警備員の将来性|人手不足とAI・ロボット導入の影響、辞めたいときの判断

警備員の将来性を公的統計で見ると、人が足りない状態はまだ続いています。警備員を含む保安職業従事者の有効求人倍率は、令和8年9月に6.93倍でした。

一方で国は2025年12月、警備業を省力化投資を後押しする業種に加えました。人が足りないからこそ、ロボットやAIで仕事の中身を変える動きが始まっています。

この記事では、担い手の年齢、求人倍率、需要、機械化、賃金の動きを国の資料で確かめ、「辞めたい」と感じたときの考え方まで整理します。

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目次

警備員は増えているが、担い手の3人に1人は65歳以上

警備の仕事の先行きを考えるとき、最初に見ておきたいのは「誰が働いているか」です。警察庁の統計から分かるのは次の3点です。

  • 警備員と警備業者は、令和7年に前年より増えた
  • 65歳以上の警備員は34.8%で、70歳以上だけでも21.6%
  • 2024年の65歳以上の割合は、警備業34.3%に対して全職業13.6%

警察庁「令和7年における警備業の概況」によると、令和7年12月末の警備員は59万6,985人で、前年より9,137人(1.5%)増えました。警備業者も1万949業者と、前年より138業者(1.3%)の増加です。業界そのものが縮んでいる状況ではありません。人数の推移や在職年数の分布は、警備員は人生終わりと言われる理由を統計で確かめた記事で詳しく扱っています。

気になるのは年齢です。令和7年末の65歳以上の警備員は、65〜69歳7万8,496人と70歳以上12万9,012人を合わせて20万7,508人。警備員全体の34.8%、つまりおよそ3人に1人が65歳以上です。 70歳以上だけでも21.6%を占めます。

警察庁が2025年12月にまとめた「省力化投資促進プラン―警備業―」は、2024年の65歳以上の労働者の割合を、警備業34.3%、全職業13.6%と並べています。同じプランは「警備業は、過酷な労働環境・低賃金のため、人手不足が深刻化している」と記しており、所管する官庁自身が、待遇と人手不足を結びつけて課題に挙げている形です。

警備員の年齢と人手不足に関わる数字。令和7年12月末の65歳以上の警備員は34.8%(20万7,508人)、70歳以上は21.6%。2024年の65歳以上の労働者の割合は警備業34.3%、全職業13.6%。
警備員の年齢と人手不足に関わる数字。令和7年12月末の65歳以上の警備員は34.8%(20万7,508人)、70歳以上は21.6%。2024年の65歳以上の労働者の割合は警備業34.3%、全職業13.6%。

高い年齢まで働いている人が多いことは、この仕事の受け皿の広さを示してもいます。ただ、65歳以上が3人に1人という構成のまま、同じ人数で現場を回し続けられるかは別の問題です。今いる人が年齢を重ねていく分を、誰がどう埋めるのか。 これが、警備員の将来性を考えるときの出発点になります。

参考:警察庁「令和7年における警備業の概況」
参考:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」

人手不足は求人倍率に表れている|保安職業従事者は6.93倍

人が足りないかどうかは、ハローワークの求人と求職の数で確かめられます。押さえておきたいのは次の3点です。

  • 警備員を含む保安職業従事者の有効求人倍率は、令和8年9月に6.93倍
  • 同じ条件で見た職業計は1.08倍で、保安職業従事者はその6倍を超える
  • 1年前の6.70倍から上がり、求人の増え方が求職の増え方を上回っている

厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」の職業別の表で、常用(パートタイムを含む)の原数値を見ると、保安職業従事者の有効求人は9万7,693人、有効求職者は1万4,087人でした。有効求人倍率は6.93倍で、仕事を探している人1人に対して、およそ7件の求人がある計算です。 保安職業従事者は警備員を含む職業の区分で、この表に警備員だけを取り出した行はありません。

同じ表の職業計は1.08倍です。同じ発表の冒頭に掲げられている令和8年9月の有効求人倍率1.19倍は季節調整値で、ここでの1.08倍とは計算のしかたが違います。条件をそろえて比べると、保安職業従事者の倍率は職業計の約6.4倍になります。

1年前と比べると、保安職業従事者の有効求人倍率は前年同月差で0.23ポイント上がりました。令和7年9月の6.70倍は、警察庁のプランが人手不足の根拠に挙げている数字と同じです。有効求人は前年同月比9.6%増、有効求職者は5.9%増で、仕事を探す人も増えていますが、求人がそれ以上の勢いで増えています。

