採用広報とは?やり方と成功事例|求人広告に頼らず自社発信で母集団をつくる

採用広報とは、求人票では伝わりにくい仕事内容や働き方、企業理念、現場の声をコンテンツにして発信し、求職者や転職潜在層の企業理解を深めてもらう広報活動のことです。マイナビ・リクナビに代表される求人広告が「応募を集める告知」だとすれば、採用広報は「自社を知ってもらい、共感でつながる」ための積み上げだと言えます。人手を採りにくい市場が続くなかで、広告費に頼り続ける採用から、自社発信の資産を育てる採用へ軸足を移す会社が増えています。
この記事では、採用広報の意味と注目される背景を整理したうえで、やり方の手順を7ステップで具体化し、成功事例やネタ切れの防ぎ方まで、専任担当のいないベンチャーの目線で解説します。なお、熱狂ベンチャーナビには、ベンチャーから上場企業まで幅広い経営者インタビューが掲載されています。求人広告に頼らず、経営者の言葉で自社の魅力を届けたい方は、掲載のご相談もご検討ください。
採用広報とは?大事なのは「求人票の外で企業理解を深める」こと
採用広報とは、求人票では伝わりにくい仕事内容・働き方・職場の雰囲気・企業理念・現場の声をコンテンツ化し、求職者や転職潜在層の企業理解を促す広報活動のことです。 「今すぐ応募する人」だけでなく、まだ転職を決めていない潜在層にも届け、いざ動くときに「あの会社が気になる」と思い出してもらうところまでを射程に入れます。
混同されがちなのが、求人広告との違いです。マイナビ・リクナビのような求人サイトへの掲載(求人広告)は、条件を提示して応募を募る「告知」が中心で、出稿を止めれば露出も止まります。これに対して採用広報は、記事や発信を通じて会社への理解と共感を育て、続けるほど資産として積み上がっていく点が異なります。なお、採用広報と採用ブランディングは重なる部分もありますが、両者の概念的な違いは別記事で整理しているため、ここでは「発信で企業理解を深める活動」として捉えておきましょう。
| 比べる点 | 求人広告(求人サイト掲載) | 採用広報 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 応募を集める告知 | 企業理解を深め共感でつなぐ |
| 届く相手 | 今すぐ応募したい層 | 転職潜在層を含む幅広い層 |
| 伝わるもの | 募集条件・待遇 | 理念・働き方・現場の声 |
| 費用の性質 | 掲載を止めれば露出も止まる | 続けるほど資産として残る |
採用広報が注目される背景
採用広報が語られる場面が増えているのには、いくつかの構造的な理由があります。
- 人手不足による売り手市場が長く続いている
- 転職潜在層にもアプローチする必要が高まっている
- 求職者が透明性のある情報を求めるようになった
- SNSやオウンドメディアなど情報収集チャネルが多様化した
厚生労働省の労働経済白書によると、有効求人倍率は2019年に、バブル期最高水準の1.40倍を超える1.60倍に達し、フルタイム労働者求人の充足率は2023年に1割程度と、この半世紀で最低の水準にまで低下しています。採りたくても採れない構造がある以上、「求人広告を出せば集まる」という前提だけでは、母集団づくりが立ち行かなくなっています。 とりわけ中小企業では労働力需給のギャップが厳しく、条件だけで大手と競っても埋もれてしまいがちです。


だからこそ、待遇の比較で選ばれるのを待つのではなく、自社の理念や働き方を自分の言葉で発信し、共感で選んでもらう採用広報に関心が集まっています。求職者の側も、入る前に働き方や職場の実態を知って選びたいという意識が強まっており、事実にもとづく発信の価値が高まっているのです。
参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 第II部第1章 人手不足の背景」
採用広報の目的とメリット
採用広報に取り組む前に、「何のためにやるのか」をはっきりさせておくと、施策が散らからずに済みます。採用広報の狙いは応募集めだけでなく、認知から定着までの各段階にわたって効いてくる点にあります。 主な目的とメリットを整理します。
