
| 支給の対象者 | 紹介できる社員のうち、誰を支給の対象にするか |
| 支給の条件 | 入社した時点か、入社後一定期間在籍した時点か |
| 金額の決め方 | 職種ごとに定めるか、一律にするか |
| 支払いの時期と方法 | どの月の給与と一緒に、どの名目で支払うか |
紹介報酬の金額について、公的な統計で示された相場は見当たりません。 これまで1人の採用にかけてきた費用や職種の採りにくさを踏まえ、社員にとって分かりやすい形で社内で決めることになります。厚生労働省が第40条の理由として挙げた、応募者の人数に比例した報酬は甘言などの弊害を生みやすいという懸念を踏まえると、応募や面談の件数に応じて払うより、入社や一定期間の在籍を条件にするほうが、規定の趣旨に沿った設計といえるでしょう。
食事会や記念品など、金銭以外のお礼を考える場合も、それをどう位置づけるかを含めて、労働局や社会保険労務士に事前に確認しておくと安心です。
社内告知:ルールを1枚にまとめ、繰り返し伝える
制度ができたら、募集中の職種、求める人物像、紹介の方法、報酬の条件、不採用だった場合の扱いを1枚の文書にまとめ、全社員に共有します。一度の告知で終わらせず、募集の状況が変わるたびに更新して伝え直すと、紹介が途切れにくくなります。 経営者自身が全社の場で「なぜ今この仲間が必要なのか」を話すと、社員は知人に声をかけるときの言葉を持てるようになるはずです。


リファラル採用を回す運用のコツ|紹介しやすい材料と早い返信
制度をつくっても、紹介が自然に集まるとは限りません。運用で効いてくるのは次の4つです。
- 紹介される人が会社を調べたときの情報を用意する
- 紹介へのお礼と進み具合を早く返す
- 経営者と現場が、求める人を自分の言葉で語る
- 紹介の数から定着までを記録して見直す
紹介される人が会社を調べたときの「答え」を用意する
知人から声をかけられた人は、話を聞く前後に会社名や代表者名を検索するでしょう。そこで事業の中身や経営者の考えが確かめられれば、紹介した社員の話に裏づけが加わります。反対に、調べてもほとんど情報が出てこなければ、社員がどれだけ熱心に話しても、候補者は判断の材料を持てません。社員に紹介を頼む前に、紹介される側が読む情報を整えておくことが、紹介の数と質を支えます。
私たちが経営者の取材を続けていて感じるのは、社員が自社のことを自分の言葉で説明できる会社ほど、人のつながりで仲間を増やしているということです。採用サイトの会社紹介、経営者のインタビュー記事、仕事内容が分かる資料など、社員がそのまま知人に送れる材料をそろえておきましょう。
紹介へのお礼と進み具合を、早く返す
紹介した社員がいちばん気にかけているのは、紹介した相手がその後どうなったかです。登録への返事が遅い、面談の日程がなかなか決まらない、結果が伝わってこないという状態が続くと、社員は次の紹介をためらいます。紹介を受けたらその日のうちにお礼と次の段取りを返し、面談や選考の節目で進み具合を共有しましょう。
経営者と現場が、求める人を自分の言葉で語る
社員が紹介をためらう理由の一つは、誰を思い浮かべればよいかが分からないことです。経営者が事業の方向と、そのために必要な仲間の姿を語り、現場の社員が一緒に働きたい人の具体像を補うと、紹介の的が絞られます。経営者の発信が採用にどう効くかについては、社長・代表インタビューの効果も参考になるはずです。
紹介の数から定着までを記録して見直す
紹介の件数、面談に進んだ数、採用数、入社後の定着を、求人サイトや転職エージェントなど他の経路と並べて記録します。紹介が多い部署と少ない部署、報酬の条件を変えた前後の動きを比べれば、どこを直せばよいかが見えてきます。


リファラル採用で失敗しやすいパターンと防ぎ方
リファラル採用のつまずきは、制度の骨組みより運用の細部から起こりがちです。
| 失敗パターン | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 不採用の後、紹介者と候補者の関係が気まずくなる | 期待を持たせたまま選考に進み、結果の伝え方を決めていなかった | 紹介時に「選考は会社が行う」と伝え、結果は会社から本人へ直接返す |