保安職業従事者と職業計の有効求人倍率(常用・パートを含む・原数値)。保安職業従事者は令和8年9月6.93倍、令和7年9月6.70倍。職業計は令和8年9月1.08倍。
保安職業従事者と職業計の有効求人倍率(常用・パートを含む・原数値)。保安職業従事者は令和8年9月6.93倍、令和7年9月6.70倍。職業計は令和8年9月1.08倍。

参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)参考統計表」
参考:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」

警備の仕事はどこから生まれるか|工事・施設・イベント

求人が多くても、仕事そのものが減っていけば先行きは細ります。需要の側で確かめられるのは次の3つです。

  • 建設投資は2026年度に81兆4,700億円の見通しで、交通誘導の現場の土台になる
  • 機械警備の対象施設は352万5,422か所で、前年より2.9%増えた
  • 全国警備業協会の調査に回答した5,210業者の売上高は、合わせて3兆5,056億円

工事の現場:建設投資は増える見通し

交通誘導の仕事の多くは、道路や建物の工事に合わせて生まれます。国土交通省「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」によると、2026年度の建設投資は81兆4,700億円で、2025年度の見込み額79兆1,800億円から2.9%増える見通しです。2023年度の実績は71兆8,547億円でした。これは名目値なので、資材や人件費の値上がりも含んだ金額です。 工事の件数や交通誘導の人数がそのまま同じ割合で増えるとは限りませんが、工事の規模が縮む見通しではありません。

施設の警備:機械警備の対象は増えている

建物を見守る仕事のうち、センサーなどを使う機械警備の対象施設は、令和7年末で352万5,422か所。前年より10万1,952か所(2.9%)増えました。機械警備の仕組みと現場の仕事は、警備員の仕事内容を1号〜4号に分けて整理した記事で紹介しています。

イベント:需要を直接示す公的統計は見当たらない

祭りやスポーツ、コンサートの会場で人の流れを整える雑踏警備も、警備の仕事の一つです。ただ、イベントの数と雑踏警備の需要を結びつけた公的な統計は、今回の調べでは確認できませんでした。この分野の先行きは、地域で開かれる催しの数によって変わる、と考えておくのが現実的でしょう。

業界全体の規模も見ておきます。警察庁の概況によると、令和7年末に全国警備業協会が警備業者を対象に行った調査では、回答した5,210業者の売上高の総額が3兆5,056億円でした。各年の調査方法と対象数が違うため、前の年と比べて増減を語ることはできません。

警備の需要に関わる数字。2026年度の建設投資は81兆4,700億円の見通し(2025年度比2.9%増、名目値)。令和7年末の機械警備の対象施設は352万5,422か所(前年比2.9%増)。令和7年末の調査で回答した5,210業者の売上高の総額は3兆5,056億円。
警備の需要に関わる数字。2026年度の建設投資は81兆4,700億円の見通し(2025年度比2.9%増、名目値)。令和7年末の機械警備の対象施設は352万5,422か所(前年比2.9%増)。令和7年末の調査で回答した5,210業者の売上高の総額は3兆5,056億円。

参考:国土交通省「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」
参考:警察庁「令和7年における警備業の概況」

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機械警備・AI・ロボットで、警備員の仕事はどう変わるか

人が足りない一方で、国は機械やシステムで人手を補う方向に舵を切っています。現時点で確かめられるのは次の4点です。

  • 2025年12月、警備業が国の「省力化投資促進プラン」の対象に加わった
  • 目標は、警備業の労働生産性を2029年度までに2024年度比で25%上げること
  • 施設警備はロボットやAIカメラ、交通誘導は交通誘導システム、事務は上下番管理などのシステム化が柱
  • 機械警備では、巡回車1台が受け持つ施設の数が令和3年末から令和7年末にかけて増えた

警備業が、国の省力化投資の対象に加わった

厚生労働省鳥取労働局の資料「省力化投資促進プラン」によると、国は2025年6月、飲食業や宿泊業、介護・福祉など人手不足が深刻と考えられる12業種について、生産性を上げるための「省力化投資促進プラン」を作りました。2025年12月には、そこに警備業が新たに加わっています。

