ダイレクトリクルーティングとは?メリット・デメリットとスカウト運用の進め方

ダイレクトリクルーティングとは、一般に、企業が求人への応募を待たずに、自ら候補者を探して直接声をかける採用手法を指します。マイナビ・リクナビのような求人サイトに載せて応募を待つ方法とも、転職エージェントに候補者探しを任せる人材紹介とも違い、誰に会いたいかを決めるところから、スカウトの文面、返信後の面談までを自社で担うのが特徴です。会いたい人に直接届く反面、手間がかかり、守るべき書き方のルールもあります。
この記事では、ほかの採用手法と何が違い、どんな会社に向くのかを整理したうえで、職業安定法の注意点と、ターゲット設定からカジュアル面談までの進め方を順に見ていきましょう。経営者が事業への思いを語るインタビューを、ベンチャーから上場企業まで掲載しているのが熱狂ベンチャーナビです。自社の経営者の言葉を記事にしてスカウトに添えたいとお考えなら、掲載のご相談をお待ちしています。
ダイレクトリクルーティングとは?企業が自ら候補者を探して声をかける採用手法
ダイレクトリクルーティングとは、企業が採りたい人を自ら探し、スカウト(オファー)を送って直接つながる採用手法のことです。 法令で定められた用語ではなく、「スカウト採用」「ダイレクトソーシング」とも呼ばれます。代表的なのは、転職を考える人や就職活動中の学生が経歴や希望を登録したデータベース型のサービスで、企業が条件を指定して検索し、会いたい人にメッセージを送る形です。ビジネス向けのSNSで公開されたプロフィールを見て声をかける方法も、同じ考え方の一つです。
こうしたサービスは、職業安定法上の「募集情報等提供」の一つ。厚生労働省の「令和4年 改正職業安定法Q&A」は、求職者などの依頼を受けて、その人の情報を企業に提供する事業の例に「人材データベース、求職者情報を登録・投稿するSNS」を挙げています。
求人サイトや人材紹介と比べたときの分かれ目は、誰が最初に候補者と接点を持つか。主な採用手法と並べると、次のようになります。
| 比べる点 | ダイレクトリクルーティング | 求人サイト(マイナビ・リクナビ等) | 人材紹介(転職エージェント) | リファラル採用 |
|---|---|---|---|---|
| 最初に動く人 | 企業が候補者を探して声をかける | 候補者が求人を見て応募する | 紹介会社が候補者を探して推薦する | 社員が知人に声をかける |
| 出会える相手 | サービスに登録した人や、経歴を公開している人 | 求人を探して応募してくる人 | 紹介会社に登録した人 | 社員とつながりのある人 |
| 費用の形(一般的な例) | 利用期間に応じた料金や採用時の成功報酬など、サービスごとに異なる | 掲載期間や掲載枠に応じた料金が中心 | 採用が決まったときの成功報酬が中心 | 外部への支払いは少なく、紹介報酬や社内の手間が中心 |
| 社内の手間 | 検索・文面づくり・返信対応が多い | 求人原稿づくりと応募への対応 | 候補者探しを任せ、選考対応が中心 | 制度づくりと社員への呼びかけ |
| 自社の言葉の届き方 | 一人ひとりに直接伝えられる | 求人原稿の枠の中で伝える | 紹介会社の担当者を介して伝わる | 社員の言葉を通して伝わる |
費用の形はサービスによって違うため、料金がいつ、どんな条件で発生するかを契約の前に確かめておきましょう。 2025年4月からは、求人サイトやスカウト型サービスといった募集情報等提供事業者に、利用料金や違約金の定めを、企業が誤解しないようあらかじめ示すことが求められています。採用にかかる費用を全体で見直すなら、採用コストを下げる方法もあわせてお読みください。
参考:厚生労働省「令和4年 改正職業安定法Q&A」
参考:厚生労働省「雇用仲介事業者(職業紹介事業者、募集情報等提供事業者)は新たなルールへの対応が必要です」
公的データで見るダイレクトリクルーティング|サービスは増えたが入社経路の統計に区分はない