| 目的・メリット | どう効くか |
|---|---|
| 認知の拡大 | 転職潜在層を含め、会社を知る人を増やす |
| 母集団の形成 | 自社に合う層からの応募を集めやすくする |
| 志望度の向上 | 理解が深まり、選考中の意欲や辞退率が改善する |
| ミスマッチの低減 | 入社前後のギャップを減らし、早期離職を防ぐ |
| 採用コストの抑制 | 広告や紹介への依存を下げ、単価を下げていく |
見落とされがちなのは、採用広報が「入口の母集団形成」だけの施策ではないことです。実態を正直に伝えておくことで入社後のギャップが減り、定着にも効いてきます。厚生労働省の労働経済白書も、人手不足の解消には入職率を上げること以上に、人材が定着する環境づくりが重要だと指摘しています。採用して終わりではなく、入社後に活躍・定着してもらうところまで見据えると、採用広報の投資対効果は大きく変わってきます。
参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 第II部第2章 人手不足への対応」
採用広報は誰が担当する?人事・広報・現場の巻き込み方
採用広報は人事だけで完結する活動ではありません。発信の質は、人事・広報・現場の三者がどれだけかみ合うかで決まります。 役割を分けて考えると、少人数でも回しやすくなります。
| 担当 | 主な役割 |
|---|---|
| 採用担当 | 誰に何を伝えるかを決め、コンテンツの中身を用意する |
| 広報担当 | どの媒体でどう発信するか、届け方を設計する |
| 現場社員 | 仕事のリアルや職場の雰囲気を、一次情報として提供する |
| 経営者 | 理念や創業の背景を、自分の言葉で語る |
現場を巻き込まずに人事だけで発信すると、書かれた内容と実際の仕事が食い違い、入社後に「聞いていた話と違う」というギャップを生みます。現場の声を素材にするほど、発信の具体性と信頼性が増していきます。 とはいえ、専任担当を置けないベンチャーがほとんどでしょう。その場合は、経営者や広報兼任者が旗を振り、現場社員に「一日の流れ」や「入社の決め手」を短く聞いて素材にするだけでも、十分に始められます。役割を厳密に分けることより、実態と発信をずらさないことのほうが大切です。
採用広報の手法・種類
発信の手段は多岐にわたりますが、大きくは「トリプルメディア」という3分類で整理すると見通しがよくなります。自社で持つ・お金で買う・第三者に広めてもらう、という発信元の違いで手法を分けて考えると、組み合わせやすくなります。
| 分類 | 性質 | 主な施策 |
|---|---|---|
| オウンドメディア | 自社で持ち発信する | 採用サイト・採用ブログ・オウンドメディア・SNS |
| ペイドメディア | 費用を払って露出する | 求人広告・広告出稿 |
| アーンドメディア | 第三者に取り上げられる | 外部メディア掲載・口コミ・紹介記事 |
具体的な施策としては、採用サイトや採用ブログ、SNS(Wantedly・X・Instagram・note・YouTube・TikTok・LinkedInなど)、採用動画、採用ピッチ資料、社員や経営者のインタビュー、イベント、口コミサイトなどがあります。ただし、これらを最初から全部やる必要はありません。専任もいない予算も限られる会社は、まず自社で持てるオウンドメディアやSNSを1つ、そこにアーンドメディア(外部メディア掲載)を1本足す形から始めるのが現実的です。 求人広告(ペイドメディア)に一本足で頼っていた状態から、自社発信の割合を少しずつ増やしていく発想を、採用広報の起点にしましょう。
採用広報のやり方7ステップ
採用広報のやり方は、思いつきで発信するのではなく、目的から効果測定まで順序立てて進めると失敗が減ります。進め方は次の7ステップで、上流の「目的とターゲット」を固めてから手を動かすのが要点です。
- 採用課題にもとづいて目的を明確にする
- ターゲット・ペルソナを決める
- 自社の魅力と訴求要素を整理して差別化する
- コンテンツを企画し、ストーリーを設計する
- 発信する媒体を選ぶ
- KPIを設定する
- 効果を測定して改善する(PDCA)