警察庁のプランが掲げる目標は、警備業の労働生産性を2029年度までに2024年度比で25%上げること。内閣官房の取組状況では、この目標に名目値と注記されています。2026年から2029年を「集中省力化投資期間」と位置づけ、補助金や助成金の活用を業界団体と一緒に広げていくとしています。

何が機械やシステムに置き換わるのか

プランが挙げている取り組みを、仕事の場面ごとに整理すると次のようになります。

場面プランが挙げる機器・仕組み期待されている効果
施設警備警備ロボット、バーチャル警備システム、警備ドローン、AI警備システム巡回や立哨、受付の一部を機械が担い、配置を見直す
雑踏警備AIカメラが群衆の密集を検知し、警備員の端末に知らせる仕組み混雑の兆しを早くつかみ、近くの警備員が急行する
交通誘導交通誘導システム、AI交通誘導システム配置人員の削減、時間外労働の抑制、受傷事故の防止
事務・管制上下番の報告、配置シフト、給与計算などのシステム化電話で報告を受ける管制員などの業務を減らす
教育法定教育のeラーニング新任教育20時間のうち10時間分などをオンラインで行う

プランは交通誘導システムについて「配置人員を削減することができる」とはっきり書いています。 機械化が進めば、現場に立つ人の数が減る持ち場が出てくるのは確かでしょう。同時にプランは、警備業務は危険と隣り合わせで、令和6年には28名が亡くなり、死亡した労働災害の約半数が交通誘導中の事故だったとも記しています。車道で旗を振る仕事を機械に任せることは、人を減らすことと、事故から人を遠ざけることの両方を狙った動きです。

検定合格者の配置の決まりも、機器の活用で見直しが検討されています。空港の保安検査などで機器によって業務の適正を確保できる場合に、検定合格警備員の配置を減らせるという考え方で、詳しくは警備員の資格と配置が必要な現場をまとめた記事で扱っています。

機械警備では、1台の巡回車が受け持つ施設が増えている

機械化の流れは、すでに数字に出ています。警察庁の概況で令和3年末と令和7年末を比べると、機械警備の対象施設は326万2,011か所から352万5,422か所へ8.1%増えました。その一方で、現場へ駆けつけるための専用巡回車は1万2,936台から1万1,047台へ14.6%、待機所は8,007か所から7,275か所へ9.1%減っています。

その結果、専用巡回車1台あたりの対象施設数は252施設から319施設に、1待機所あたりは407施設から485施設に増えました。 巡回車1台あたりは令和4年末に246施設へいったん下がりましたが、その後は3年続けて増えています。守る施設は増えているのに、拠点と車両は集約されているということです。機械警備業者も令和7年末で512業者と、前年より30業者(5.9%)減りました。

機械警備の即応体制の推移(各年末)。専用巡回車1台あたりの対象施設数は令和3年252施設、4年246施設、5年269施設、6年288施設、7年319施設。1待機所あたりの対象施設数は407施設、412施設、432施設、460施設、485施設。
機械警備の即応体制の推移(各年末)。専用巡回車1台あたりの対象施設数は令和3年252施設、4年246施設、5年269施設、6年288施設、7年319施設。1待機所あたりの対象施設数は407施設、412施設、432施設、460施設、485施設。

導入はまだ始まったばかり

ただし、業界全体が一気に機械に置き換わる段階にはありません。内閣官房の取組状況によると、2025年度に警備業で採択された補助金は、中小企業省力化投資補助金が5件、デジタル化・AI導入補助金が86件。法定教育にeラーニングを入れた事業者は2026年2月末時点で438業者で、目標の約1,000業者の半分に届いていません。警察庁の概況では、警備員100人未満の業者が全体の90.3%を占めています。プラン自身も、警備業の90%以上を占める中小企業ではITツールの導入が進んでいないと書いています。

ロボットや交通誘導システムが、何年後に何人分の仕事を担うのかを示した公的な数字は、今回確認した資料にはありませんでした。言えるのは、人が足りない現場から順に、機械と人の組み合わせ方が変わっていく、というところまでです。

編集部も調べる前は「AIで警備員がいらなくなるか」という問いを立てていました。資料を読み進めると、国が描いているのは人を消す絵ではなく、少ない人数でも回る現場の絵だと感じます。その中で、機械を扱える人、現場を管理できる人の役割はむしろ増えていくのかもしれません。