| 似た人ばかりが集まり、新しい発想が出にくくなる | 紹介だけに頼り、求める人物像があいまい | 募集ごとに必要な経験・役割を示し、他の経路の応募者と同じ基準で比べる |
| 紹介が最初の数件で止まる | 告知が一度きりで、紹介後の返事も遅い | 募集中の職種を定期的に共有し、お礼と進み具合を早く返す |
| 報酬目当ての紹介が増え、合わない人が来る | 金額だけを前面に出して呼びかけた | 「どんな人と働きたいか」を先に伝え、支給の条件を入社や在籍に置く |
| 紹介だからと選考が甘くなる | 紹介者への遠慮や、早く人を埋めたい焦り | 面接官と評価の基準を、他の経路と同じにする |
| 報酬の払い方が法律に触れるおそれがある | 謝礼として現金や商品券を個別に渡した | 賃金として規程に定め、給与と一緒に支払う |
中でも気づきにくいのが同質化です。 社員が思い浮かべるのは、どうしても自分と経歴や価値観の近い人になりがちで、紹介だけで採り続けると組織の顔ぶれが少しずつ似てきます。すぐに問題として表に出ないぶん、気づいたときには新しい視点を持つ人が入りにくくなっているかもしれません。紹介はあくまで採用経路の一つと位置づけ、求人サイトや転職エージェント、自社からの発信と組み合わせて、入ってくる人の幅を保ちましょう。
リファラル採用の制度を始める前の点検表
制度を社内に公表する前に、次の項目を確かめておきましょう。
| 領域 | 点検項目 | 確認 |
|---|---|---|
| 目的 | どの職種を、なぜ紹介で採りたいのかを言葉にしたか | ☐ |
| 対象者 | 紹介できる人を、雇用関係にある社員を基本に決めたか | ☐ |
| 対象者 | 採用担当者や面接官を報酬の対象に含めるか決めたか | ☐ |
| 報酬 | 報酬を賃金として扱い、支給の条件を規程に書いたか | ☐ |
| 報酬 | 就業規則を変更した場合の届出が必要か確認したか | ☐ |
| 報酬 | 社員以外の人に紹介料を払う設計になっていないか | ☐ |
| 流れ | 候補者本人の了解を得てから、情報を受け取る流れにしたか | ☐ |
| 選考 | 紹介でも、他の経路と同じ基準・同じ面接官で選考するか | ☐ |
| 連絡 | 結果は会社から本人へ伝え、紹介者に伝える範囲を決めたか | ☐ |
| 情報 | 紹介される人が会社を調べたときに読める情報があるか | ☐ |
| 記録 | 紹介数・採用数・定着を、他の経路と並べて記録できるか | ☐ |
空欄が残った項目は、社内に公表する前に埋めておくと、始めてから慌てずに済みます。 特に報酬の欄は、後から払い方を変えると社員の不信につながりやすいため、最初に固めておきたいところです。
紹介される人に経営者の考えを届けるなら熱狂ベンチャーナビにお任せください
社員が知人に声をかけるとき、背中を押すのは「この会社のことなら自信を持って話せる」という感覚です。紹介された人が会社名や代表者名で検索したとき、経営者が事業への想いや一緒に働きたい人の姿を自分の言葉で語った記事が見つかれば、社員の話は一人の感想から、確かめられる情報に変わります。当社の熱狂ベンチャーナビでは、仕事に熱狂する企業の経営者に直接話を聞き、読み応えのあるリアルインタビュー記事にしています。企画・撮影・取材から記事化までを一貫して行い、記事の主役はいつも経営者自身の言葉です。 撮影した素材は掲載企業の所有物になり、話を聞く相手も、設立まもないベンチャーから上場企業まで多岐にわたります。
当社(株式会社デジマケ)の本業は、SEOやSNS運用による集客の支援です。その知見を記事の届け方にも生かし、会社名や代表者名で検索した人が熱狂ベンチャー100選やインタビュー記事にたどり着ける状態をつくることで、知ってもらう段階から内定を承諾するまで、入社への気持ちを後押しする接点を増やしていきます。 社員が紹介のたびに記事のURLを添えれば、経営者の考えをそのまま知人に手渡せるでしょう。紹介が必ず増えると約束するものではありませんが、紹介される側が安心して会いに来られる下地づくりに役立てていただけます。どんな経営者がどんな言葉で語っているかは、経営者インタビューの一覧と熱狂ベンチャー100選で確かめられます。