企業が自ら候補者に近づく採り方が広がっていることは、国の資料からも読み取れます。厚生労働省は2022年の職業安定法改正の概要資料で、求人メディアなどの多様化を示す図に「求人企業のダイレクト採用増加」と記し、人材データベースやビジネスSNSを並べました。この改正で、求職者の情報を集めて提供する事業者には国への届出と、毎年の事業状況の報告が義務づけられています。
その報告を集計して厚生労働省が2026年3月に公表した「特定募集情報等提供事業の令和7年6月1日現在の状況等(速報)」によると、求職者が登録した情報を企業が閲覧し、オファーを送れるようなサービス(職業安定法第4条第6項第3号の事業)は、2025年6月1日時点で623ありました。2023年は590、2024年は613で、2年続けて増えています。1つのサービスが複数の類型にあたる場合もあり、すべてがスカウト専用というわけではありません。


一方、実際に何を通じて入社したかを数える統計に、ダイレクトリクルーティングという区分は見当たりません。厚生労働省の雇用動向調査は入社した人に「入職経路」を尋ねていますが、令和7年の調査票の選択肢は、ハローワーク、ハローワークインターネットサービス、民営職業紹介所、学校、前の会社、出向、出向先からの復帰、縁故、広告、その他の10通りです。スカウトをきっかけに入社した人がどれを選んだかは調査票からは分からないため、手法と統計の区分は「近いもの」として読むしかありません。
2026年8月に公表された令和7年雇用動向調査の統計表をもとに、雇用期間の定めがないフルタイムの労働者(一般労働者)として転職入社した人の主な経路を、入職者数から割合にすると次のとおりです。
| 入職経路の区分 | 割合 | 近い採用手法 |
|---|---|---|
| 広告(求人情報誌・インターネット等も含む) | 26.9% | 求人サイトへの掲載 |
| 縁故(友人・知人等も含む) | 22.7% | リファラル採用(より広い区分) |
| 民営職業紹介所 | 14.1% | 人材紹介(転職エージェント) |
| その他 | 12.8% | 調査票のほかの選択肢に当てはまらない経路 |
| 職業安定所・ハローワークインターネットサービス | 12.0%・3.3% | ハローワークへの求人 |
| 対応する区分なし | - | ダイレクトリクルーティング |
なお、統計表の「縁故」には、調査票では別の選択肢になっている「前の会社」を選んだ人も含まれています。スカウトで入社した人は、インターネットを含む「広告」や「その他」などに含まれている可能性がありますが、統計から切り分けることはできません。どの経路が効いているかを知るには、スカウト経由の応募や入社を他の経路と分けて、自社で記録するのが近道です。
参考:厚生労働省「令和4年職業安定法の改正の概要について」
参考:厚生労働省「特定募集情報等提供事業の令和7年6月1日現在の状況等(速報)」
参考:厚生労働省「雇用動向調査 令和7年 年計 第16表 入職経路別入職者数」
参考:厚生労働省「令和7年雇用動向調査 入職者票」
ダイレクトリクルーティングのメリット・デメリット
長所と短所は表裏一体で、どちらも企業が自分で探して声をかけるという仕組みから生じます。
- 会いたい人に、自社から直接声をかけられる
- まだ応募していない人とも出会える
- 経営者や現場の言葉で、仕事と会社を伝えられる
- 検索・文面づくり・返信対応に時間がかかる
- 送っても返信があるとは限らない
- 書き方や情報の扱いの責任を自社で負う
メリット:会いたい人に、自社の言葉で直接届く
| メリット | なぜそう言えるか | 活かすために用意すること |
|---|---|---|
| 会いたい人に直接声をかけられる | 経歴や希望を読んだうえで、送る相手を企業が選べる | 採りたい人物像を言葉にしておく |
| まだ応募していない人とも出会える | 自社の求人を見ていない人にも、こちらから知らせられる | 会社を知らない人が読む前提で書く |
| 自社の言葉で伝えられる | 紹介会社などを介さず、経営者や現場が直接語れる | 事業や仕事を説明する材料をそろえる |
知名度で大手に及ばない会社にとっては、見つけてもらうのを待たず、自分から見つけにいける点が何よりの違いです。 求人サイトでは大手の求人と並べて比べられがちですが、スカウトなら、その人を選んだ理由とともに自社を紹介できます。