参考:厚生労働省鳥取労働局「省力化投資促進プラン」
参考:内閣官房「省力化投資促進プランの取組状況」
参考:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」
参考:警察庁「令和7年における警備業の概況」

警備員の賃金はどう動いているか|労務単価と賃金統計を分けて読む

人手不足が待遇にどう表れているかは、性格の違う2つの数字で確かめられます。読むときの注意も含めて、押さえたいのは次の3点です。

  • 公共工事の積算に使う交通誘導警備員の労務単価は、令和3年から令和8年までに約1.3倍になった
  • 賃金構造基本統計調査の警備員の所定内給与は、令和3年から令和7年に9.1%増えた
  • ただし所定内給与の伸びは産業計の10.8%より小さく、差は8万6,800円から10万円に広がった

労務単価:交通誘導警備員の単価は令和3年から毎年上がっている

国土交通省は毎年、公共工事の工事費を積算するための公共工事設計労務単価を決めています。交通誘導の警備員は、交通誘導警備業務の検定合格者である交通誘導警備員Aと、それ以外の交通誘導警備員Bに分かれます。

適用時期交通誘導警備員A交通誘導警備員B
令和3年3月14,364円12,562円
令和4年3月14,873円12,957円
令和5年3月15,967円13,814円
令和6年3月16,961円14,909円
令和7年3月17,931円15,752円
令和8年3月18,911円16,749円

金額は全国平均値(加重平均)です。

令和3年3月から令和8年3月までに、Aは4,547円、Bは4,187円上がりました。倍率にするとAが約1.32倍、Bが約1.33倍で、同じ期間の全職種の全国平均(20,409円から25,834円、約1.27倍)を上回っています。 令和8年3月の改定でも、前年からの伸び率はAが5.8%、Bが6.7%でした。この伸び率は国土交通省が単純平均で算出した値で、表の加重平均の金額から計算した値とは少し違います。

公共工事設計労務単価の交通誘導警備員の全国平均値の推移(各年3月から適用)。交通誘導警備員Aは令和3年14,364円、4年14,873円、5年15,967円、6年16,961円、7年17,931円、8年18,911円。交通誘導警備員Bは12,562円、12,957円、13,814円、14,909円、15,752円、16,749円。所定労働時間内8時間あたりの積算用の単価で、実際の日給ではない。
公共工事設計労務単価の交通誘導警備員の全国平均値の推移(各年3月から適用)。交通誘導警備員Aは令和3年14,364円、4年14,873円、5年15,967円、6年16,961円、7年17,931円、8年18,911円。交通誘導警備員Bは12,562円、12,957円、13,814円、14,909円、15,752円、16,749円。所定労働時間内8時間あたりの積算用の単価で、実際の日給ではない。

ただしこの単価は、公共工事の工事費を見積もるための金額で、警備員に支払われる日給そのものではありません。 所定労働時間内8時間あたりの金額で、時間外・休日・深夜の割増賃金や、警備会社の諸経費は含まれていません。言えるのは、公共工事の積算の上で、交通誘導警備員の値付けがこの数年で大きく上がってきたということです。

賃金統計:所定内給与は上がったが、全体との差は縮まっていない

実際に支払われた給与は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査で見ます。10人以上の常用労働者を雇う民営事業所で働く一般労働者のうち、警備員の所定内給与額(残業や深夜の手当を除いた月の給与)は次のように動いてきました。

調査年警備員産業計
令和3年22万600円30万7,400円
令和4年21万6,500円31万1,800円
令和5年23万8,100円31万8,300円
令和6年23万600円33万400円
令和7年24万600円34万600円

令和3年から令和7年にかけて、警備員の所定内給与は2万円(9.1%)増えました。 ただ、令和4年や令和6年のように前の年を下回った年もあり、まっすぐ上がってきたわけではありません。産業計は同じ期間に3万3,200円(10.8%)増えており、産業計との差は令和3年の8万6,800円から令和7年の10万円に広がっています。

警備員と産業計の所定内給与額の推移(一般労働者、令和3年〜令和7年)。警備員は22万600円、21万6,500円、23万8,100円、23万600円、24万600円。産業計は30万7,400円、31万1,800円、31万8,300円、33万400円、34万600円。
警備員と産業計の所定内給与額の推移(一般労働者、令和3年〜令和7年)。警備員は22万600円、21万6,500円、23万8,100円、23万600円、24万600円。産業計は30万7,400円、31万1,800円、31万8,300円、33万400円、34万600円。