① 採用課題にもとづいて目的を明確にする
最初のステップは、「認知が足りないのか、応募が来ないのか、辞退が多いのか」といった自社の採用課題を特定し、採用広報の目的を1つに絞ることです。 目的が曖昧なまま発信を始めると、何を作ればよいか定まらず、成果も測れません。
良い進め方は、直近の採用を振り返り、どの段階でつまずいているかを見極めてから目的を決めることです。認知が足りないなら露出、辞退が多いなら志望度向上、というように課題と目的をひもづけます。注意したいのは、「とりあえずSNSを始める」と手段から入ってしまうことです。手段ではなく課題から入るだけで、その後の施策の的中率が大きく変わります。
② ターゲット・ペルソナを決める
次に、誰に届けたいのかを具体的な人物像まで落とし込みます。 職種・経験・価値観まで想定すると、刺さるコンテンツと媒体が自然に絞れてきます。
うまくいっている会社は、「どんな人と働きたいか」を現場と共有し、その人が見ていそうな場所に発信を寄せています。逆に、ターゲットが漠然としたまま万人向けに発信すると、誰の心にも残らず、母集団が的外れになりがちです。全方位に届けようとせず、まず一番来てほしい層に絞りましょう。
③ 自社の魅力と訴求要素を整理して差別化する
待遇で大手に勝てなくても、理念・事業の社会的意義・働き方・人といった軸なら、自社ならではの魅力を打ち出せます。 何を強みとして伝えるかを棚卸ししておくと、コンテンツの芯がぶれません。
厚生労働省の労働経済白書でも、小売・サービス分野の事業所の分析で、正社員については賃金だけでなく、有給休暇の取得や研修・労働環境の整備といった条件面の充実も人手不足の緩和に効くとされています。給与以外にも、発信すべき自社の魅力は必ずあります。 ここで整理した訴求要素が、後の全コンテンツの土台になります。
参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 第II部第2章 人手不足への対応」
④ コンテンツを企画し、ストーリーを設計する
整理した魅力を、読み手が共感できるストーリーに落とし込みます。 事実の羅列ではなく、「なぜこの事業なのか」「どんな人が働いているのか」という物語の形にすると、記憶に残りやすくなります。
良い例は、経営者の創業ストーリーや社員の入社理由といった一次情報を軸に、具体的なエピソードで語ることです。抽象的な「風通しのよい社風」ではなく、それが分かる場面を見せるほうが伝わります。企画段階で「誰のどんな不安に答える1本か」を決めておくと、作りながら迷いません。
⑤ 発信する媒体を選ぶ
ターゲットが日常的に接している媒体を選ぶことが、届くかどうかを左右します。 SNS・オウンドメディア・外部メディアなど、②で決めたペルソナに合わせて選定します。
若手エンジニアならX、幅広い層への信頼形成なら第三者メディア掲載、というように相性があります。媒体を増やしすぎると運用が回らなくなるため、少人数のうちは1〜2チャネルに絞り、続けられる範囲から始めましょう。
⑥ KPIを設定する
発信を続けるか判断するために、効果を測る指標をあらかじめ決めておきます。 採用のファネル(認知→応募→選考→内定→入社→定着)の段階ごとに指標を置くと、どこに効いているかが見えます。
具体的には、記事のPVや流入数、応募数・選考参加数、内定承諾率、入社後の定着率・早期離職率などです。すべてを一度に追う必要はなく、①で決めた課題に近い指標から見ていきましょう。
⑦ 効果を測定して改善する(PDCA)
最後に、KPIを見ながら、効いている発信に寄せて、効いていない発信を見直すサイクルを回します。 採用広報は一度作って終わりではなく、続けながら磨いていく活動です。
注意したいのは、成果が出るまで数カ月単位の時間がかかることです。短期の欠員は別の手段で補いながら、中長期の資産づくりとして腰を据えて続けるのが現実的だと言えます。
ベンチャー・中小の採用広報の始め方|専任なし・予算ゼロでも回す
