社長・代表インタビューの効果|採用・広報で活かす経営者の言葉

社長・代表インタビューの効果で本当に大切なのは、記事を「作ること」よりも、経営者の言葉を採用や広報の各場面で「使い切ること」です。知名度や待遇で大手に見劣りするベンチャーほど、条件の比較では埋もれてしまいます。そこで、経営者の考えや事業への想いを開示し、共感で選んでもらう土俵に持ち込む手段が、社長・代表インタビューです。

この記事では、社長・代表インタビューの効果を採用・広報・組織の3つの領域で整理し、記事をどこでどう活かすか、やりすぎるとどう逆効果になるかまでを、予算も知名度も限られるベンチャーの目線で解説します。なお、熱狂ベンチャーナビには、ベンチャーから上場企業まで幅広い経営者インタビューが掲載されています。求人広告に頼らず、経営者の言葉で自社の魅力を届けたい方は、掲載のご相談もご検討ください。

目次

社長・代表インタビューで大事なのは「経営者の考えを開示する」こと

社長・代表インタビューの本質は、求人票では伝わらない「なぜこの会社なのか」を、経営者本人の言葉で開示することです。 待遇や制度で大手と競うのではなく、理念や事業の背景への共感で選んでもらうための手段だと捉えると、活かし方がはっきりします。

背景には、構造的な人手不足があります。厚生労働省の労働経済白書は、2010年代から続く人手不足を「長期かつ粘着的」と分析しており、採りにくい状況は簡単には変わりません。だからこそ、採用しては辞められるを繰り返さないための「定着」と、入社前の期待値をそろえる「ミスマッチの防止」が重要になります。国も、学校卒業段階でのミスマッチによる早期離職を解消するために、企業が職場の実態を求職者へ開示することを促しています。社長・代表インタビューは、この「職場や経営者の考えの開示」を、共感を生む形で行う手段だといえます。

条件で伝える採用と、経営者の言葉で伝える採用は、次のように性質が異なります。

比べる点条件で伝える採用経営者の言葉で伝える採用
伝わるもの給与・待遇・制度理念・事業の背景・人柄
選ばれ方他社と条件で比較される共感で選ばれる
無名企業の勝機埋もれやすい想いで差別化できる
効く範囲応募のきっかけ応募から定着まで

参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 第II部第1章 人手不足の背景」

社長・代表インタビューの効果は「採用・広報・組織」の3領域で見る

効果は1つではなく、次の3つの領域に広がります。

  • 採用:共感で母集団の質が上がり、ミスマッチを防ぐ
  • 広報:検索接点や認知をつくり、次の露出につなげる
  • 組織:理念を社内に浸透させ、既存社員の定着を後押しする

① 採用への効果(母集団の質とミスマッチ防止)

採用領域で最も効くのは、条件ではなく価値観で応募者が自己選別し、母集団の質が上がることです。 「この人・この考え方と働きたいか」で候補者が判断するため、価値観の合う層が応募しやすくなります。

良い使い方は、経営者が事業の現実やカルチャーを深く語り、入社前に「聞いていた話と違う」というギャップを減らしておくことです。 一人の離職ダメージが大きい小規模組織ほど、この効果は費用対効果が高いといえます。注意したいのは、応募の「量」がすぐ増えるとは限らない点です。合わない層が減って一時的に応募数が減って見えることもあります。さらに、スカウトや選考の案内に代表インタビューを添えると、無名企業への警戒がやわらぎ、内定承諾の後押しにもなります。ただし記事はあくまで補助材料で、承諾率を直接「上げる」と断定はできません。

参考:厚生労働省「職場情報の提供制度」

参考:厚生労働省「青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について」

② 広報への効果(検索接点・認知・次の露出)

広報領域では、会社名や代表者名で検索された時に、経営者の言葉が見つかる「検索接点」をつくれることが効きます。 取引先や候補者、メディアが会社を調べた際に、第三者メディア上のインタビュー記事がヒットすれば、実在性や事業への本気度が伝わります。

ネット上に情報が乏しい無名ベンチャーは、「調べても何も出てこない」だけで不安を持たれがちです。第三者メディアに掲載された記事が1本あるだけでも、信頼形成の下地になります。 経営者個人のストーリーは事業紹介より共感されやすく、SNSでの拡散や社員による二次発信のきっかけにもなります。注意したいのは、検索での上位表示や拡散は記事単体では保証できない点です。1本掲載しただけで認知が一気に広がるわけではなく、あくまで「調べた人が見つけられる」受け身の接点だと捉えましょう。

③ 組織への効果(理念浸透・既存社員の定着)

社外だけでなく、既存社員の定着にも効くのが見落とされがちな効果です。 代表が外部メディアで想いを語り評価される姿は、社員が自社や仕事の意味を再認識するきっかけになります。