企業・採用ご担当者さまへ
経営者インタビューの掲載について
経営者の言葉を、読み応えのあるインタビュー記事にして熱狂ベンチャーナビに掲載します。
- 企画・撮影・取材から記事化まで一貫して対応
- 設立まもないベンチャーから上場企業まで掲載
- 熱狂ベンチャー100選への掲載もご相談いただけます
※掲載は有償です。費用や掲載までの流れは、お問い合わせ後にご案内します。
リファラル採用に関するよくある質問
リファラル採用と縁故採用は何が違いますか
一般に、リファラル採用は社員の紹介を入り口にしながら、他の応募者と同じ基準で選考する仕組みです。 これに対し縁故採用は、経営者や取引先などとのつながりそのものが採否を左右しやすい採り方を指します。紹介の範囲や報酬、選考の手順を社内に公開して運用するかどうかも、両者を分けるポイントです。
紹介した社員に報酬を払うのは違法ですか
一律に違法になるわけではなく、賃金として支払うのであれば、職業安定法第40条の条文上、禁じられた報酬にはあたりません。 同条は、募集に従事する社員に賃金・給料などを払う場合を除いて、報酬を与えることを禁じているからです。支給の条件を就業規則や賃金規程に定め、給与と一緒に支払う形にしておきましょう。謝礼として現金や商品券を個別に渡す形は避け、規程の細かな書き方は労働基準監督署や社会保険労務士に確かめておくと安心です。
リファラル採用の報酬の相場はいくらですか
紹介報酬の金額について、公的な統計で示された相場は見当たりません。 金額は、これまで1人の採用にかかってきた費用や職種の採りにくさを踏まえて、自社で決めることになります。金額より先に、支給の条件を入社時にするか一定期間の在籍後にするか、賃金として給与と一緒に払う段取りをどうするかを固めておくと、運用で迷いにくくなります。
元社員や社外の知人に紹介料を払ってもよいですか
社員以外の人に報酬を払って募集に従事させるには、職業安定法第36条により厚生労働大臣の許可が必要です。 報酬の額にも、あらかじめ認可を受けなければなりません。元社員や取引先、社員の知人などへの紹介料を考えているなら、制度にする前に管轄の都道府県労働局へ相談してください。
社員数が少ない会社でもリファラル採用はできますか
できます。統計で見ると、規模の小さい会社ほど人のつながりを通じた入社の割合が高くなっています。 令和7年雇用動向調査では、従業員5〜29人の企業の転職入職者のうち38.6%が縁故経由で、最も多い経路でした。ただ、社員が少ないうちは紹介の数そのものが限られます。紹介される人が会社を調べたときに読める情報を整え、他の採用経路とも組み合わせて進めましょう。
まとめ
リファラル採用は、社員の紹介を入り口に、通常の選考で自社に合う人を迎える採用手法です。外部に払う採用費を抑えやすく、会社の実態を知ったうえで応募してもらえる一方、人間関係への影響や同質化には備えが要ります。紹介した社員に報酬を払うなら、職業安定法第40条に沿って賃金として扱い、支給の条件を規程に定めること。社員以外の人への紹介料は、第36条の委託募集の許可にかかわるため、事前に労働局へ確認すること。この2点を押さえたうえで、対象者・紹介の流れ・告知を決め、導入前の点検表で抜けがないかを確かめてください。
統計を見ても、小さな会社ほど人のつながりに支えられています。正直なところ、制度の細かな作り込み以上に効くのは、紹介された人が調べたときに「この会社の考え」がきちんと見つかることだと、私たちは感じています。経営者の言葉を記事として残し、社員が紹介のたびに手渡せる状態をつくりたい方は、熱狂ベンチャーナビへお声がけください。
企業・採用ご担当者さまへ
経営者インタビューの掲載について
経営者の言葉を、読み応えのあるインタビュー記事にして熱狂ベンチャーナビに掲載します。
- 企画・撮影・取材から記事化まで一貫して対応
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