成功事例として名前が挙がるのは、メルカリの「メルカン」やサイボウズの「サイボウズ式」、freeeやマネーフォワード、note を活用した各社など、専任チームを抱える有名企業がほとんどです。しかし採用広報の本質は、大がかりな体制ではなく「実態を魅力として届け続けること」にあり、予算も専任もない会社でも十分に始められます。
現実的なのは、いきなり複数チャネルを立ち上げるのではなく、まず1チャネルに1本からです。社員インタビューを1本、オフィスの写真を1投稿、というように小さく出すだけでも、「調べても何も出てこない会社」からは抜け出せます。無料・低コストで使える手段も多く、自社のSNSアカウントやnote、Wantedlyの無料枠なら、費用をかけずに発信を始められます。
| 始め方 | 具体策 |
|---|---|
| まず1本出す | 社員インタビュー1本、オフィス写真1投稿から公開する |
| 無料・低コストで始める | 自社SNS・note・Wantedly無料枠を使う |
| 兼任で回す | 経営者や広報兼任者が旗を振り、現場に短く取材する |
| 苦手は外に頼る | 取材・記事化は外部メディアの掲載を活用する |
大切なのは、完璧な体制を整えてから始めることではなく、小さく出して続けることです。 更新が止まって放置されたメディアよりも、月1本でも実態に沿った発信を続けるほうが、候補者の信頼につながります。多忙で手が回らないなら、取材を受けて記事にしてもらうなど、負担の軽い形から始めるとよいでしょう。ベンチャーから上場企業まで、実際の経営者がどう語っているかは、熱狂ベンチャーナビの代表インタビューでも見られます。
経営者の言葉を採用広報の核にする
ベンチャーが大手にない武器を1つ挙げるなら、経営者との距離の近さです。社員インタビュー止まりになりがちな採用広報のなかで、経営者自身が理念や創業の想いを語る発信は、無名の会社ほど強い差別化になります。 求人票では伝わらない「なぜこの会社なのか」を、経営者の言葉で一次情報として届けられるからです。
条件の比較では大手に負けても、共感なら戦えます。経営者がSNSやインタビューで事業への想いを継続して発信し、その言葉に共感した人が「この人と働きたい」と応募してくる状態は、採用広報の一手法として現実的な選択肢です。注意したいのは、語る内容と実際の組織運営が食い違うと、入社後に早期離職を招くことです。背伸びせず、実態に沿って語ることが欠かせません。なお、経営者インタビューが採用や認知にどう効くのかという効果の掘り下げは別記事にゆずり、ここでは「やり方の一手法」として押さえておきましょう。
多忙な経営者ほど、話すのが得意でなくても、聞き手との対話を通じて自分の言葉で語る形にすると、想いを言語化しやすくなります。内輪では当たり前になっている考えほど、外からの問いを通したほうが引き出されるものです。
採用広報のネタ切れを防ぐ|発信テーマの棚卸し
採用広報でつまずきやすいのが、「とりあえず社員インタビュー→ネタが尽きる」というネタ切れです。発信するネタは、切り口を先に一覧にしておくだけで、当分は枯れなくなります。 会社のなかには、まだ言語化されていない素材がいくつも眠っています。
| ネタの切り口 | 具体例 |
|---|---|
| 経営者の言葉 | 創業の想い、事業にかける理念 |
| 創業ストーリー | なぜ立ち上げたか、転機になった出来事 |
| 事業の社会的意義 | 誰のどんな課題を解決しているか |
| 現場の一日 | ある社員の一日の流れ、仕事のリアル |
| 制度の裏側 | その制度が生まれた背景・使われ方 |
| 失敗と学び | うまくいかなかった経験と、そこからの改善 |
| 数字で見る会社 | 平均勤続年数や研修の有無など、事実ベースの情報 |
同じ「社員インタビュー」でも、切り口を変えれば何本でも作れます。 自社だけでネタを回すのが難しければ、外部のインタビュー掲載メディアを活用し、聞き手の問いを通して経営者の言葉を形にしてもらうのも選択肢の一つです。ネタは「探す」より「棚卸しする」ものと捉えると、詰まりにくくなります。
KPIと効果測定|ファネル段階ごとに指標を置く
採用広報は成果が見えにくいと言われがちですが、採用のファネルに沿って段階ごとに指標を置けば、どこに効いているかは可視化できます。 すべてを追う必要はなく、自社の課題に近い段階から見ていきましょう。