厚生労働省の労働経済白書は、仕事への活力・熱意・没頭を示すワーク・エンゲイジメントが高いほど、組織への帰属意識や入社3年後の定着率と正の相関がみられると分析しています。人手不足のなかで採用と同じくらい定着が重要になる以上、理念を共通言語にし、既存社員の当事者意識を高める効果は軽視できません。第三者の編集を通した記事は、社内資料より腹落ちしやすい形で理念を固定化します。ただし、記事の内容と日々の言動が食い違えば、かえって社員の白けを招きます。代表偏重の発信に偏らず、社員視点の発信とバランスを取ることも欠かせません。

参考:厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析 第2-(3)-9図 ワーク・エンゲイジメントと組織コミットメントについて」

参考:厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析 第2-(3)-10図 ワーク・エンゲイジメントと定着率・離職率について」

参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 第II部第2章 人手不足への対応」

効果を出すには「作る」より「使い切る」

社長・代表インタビューは、作って採用サイトに置くだけでは力を発揮しきれません。同じ1本の記事を、候補者と接するあらゆる場面に配って初めて、効果が積み上がります。 主な活用チャネルを整理します。

活用チャネル使い方
採用サイト・採用ページ代表メッセージ枠に記事や抜粋を置き、求人票では語れない「なぜこの会社か」を補う
スカウト・ダイレクトリクルーティングスカウト文面に記事URLを添え、会う前に「どんな人が経営しているか」を伝える
選考・面接プロセス面接前の案内に記事を同封し、価値観のすり合わせを早める
内定〜入社のオンボーディング内定者・入社者に共有し、入社前の不安解消とカルチャーの原点資料にする
SNS(経営者・企業・社員)想いのある部分を切り出して発信し、拡散や二次発信の起点にする
第三者メディア掲載客観性のある媒体に載せ、会社名・代表者名での検索接点をつくる
採用ピッチ・会社説明資料代表の言葉を引用し、創業背景やビジョンを一次情報で裏づける
社内共有・理念浸透全社会議や入社時研修で理念の共通言語として使う

効果を続けるか判断するために、指標を決めておくことも大切です。 応募の質、内定承諾率、早期離職率、会社名や代表者名での指名検索、記事の閲覧数などを、記事を配る前後で見比べると、どこに効いているかが分かります。

社長・代表インタビューでやりがちな失敗と、その防ぎ方

効果を狙うほど、逆効果になる落とし穴もあります。共通する原因は、発信と実態がずれることと、社長個人に偏りすぎることです。

よくある失敗何が起きるか防ぎ方
理想を盛って発信する入社後のギャップで早期離職を招く良い面だけでなく厳しさ・未成熟さも正直に語る
社長の自慢話になる共感されず、かえって敬遠される候補者が知りたいことに答える構成にする
作って放置する情報が古くなり信頼を損なう定期的に見直し、現状と一致させる
代表偏重の発信が続く現場社員が「自分たちは見られていない」と感じる社員視点の発信とバランスを取る
効果を測らない続けるか改善するか判断できない応募の質・承諾率・指名検索などで点検する

どれも「等身大で語り、実態と一致させる」ことで防げます。 社長・代表インタビューは魔法の杖ではなく、日々の言動や組織の実態とセットで初めて効く手段です。

経営者の言葉は、聞き手のいる取材で深まる

社長・代表インタビューは自社で書くこともできますが、引き出せる深さと客観性には差が出ます。内輪では当たり前になっている想いほど、第三者の問いを通したほうが言語化が進みます。

比べる点自社で書く・社内で撮る第三者の取材で語る
引き出せる深さ前提を共有しすぎて浅くなりがち第三者の問いで言語化が進む
客観性・信頼自社発信として割り引かれやすい第三者メディア掲載で客観性が出る
手間経営者・社内の工数が重い取材・撮影・記事化を任せられる
向いている場面まず無料で試したい記事の質と検索接点を重視したい

多忙な経営者ほど、取材・執筆を外部に任せられる形が現実的です。 まず自社のSNSで発信を試し、深く語れる1本は外部の取材で形にする、という使い分けもできます。

社長・代表インタビューを活かせているか点検するチェックリスト

ここまでの効果と活用は、そのまま自社の点検基準に使えます。次の項目を、自社の発信に当てはめて確認してください。

領域チェック項目確認
採用求人票の外で「なぜこの会社か」を経営者の言葉で示せているか
採用スカウトや選考の案内に代表インタビューを添えているか
採用良い面だけでなく、厳しさや未成熟さも正直に語れているか
広報会社名・代表者名で検索した時に、代表の記事が見つかるか
広報第三者メディア掲載など、客観性のある接点を持てているか
組織記事を社内で共有し、理念の共通言語として使えているか
運用応募の質・内定承諾・指名検索など、効果を測る指標を決めているか
運用発信内容と、日々の言動や組織の実態が一致しているか