この期間に、警備員の平均年齢も51.2歳から53.8歳に上がっています。年齢構成の変化も含んだ平均どうしの比較なので、一人ひとりの給与がこの割合で上がったという意味ではありません。人手不足が続いても、賃金の差が自然に埋まっていくとは、今の統計からは言えないのです。 年齢や企業規模、夜勤の手当まで含めた警備員の年収は、警備員の年収を年齢・企業規模別に整理した記事で詳しく見ています。

参考:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について~今回の引き上げにより、14年連続の上昇~」
参考:国土交通省「令和7年3月から適用する公共工事設計労務単価について」
参考:国土交通省「令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について」
参考:国土交通省「令和5年3月から適用する公共工事設計労務単価について」
参考:国土交通省「令和4年3月から適用する公共工事設計労務単価について」
参考:国土交通省「令和3年3月から適用する公共工事設計労務単価について」
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況:一般労働者の賃金」

警備員を辞めたいと感じたら|続ける・資格で上げる・移るの3つで考える

ここまでの数字を踏まえると、「辞めたい」と感じたときの道は大きく3つに分かれます。

  • 警備は続けながら、会社や業務の区分を変える
  • 検定を取り、配置が必要な現場や教育する側に回る
  • 警備の経験を言葉にして、別の職種へ移る

警備は続けながら、会社や区分を変える

つらさの原因が「警備の仕事」ではなく「今の会社」や「今の現場」にあるなら、業種ごと変えなくても解決する場合があります。屋外で立ち続ける交通誘導と、屋内で監視や巡回をする施設警備では、体への負担も勤務時間の組み方も別物です。求人倍率が高い今は、条件を見比べながら会社を選び直せる余地も大きいと考えられます。区分ごとの仕事の違いは警備員の仕事内容の記事で確かめられます。

検定を取り、配置が必要な現場や教育する側に回る

公共工事の労務単価が検定合格者と未取得者で分かれているように、検定は値付けの区分にもなっている資格です。省力化が進んで現場の人数が減っても、配置の決まりがある現場を任される人や、教育・管理を担う人の役割は残ると考えられます。どの検定から取るかは、警備員の資格の記事で働きたい現場ごとに整理しています。

警備の経験を言葉にして、別の職種へ移る

別の業種に移るなら、警備員としてやってきたことを出入管理、巡回と初動対応、報告書の作成といった業務の単位に分け、職務経歴書に書ける形にするところから始めましょう。移りたい先の求人倍率や年収を先に確かめる手順は、警備員から進める2つの道をまとめた記事で扱っています。警備に限らず、辞める前に試せることを広く知りたいときは仕事を辞めたいときの原因別の対処法も参考になります。

警備員を辞めたいと感じたときの3つの選択肢。続ける(会社や業務の区分を変える。交通誘導と施設警備では体への負担も勤務の組み方も違う)、資格で上げる(検定を取り、配置が必要な現場や教育する側に回る)、移る(警備の経験を業務の単位に分けて書き、移りたい先の求人倍率と年収を先に確かめる)。
警備員を辞めたいと感じたときの3つの選択肢。続ける(会社や業務の区分を変える。交通誘導と施設警備では体への負担も勤務の組み方も違う)、資格で上げる(検定を取り、配置が必要な現場や教育する側に回る)、移る(警備の経験を業務の単位に分けて書き、移りたい先の求人倍率と年収を先に確かめる)。

どの道を選ぶにしても、決める前に「何がつらいのか」を一つに絞ると判断がぶれにくくなります。 給与なのか、体の負担なのか、人間関係なのか、この先が見えないことなのか。私たちが記事を作るために資料を読んできて感じるのは、警備業の数字は業界全体の平均であって、目の前の会社の条件は一社ずつまるで違うということです。

警備員の将来性に関するよくある質問

警備員の仕事はAIやロボットでなくなりますか?

仕事がなくなる時期や規模を示した公的な資料は今回確認できませんでしたが、国が進めているのは人手不足を補うための省力化です。 警察庁の「省力化投資促進プラン―警備業―」(2025年12月)は、警備ロボットやAI警備システム、交通誘導システムの導入を挙げ、交通誘導システムでは配置人員の削減が見込めるとしています。一方で、内閣官房の取組状況によると、2025年度に警備業で採択された中小企業省力化投資補助金とデジタル化・AI導入補助金は合わせて91件で、導入は始まったばかりです。警備員を含む保安職業従事者の有効求人倍率は令和8年9月に6.93倍と、人が足りない状態も続いています。

参考:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」
参考:内閣官房「省力化投資促進プランの取組状況」
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)について」

警備員はなぜ人手不足なのですか?