| ファネル段階 | 主な指標 |
|---|---|
| 認知 | 記事のPV・流入数、指名検索の回数 |
| 応募 | 応募数、応募者の質(合う層の割合) |
| 選考 | 選考参加数、辞退率 |
| 内定 | 内定承諾率 |
| 定着 | 入社後の定着率、早期離職率 |
注意したいのは、発信の効果は単発では測りにくく、記事を出す前後で見比べて初めて傾向が見える点です。指名検索や応募の質のように、すぐ数字に表れにくい指標こそ、続けて記録しておく価値があります。 短期のPVに一喜一憂せず、中長期でファネル全体がどう動いたかを見ましょう。
採用広報でやりがちな失敗と、その防ぎ方
採用広報は、力を入れるほど逆効果になる落とし穴もあります。共通する失敗は、実態から離れた発信をすることと、受け皿や継続性を欠くことです。
| よくある失敗 | なぜ起きるか | どうするか |
|---|---|---|
| 実態より盛って発信する | 良く見せたい気持ちが先に立つ | 良い面も課題も、事実にもとづいて正直に伝える |
| 目的・ターゲット未設定で発信する | 手段から入ってしまう | 課題と届けたい相手を先に決める |
| 受け皿がないまま露出だけ増やす | 認知獲得を急ぐ | 採用サイトなど受け皿を先に固める |
| 更新が止まり放置される | 一人で抱え込み続かなくなる | 無理のない頻度で、資産として積み上げる |
とりわけ避けたいのは、実態と乖離した誇張です。新卒者などの採用には若者雇用促進法にもとづく職場情報の提供制度があり、企業は募集・採用の状況や職場定着の取り組みといった就労実態を、ホームページなどで自主的に示すことが望ましいとされ、応募者などから求めがあれば提供することになっています。学校卒業段階でのミスマッチによる早期離職を解消し、応募段階で労働環境を十分に理解したうえで就職先を選べるようにするための仕組みです。誇張ではなく事実で魅力を伝えることは、この制度が目指すミスマッチと早期離職の防止にも通じます。 見栄えのよい発信より、実態に沿った発信のほうが、結局は採用広報の効果を長続きさせます。
求人広告依存から自社発信への転換|費用対効果で考える
採用広報のもう一つの狙いは、「広告費をかけ続ける採用」から「自社発信の資産を積む採用」への転換です。マイナビ・リクナビ等の求人サイトへの掲載や中途の人材紹介に頼り続けると、費用は出稿・成約のたびにかかり、止めれば流入も止まります。 とりわけ人材紹介(転職エージェント)は、採用が決まったときに支払う成功報酬型など、紹介会社との契約に応じて手数料が発生します。手数料の水準も決まるまでの早さもサービス・職種・契約条件によって幅があるので、自社の場合はどうなのかを実際の契約条件と過去の採用実績で確かめておきましょう。
これに対して採用広報は、公開した記事や築いた関係が資産として残り、続けるほど採用単価を押し下げていきます。中小・ベンチャーがなぜ自社発信を持つべきかを費用対効果で考えると、この違いは大きいと言えます。
| 比べる点 | 求人広告・人材紹介に頼る採用 | 採用広報で自社発信を積む採用 |
|---|---|---|
| 費用の性質 | 掲載・成約のたびにかかる | 続けるほど資産として積み上がる |
| 止めたとき | 流入も止まる | 記事や関係は残り続ける |
| 母集団 | 応募が来るのを待つ | 共感でつながりをつくる |
| 向く場面 | 急ぎの欠員補充 | 中長期で採用力を育てる |
ただし、求人広告をゼロにするというより、依存度を下げて自社発信の割合を増やすのが現実的です。 急ぎの欠員は紹介などで補いながら、並行して発信の資産を育てていく、という組み合わせが無理のない転換の形になります。
採用広報を始める前に点検するチェックリスト
ここまでのポイントは、そのまま自社の採用広報を点検する基準に使えます。次の項目を、自社の状況に当てはめて確認してください。
| 領域 | 見るポイント |
|---|---|
| 目的 | 採用課題にひもづけて、発信の目的を絞れているか |
| ターゲット | 届けたい人物像を具体的に決めているか |