デメリット:手間と、伝え方の責任が自社に残る
| デメリット | 起こりがちなこと | 手の打ち方 |
|---|---|---|
| 時間がかかる | 検索・文面・日程調整が担当者に積み重なる | 毎週の運用時間を先に確保し、役割を分ける |
| 返信が来るとは限らない | 反応がないまま送り続け、担当者が疲れてしまう | 送る数より、一人ひとりに声をかける理由を優先する |
| 法令上の責任を自社で負う | 条件の書き方や個人情報の扱いを誤るおそれがある | 職業安定法のルールを、送る前に担当者全員で確認する |
人材紹介なら紹介会社が担う候補者探しや最初の説明を、ダイレクトリクルーティングでは自社で引き受けることになります。 手間が増える代わりに、誰にどんな言葉を届けるかを自社で決められる、と考えると判断しやすいでしょう。
ダイレクトリクルーティングが向いている会社・向いていない会社
向き不向きを分けるのは、会社の規模や知名度よりも、採りたい人の解像度と、運用にかけられる時間です。
| 観点 | 向いている会社 | 慎重に考えたい会社 |
|---|---|---|
| 採りたい人物像 | 必要な経験や任せたい役割を具体的に言える | 「良い人がいれば」で、人物像が固まっていない |
| 運用の時間 | 検索と返信に、毎週決まった時間を割ける | 兼務の担当者が手一杯で、返信が何日も空く |
| 語れる中身 | 経営者や現場が、事業と仕事を自分の言葉で話せる | 仕事内容や条件を説明する資料が整っていない |
| 採用の進め方 | 少人数を、時間をかけて見極めたい | 短期間で大人数をそろえたい |
うまくいきやすいのは、「既存のお客様への提案を任せられる、法人営業の経験者を1人」のように採りたい人がはっきりしていて、経営者自身も候補者と話す時間をとれる会社でしょう。反対に、人物像が曖昧なまま送る数だけを増やすと、誰にでも当てはまる文面になり、返信も面談も伸び悩みがちです。 知名度が低いことは、向いていない理由になりません。急ぎの欠員や大人数の採用は、人材紹介やハローワークなどと組み合わせるほうが現実的でしょう。
スカウトを送る前に押さえたい職業安定法のルール
会社が自ら候補者に応募を勧めるスカウトは、職業安定法でいう「労働者の募集」(第4条第5項)にあたると考えられます。会社が自分で行う募集は原則として自由ですが、守るべきルールもあるのです。
- スカウトサービスは国への届出が必要な事業で、届出済みの事業者は一覧で確かめられる
- スカウトの文面も「的確な表示」の対象になる
- 労働条件は、原則として最初に接触する時点までに示す
- 候補者の個人情報は、目的を示して必要な範囲で扱う
① スカウトサービスは「募集情報等提供」。運営会社の届出を確かめる
スカウトサービスの位置づけは、職業安定法の定義に書かれています。
「労働者になろうとする者」は求職者、「労働者の募集を行う者」は人を採ろうとする企業のことです。求職者に頼まれて、その経歴などを企業に届ける事業が、この第3号にあたります。求職者の情報を集めて行う募集情報等提供は「特定募集情報等提供」と呼ばれ、第3号の事業はいずれもこれにあたるため、2022年10月施行の改正から、事業を始める前に厚生労働大臣へ届け出ることが義務になりました(第43条の2)。
厚生労働省は届出を受けた事業者の一覧を公開しており、令和8年9月1日現在の一覧には、届出受理番号や事業者名のほか、優良募集情報等提供事業者の認定の有無も載っています。利用を考えているサービスの運営会社が一覧に載っているかを、申し込む前に一度確かめておくと安心です。 各事業者の主なサービスの確認先は、人材サービス総合サイトです。
② スカウトの文面も「的確な表示」の対象になる
職業安定法第5条の4は、労働者の募集を行う者が広告などで募集に関する情報を出すとき、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示を禁じ、情報を正確で最新の内容に保つよう求めています。この「広告など」には施行規則で電子メールなどが含まれ、厚生労働省が2022年に求人企業向けに作ったリーフレットにも、的確な表示の義務がかかる手段として「電子メール・メッセージアプリ・アプリ等」が明記されています。スカウトのメッセージも、求人票と同じ目で書き方を確かめる必要があるということです。 対象は求人の情報に限らず、自社に関する情報にも及びます。