警察庁のプランは、その理由を「過酷な労働環境・低賃金」と記しています。 あわせて高齢化も進んでおり、警察庁「令和7年における警備業の概況」では令和7年12月末の警備員の34.8%が65歳以上です。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」では、常用(パートを含む)の原数値で、保安職業従事者の有効求人倍率が6.93倍、職業計が1.08倍でした。

参考:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」
参考:警察庁「令和7年における警備業の概況」
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)参考統計表」

警備員の給料はこれから上がりますか?

将来の給料を示す公的な予測は今回確認した資料には見当たりませんが、ここ数年の動きは確かめられます。 厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、警備員(一般労働者)の所定内給与額は令和3年の22万600円から令和7年の24万600円へ9.1%増えました。ただし産業計の伸び(10.8%)より小さく、差は広がっています。国土交通省の公共工事設計労務単価では、交通誘導警備員Aが令和3年3月の14,364円から令和8年3月の18,911円へ上がりましたが、これは積算用の単価で日給そのものではありません。

参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(e-Stat)
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況:一般労働者の賃金」
参考:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について~今回の引き上げにより、14年連続の上昇~」
参考:国土交通省「令和3年3月から適用する公共工事設計労務単価について」

警備員を辞めたいとき、何から考えればいいですか?

まず、つらさの原因が警備の仕事そのものか、今の会社や現場かを分けて考えてください。 交通誘導と施設警備では体への負担も勤務時間の組み方も違うため、区分や会社を変えるだけで解決する場合も少なくありません。続けるなら検定を取って配置が必要な現場や教育する側に回る道、移るなら警備の経験を業務の単位に分けて職務経歴書に書く道があります。どちらを選ぶ場合も、今の求人の条件を見比べてから決めると判断しやすくなります。

年齢を重ねても警備員を続けられますか?

警察庁の概況では、令和7年12月末の警備員のうち70歳以上が21.6%を占めており、高い年齢まで働いている人は珍しくありません。 ただし、体力的に続けられるかどうかは業務の区分と勤務の組み方で変わります。警察庁のプランによると、業界団体は60歳以降も長く働ける職場づくりの手引きとして「警備業 高齢者の活躍に向けたガイドライン」を作っています。応募先が年齢を重ねた社員をどんな持ち場に配置しているかを、面接で聞いておくと安心です。

参考:警察庁「令和7年における警備業の概況」
参考:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」

まとめ

警備員の将来性を公的な資料で確かめると、いま言えるのは、人が足りない状態が続く中で仕事のやり方が変わり始めている、ということです。警備員は令和7年末に59万6,985人と前年より増えましたが、65歳以上が34.8%を占めます。警備員を含む保安職業従事者の有効求人倍率は令和8年9月に6.93倍で、同じ条件の職業計1.08倍の6倍を超えました。建設投資は2026年度に81兆4,700億円の見通しで、機械警備の対象施設も増えています。

変化の中心にあるのが省力化です。2025年12月に警備業が国の省力化投資促進プランに加わり、2029年度までに労働生産性を25%上げる目標のもとで、ロボットやAI、交通誘導システム、事務のシステム化が進められています。賃金は、公共工事の積算に使う交通誘導警備員の労務単価が令和3年から令和8年に約1.3倍になった一方、賃金構造基本統計調査で見た警備員の所定内給与は令和7年までの4年で9.1%増にとどまり、産業計との差は広がりました。労務単価は日給そのものではないため、実際の給与の動きは後者で見る必要があります。

資料を読み終えて私たちが感じたのは、求人倍率の高さと賃金の伸びの鈍さが、同じ業界に同居しているということでした。人は求められていますが、待遇がそれに追いつくかは会社ごとの選択にかかっています。だからこそ、続けるにしても移るにしても、今の会社と他の会社の条件を数字で比べることから始めてください。

自分の経験が、警備の別の会社や他の職種でどんな条件で迎えられるのかは、求人を数多く見ている転職のプロに聞くと早く分かります。

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小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護師から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
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