点検してみて空欄が多いほど、経営者の言葉を活かしきれていない伸びしろがあります。 まずは1つの場面で使い始め、指標を見ながら広げていくとよいでしょう。

経営者の言葉を届けるなら熱狂ベンチャーナビにお任せください

当社が運営する熱狂ベンチャーナビは、仕事に熱狂する企業の経営者を取材し、読み応えのあるリアルインタビューで紹介するメディアです。聞き手との対話を通じて、経営者自身の言葉で「なぜこの会社なのか」を語っていただく形です。 企画・撮影・取材から記事化まで一貫して行うので、話すのが得意でない経営者でも、多忙でも、想いを一次情報として形にできます。 取材先は設立まもないベンチャーから上場企業の経営者まで幅広く、条件では大手に見劣りする会社でも、共感で母集団をつくる後押しをします。

さらに、運営元の株式会社デジマケはSEOやSNS運用によるWeb集客支援を手がけています。第三者メディアに掲載された記事は、求職者が会社名や代表者名で検索したときに見つかる客観性のある接点になり、認知から内定承諾までの各段階で入社意欲を高めます。 掲載の事例は代表インタビュー熱狂ベンチャー100選でご覧いただけます。

社長・代表インタビューの効果に関するよくある質問

社長インタビューは中小・ベンチャーでも効果がありますか

知名度や予算で大手に劣る会社ほど、条件競争を避けて共感で戦える点で効果が期待できます。 経営者の言葉というコストのかからない資産で差別化できるため、無名の会社ほど相性がよいといえます。ただし露出(採用サイトやスカウトなど)と組み合わせて初めて母集団に効きます。

応募数を増やす効果はありますか

数を一気に増やすより、価値観の合う応募が増えて「質」が上がる効果のほうが本質です。 合わない層が減り、応募数が一時的に減って見えることもあります。量を求めるなら、露出を広げる施策と組み合わせるとよいでしょう。

社長が人前で話すのが苦手でも大丈夫ですか

聞き手との対話形式にすると、話すのが得意でない経営者でも、自分の言葉で想いを語りやすくなります。 内輪では当たり前になっている考えほど、外からの問いによって言語化が進みます。まずは対話形式の取材から始めるのがおすすめです。

効果はどうやって測ればよいですか

応募の質、内定承諾率、早期離職率、会社名や代表者名での指名検索、記事の閲覧数などを、記事を配る前後で見比べます。 すべてを一度に追う必要はなく、自社の課題に近い指標から見ていくと、どこに効いているかが分かります。

一度作ればどのくらい使えますか

一度言語化した経営者の言葉は、採用サイト・スカウト・説明会・社内共有と、幅広く長く使える資産になります。 ただし事業や組織の実態が変われば内容も古くなるため、定期的に見直し、現状と一致させることが大切です。

まとめ

本記事では、社長・代表インタビューの効果を、採用・広報・組織の3つの領域で整理しました。大切なのは、記事を作ること自体ではなく、経営者の言葉を候補者や社員と接するあらゆる場面で使い切ることです。無名・低予算のベンチャーほど、条件ではなく共感で選ばれる土俵に持ち込めます。等身大で語り、実態と一致させ、効果を指標で点検しながら続けていきましょう。

そのうえで、経営者自身の言葉で想いを届けたいなら、ベンチャーから上場企業まで数多くの経営者を取材してきた熱狂ベンチャーナビにご相談ください。読み応えのあるリアルインタビューや熱狂ベンチャー100選への掲載で、共感から母集団をつくるお手伝いをします。

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小川莉奈のアバター

編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護師から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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監修者

西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
学生時代は無人島のインターンや創業2か月目の会社でインターン生として2年勤務。
学生時代から新卒就活領域のメディア運営やキャリアコンサルタントを行っていた経験を元に業界や企業理解が深まるインタビュー記事や就活や転職に役立つ情報をお届けします。

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秋山翔一 - 熱狂ベンチャーナビ編集責任者

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新卒で商社に入社。その後WEBマーケティング支援を行う会社に転職。その後、繊維メーカーの役員を経て株式会社デジマケを創業。
年間500記事以上の監修を行っております。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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熱狂ベンチャーナビ編集部はインターンシップ・新卒就活・転職経験者で編成されております。20代~30代の幅広い年齢・職種やキャリアを持つメンバーが在籍しているため、就活・転職の苦しかった経験や成功体験を元に求職者に役立つ情報を発信いたします。

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