リーフレットと厚生労働省の「募集・求人業務取扱要領」(令和7年6月)が示す例をもとに、スカウトで起こりやすい書き方を整理しました。
| 避けたい書き方 | 問題になりうる点 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 契約社員の募集を、正社員の募集であるかのように書く | 雇用形態を誤解させる | 「契約社員(期間の定めあり)」と書き、登用の条件は分けて示す |
| 営業が中心の仕事に、実態と離れた職種名を付ける | 職種名と実際の業務の乖離 | 主な業務とその割合が分かる説明を添える |
| 固定残業代を含めた額を「月給〇万円」とだけ書く | 賃金を実際より高く見せる | 基本給と、固定残業代の額・時間数、超える分の支払いを分けて書く |
| グループ会社の実績を、採用する会社のことのように書く | 雇用する会社とグループ会社の混同 | 採用する会社名を明記し、グループの話と区別する |
| 業務委託の案件と雇用の募集を、区別せずに送る | フリーランスの募集と雇用の募集の混同 | 雇用か業務委託かを冒頭で示す |
| 締め切った求人や古い条件のページを添える | 正確で最新の内容に保つ義務に反するおそれ | 送る前に募集中か確かめ、情報の時点を示す |
上場していないのに上場企業と名乗る、実際と違う業種を書くといった、会社そのものについての誤った表示も避けましょう。虚偽の広告や虚偽の条件を示して募集を行えば、同法第65条により6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象にもなります。
③ 労働条件は、原則として最初に接触する時点までに示す
スカウトで関心を持ってもらえたら、次に気をつけたいのが労働条件の示し方です。
募集を行う会社には、応募しようとする人へ、業務の内容や賃金、労働時間などの労働条件を示す義務があるということです。いつまでに示すかについて、厚生労働省の要領は、原則として「最初に接触する時点」までとしています。 最初に接触する時点とは、面接、メール、電話などで会社と候補者のあいだに意思疎通が生じる時点のこと。面接の日程調整の連絡などは除かれます。この定義に照らすと、スカウトへの返信からやり取りが始まれば、カジュアル面談の前でもこれにあたりうるため、労働条件をまとめた募集要項を早めに渡しておくと安心です。
示す事項は、業務の内容と就業場所(それぞれの変更の範囲を含む)、契約期間、試用期間、労働時間や休日、賃金、加入する保険などです。一部をやむを得ず後で示すときは、その旨もあわせて伝えます。固定残業代や裁量労働制は、要領が特に留意を求めている点です。示し方は書面の交付が基本で、本人が希望すれば、出力して書面にできる電子メールなども使えます。


④ 候補者の個人情報は、目的を示して必要な範囲で扱う
求職者などの個人情報の扱いを定めているのは、職業安定法第5条の5です。募集を行う会社は、業務の目的の達成に必要な範囲に限り、目的を示したうえで情報を集めます。集めた情報は、本人の同意がある場合などを除き、その目的の範囲で保管し、使う決まりです。スカウトのために控えた候補者の経歴や、返信後に受け取った履歴書も対象です。
求人企業向けリーフレットは、目的を「面接の日程に関する連絡に使用します」のように具体的に書く例を示す一方、グループ企業の選考にも使うのに「自社の採用選考のために使用します」とだけ示すことや、他社の採用選考に使うことを、認められない例としています。過去の応募者に改めて声をかけたいときは、応募の時点で示した利用目的にその使い方が含まれているかを、先に確かめておきましょう。 また要領は、本籍や出生地、家族の職業や収入、支持政党や愛読書、労働組合への加入状況などを、原則として集めてはならない情報に挙げています。カジュアル面談の雑談でも、これらには触れないようにしてください。
参考:e-Gov法令検索「職業安定法」
参考:厚生労働省「募集情報等提供事業について」
参考:厚生労働省「求人企業の皆さま 労働者の募集ルールが変わります」
参考:厚生労働省「募集・求人業務取扱要領」
ダイレクトリクルーティングの運用手順|ターゲット設定から返信後の面談まで
運用は、次の流れで組み立てると迷いにくくなります。
- 任せたい仕事から採りたい人物像を決め、検索条件に落とす
- 一人ひとりに宛てたスカウト文面を、型に沿って書く
- 返信が来たら早く応え、カジュアル面談で互いを知る
- 社内の役割を決め、送信から入社までを記録して見直す
① ターゲット(ペルソナ)は「任せたい仕事」から決める
人物像は、経歴の条件からではなく、入社後に任せたい仕事から逆算して決めましょう。
| 項目 | 決め方 | 例(架空の法人営業職) |
|---|---|---|
| 任せたい仕事 | 入社後の1年で何を担ってほしいか | 既存のお客様への提案と、新しい機能の導入支援 |
| 必須の経験 | ないと仕事が回らない経験 | 法人向けの営業経験 |
| 歓迎の経験 | あれば早く力を発揮できる経験 | 業務システムの導入に関わった経験 |
| 働き方・価値観 | 自社の進め方と合うか | 少人数で、自分で判断しながら動きたい |
| 今、声をかける理由 | なぜこの時期にこの役割が必要か | お客様からの相談が増え、提案の担い手が足りない |
必須の条件を絞りすぎると検索で誰も出てこず、広げすぎると一人ひとりに声をかける理由を書けなくなります。経営者と現場で「必須」と「歓迎」をすり合わせ、職種や経験、スキルを表す言葉、勤務地といった検索条件に置き換えましょう。検索で年齢や性別を絞り込むことは、募集・採用での均等な機会を求める労働施策総合推進法第9条や男女雇用機会均等法第5条の趣旨に反するおそれがあるため、法令が認める例外を除いて避けてください。
参考:e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」
参考:e-Gov法令検索「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」
② スカウト文面は「なぜあなたに」から書く
求人を出して待つ採用から、相手を絞って声をかける採用へ。採用の現場では、そうした変化を感じている経営者もいます。
新卒向けのスカウト型サービスを運営する会社の経営陣は、企業が学生に声をかけるときの姿勢について、こう話します。
文面で最初に伝えたいのは、会社の自己紹介より「なぜあなたに声をかけたのか」です。 次の型に沿って組み立てると、一人ひとりに合わせて書く部分と、共通で使える部分を分けられます。例文は架空の一例です。
| 構成 | 書く内容 | 例文(架空の会社を想定した例) |
|---|---|---|
| 件名 | 候補者の経験のどこに注目したか | 法人営業で既存のお客様と長く向き合ってこられたご経験を拝見し、ご連絡しました |
| 冒頭 | 送り主と、声をかけた理由 | 株式会社〇〇で代表を務める〇〇です。プロフィールにあった「既存のお客様への提案で取引を広げた」というご経験に惹かれ、一度お話ししたいと思いました |
| 会社と事業 | 何をしている会社で、いまどんな局面か | 当社は〇〇業界向けの業務システムをつくっています。お客様からのご相談が増え、提案の担い手を増やそうとしています |
| 任せたい仕事 | 入社後に担ってほしい役割 | 既存のお客様への提案と、新しい機能の導入支援をお任せしたいと考えています |
| 条件 | 雇用形態・勤務地などの要点と、募集要項の案内 | 正社員(期間の定めなし)で、勤務地は〇〇です。給与などの条件は、募集要項(〇年〇月〇日時点)にまとめています:(URL) |
| 次の一歩 | 面談の提案と、選考か情報交換か | 選考ではなく、オンラインでの情報交換から始められます。ご都合のよい日時をいくつか教えてください |
| 会社を知る材料 | 経営者インタビューなどのURL | 事業を始めた理由や、一緒に働きたい人について私が話したインタビュー記事も、よろしければご覧ください:(URL) |
件名と冒頭の数行で、自分に宛てた連絡だと伝わるかどうかが分かれ目です。返信がなかった人に、同じ文面を繰り返し送るのは避けましょう。
③ 返信が来たら、カジュアル面談で互いを知る
スカウトに返信があったら、できるだけ早く感謝を伝え、面談の日程の候補を示しましょう。面談の案内に、労働条件をまとめた募集要項と会社を知るための記事を添えておくと、候補者は準備をして臨めます。カジュアル面談を選考と分けるなら合否につながる評価はしないと最初に伝え、選考を兼ねるならそのことも事前に知らせておきます。
| 流れ | すること | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 面談の前 | 日時の候補、募集要項、会社を知る記事を送る | 選考か情報交換かを書いておく |
| 候補者の話を聞く | 今の仕事、関心、これからの希望を聞く | 現職の事情に配慮し、話せる範囲で聞く |
| 会社と仕事を話す | 事業の現状、任せたい仕事、チームの様子を話す | うまくいっている点だけでなく、苦労している点も伝える |
| 締め | 次の一歩を一緒に決める | 選考に進むかどうかを、その場で迫らない |
| 面談の後 | お礼と、話の要点・次の案内を送る | 進まない場合も、今後の連絡の可否を確かめる |
面談には、できれば経営者か、入社後に一緒に働くメンバーが同席しましょう。候補者が知りたいのは、制度の細部より、誰とどんな仕事をするのかであることが多いはずです。
④ 社内の体制を決め、経路ごとに記録して見直す
担当者1人に任せきりにせず、経営者、採用担当、現場の役割を最初に分けておきましょう。
| 担い手 | 主な役割 |
|---|---|
| 経営者 | 誰を採るかの判断、面談への参加、事業や仲間への思いを言葉にして残す |
| 採用担当 | 検索・送信・日程調整、文面の型の管理、数字の記録 |
| 現場のメンバー | 求める経験の見極め、面談で仕事の実際を話す |
送信、返信、面談、応募、内定、入社、入社後の定着までの数を、経路ごとに一覧で残しましょう。返信率などの目安を示す公的なデータは見当たらないため、自社の数字の変化を見て、送る相手と文面を見直していきます。
スカウトの送信や候補者とのやり取りまで社外に任せる場合は、契約の形にも注意が要ります。厚生労働省の要領によると、自社で雇っていない人に報酬を払って募集を担わせるには、募集する会社の側が職業安定法第36条の委託募集の許可を受けなければなりません。求職者を探して企業にあっせんするスカウト行為を事業として行うには職業紹介事業の許可が必要で、その許可を持つ事業者に募集を任せる場合は求人を申し込んだものと解され、委託募集の許可は基本的に要らないとされています。委託先がどの許可を持ち、どこまでを担うのかを、契約の前に確かめておきましょう。
経営者の言葉を候補者に届ける|スカウトと面談の前にインタビュー記事を読んでもらう
スカウトの文面だけで、事業の背景や会社の考え方まで伝えきるのは難しいものです。事業を始めたいきさつや、これから迎えたい仲間について経営者自身が語った記事を用意しておくと、候補者は会う前に「この会社の考え方は自分に合いそうか」を判断しやすくなります。スカウトが「会ってみませんか」という入口だとすれば、経営者のインタビュー記事は、その誘いに応じるかを考えるための材料です。
| 使う場面 | 使い方 | 伝わりやすくする工夫 |
|---|---|---|
| スカウト文面 | 末尾に記事のURLを1本添える | なぜ読んでほしいかを一文で書く |
| 返信後の案内 | 面談の日程と一緒に記事を送る | 募集要項と並べて渡す |
| カジュアル面談 | 記事の内容を起点に質問を受ける | 記事に書けなかった現状や課題も話す |
私たちが経営者に話を聞いていて感じるのは、売上や社員数よりも、「なぜこの事業なのか」を語る場面にこそ、その会社らしさが表れるということです。記事で語られる会社の姿も候補者の判断材料になるため、的確な表示の考え方に照らして取材時点を入れ、事業や体制が変わったら内容を見直しておきましょう。経営者インタビューを採用のどの場面で活かせるかは、社長・代表インタビューの効果でも整理しています。
スカウトに添える経営者インタビューなら熱狂ベンチャーナビにお任せください
スカウトの短い文面では伝えきれない「なぜこの会社なのか」も、経営者自身が語った記事があれば、候補者に返信の前に確かめてもらえます。熱狂ベンチャーナビは、「仕事に熱狂する企業」をリアルインタビューを軸に、SNSやWEB上の口コミも交えて紹介する、当社運営のメディアです。柱になっているのは、経営者ご本人が事業の原点やこの先の構想を語る、長文でじっくり読めるリアルインタビューです。 企画、撮影、取材、記事づくりまでを当社でまとめてお引き受けし、撮影した写真などの素材は掲載企業の所有物になります。話を伺ってきた経営者は創業まもない会社から上場企業までさまざまで、掲載例は熱狂ベンチャー100選やインタビュー記事からご覧いただけます。
当社(株式会社デジマケ)は、SEOやSNS運用で企業の集客を支えてきた会社です。記事を公開して終わりにせず、会社名や代表者名で調べた人がインタビュー記事や熱狂ベンチャー100選に行き当たる道筋まで考えて届けることで、候補者が会社を知る最初の場面から内定を受けるかを決める場面まで、入社意欲を高めることを狙っています。 返信の数や採用の結果までお約束はできませんが、会ったことのない会社からの声がけに、会ってみるかどうかを考えるための材料を添えられます。
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ダイレクトリクルーティングに関するよくある質問
ダイレクトリクルーティングとスカウト採用は同じ意味ですか
一般には、ほぼ同じ意味で使われています。 ダイレクトリクルーティングは企業が自ら候補者を探して直接つながる採用手法の全体を、スカウトはその中で候補者に送る声がけを指すことが多い言葉です。転職エージェントのヘッドハンターから届くスカウトは人材紹介の一部で、厚生労働省の要領も、求職者を探して企業にあっせんするスカウト行為を事業として行うことは職業紹介事業に含まれるとしています。
スカウトの返信率はどのくらいが目安ですか
返信率の目安を示す公的な統計は見当たりません。 サービスや職種、送る相手によって変わるため、自社の送信数・返信数・面談数を記録して変化を見るほうが確かです。返信が少ないときは、送る相手の条件が広すぎないか、冒頭で「なぜあなたに」を書けているかを見直しましょう。
ダイレクトリクルーティングの費用の相場はいくらですか
費用の相場を示す公的な統計は見当たりません。 料金はサービスによって、利用期間に応じて払う形、採用が決まったときに払う成功報酬の形、その組み合わせなどに分かれます。料金が発生する条件や解約の方法は、契約前に書面などで確かめておきましょう。
採用担当者がいない少人数の会社でも運用できますか
できます。ただし、誰がいつ検索し、返信に応えるかを先に決めておくことが前提です。 少人数の会社では、経営者が自ら文面を書いたり面談に出たりする形も現実的でしょう。最初は採りたい職種を1つに絞り、文面の型と会社を知る材料をそろえてから始めると続けやすくなります。
まとめ
ダイレクトリクルーティングは、企業が自ら候補者を探し、スカウトで直接声をかける採用手法です。会いたい人に自社の言葉で届く一方、手間と法令上の責任も自社に残ります。スカウトの文面は職業安定法の「的確な表示」の対象になること、労働条件は原則として最初に接触する時点までに示すこと、利用するサービスが国へ届け出た事業者かを一覧で確かめられることを押さえたうえで、任せたい仕事から人物像を描き、「なぜあなたに」を伝える文面とカジュアル面談につなげてください。
スカウトへの返信を左右するのは、文面の巧みさよりも、送り手の会社が何を考えているかが伝わるかどうか。私たちはそう考えています。短い文面の先に、経営者が自分の言葉で事業や仲間への思いを語った記事を用意しておきたいときは、熱狂ベンチャーナビにご相談ください。
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