| 体制 | 現場や経営者を巻き込む形になっているか |
| コンテンツ | 実態に沿った魅力を、ネタ切れせず出せるか |
| 測定 | ファネル段階ごとに効果を見られているか |
| 領域 | チェック項目 | 確認 |
|---|---|---|
| 目的 | 自社の採用課題にもとづいて、発信の目的を1つに絞れているか | ☐ |
| ターゲット | 誰に届けたいかを、具体的な人物像まで決めているか | ☐ |
| 体制 | 人事だけでなく、現場や経営者を巻き込めているか | ☐ |
| コンテンツ | 給与以外の魅力を、実態に沿って言語化できているか | ☐ |
| コンテンツ | 発信のネタを切り口ごとに棚卸しできているか | ☐ |
| 発信 | 経営者の言葉を、一次情報として出せているか | ☐ |
| 受け皿 | 採用サイトなど、露出の受け皿を先に固めているか | ☐ |
| 測定 | 応募の質・承諾率・指名検索など、効果を測る指標を決めているか | ☐ |
| 継続 | 少人数でも無理なく続けられる運用になっているか | ☐ |
| 実態 | 発信内容と、実際の組織運営が一致しているか | ☐ |
チェックリストは、直近の採用や発信に当てはめると、どこに伸びしろがあるかが見えてきます。 空欄が多い領域から、一つずつ埋めていきましょう。
経営者の言葉で採用広報を始めるなら熱狂ベンチャーナビにお任せください
当社が運営する熱狂ベンチャーナビは、仕事に熱狂する企業の経営者を取材し、読み応えのあるリアルインタビューで紹介するメディアです。求人広告では伝わりにくい「なぜこの会社なのか」という経営者の言葉や創業ストーリーを、企画・撮影・取材から記事化まで一貫して行い、一次情報として届けます。 取材先は設立まもないベンチャーから上場企業の経営者まで幅広く、条件では大手に見劣りする会社でも、共感で母集団をつくる後押しをします。採用広報のネタ切れや、社員インタビュー止まりで経営者の言葉を出せていないという悩みにも、聞き手が取材する形で応えられます。
さらに、運営元の株式会社デジマケはSEOやSNS運用によるWeb集客支援を手がけています。求職者が会社名や代表者名で検索したときに、インタビュー記事や熱狂ベンチャー100選が見つかることで、認知から内定承諾までの各段階で入社意欲を高める接点をつくれます。 発信を止めれば消える求人広告と違い、掲載した記事は資産として残り続けます。掲載の事例は代表インタビューや熱狂ベンチャー100選でご覧いただけます。
企業・採用ご担当者さまへ
経営者インタビューの掲載について
経営者の言葉を、読み応えのあるインタビュー記事にして熱狂ベンチャーナビに掲載します。
- 企画・撮影・取材から記事化まで一貫して対応
- 設立まもないベンチャーから上場企業まで掲載
- 熱狂ベンチャー100選への掲載もご相談いただけます
※掲載は有償です。費用や掲載までの流れは、お問い合わせ後にご案内します。
採用広報に関するよくある質問
採用広報と求人広告は何が違いますか
求人広告が条件を提示して応募を募る「告知」なのに対し、採用広報は企業理解を深めて共感でつなぐ「積み上げ」です。 マイナビ・リクナビのような求人サイトへの掲載は出稿を止めれば露出も止まりますが、採用広報で発信した記事や関係は資産として残り続けます。両者は対立するものではなく、依存度を調整しながら組み合わせるのが現実的です。
採用広報は何から始めればよいですか
まず自社の採用課題にひもづけて目的を1つに絞り、届けたいターゲットを決めることからです。 そのうえで、社員インタビュー1本やオフィス写真1投稿など、続けられる小さな発信から始めましょう。自社SNSやnote、Wantedlyの無料枠なら、費用をかけずにスタートできます。
専任担当も予算もないベンチャーでも採用広報はできますか
むしろ経営者との距離が近いベンチャーほど、経営者の言葉という大手にない武器で差別化できます。 完璧な体制を整えるより、月1本でも実態に沿った発信を続けるほうが効きます。取材や記事化が負担なら、外部のインタビュー掲載メディアを活用するのも選択肢です。
採用広報のネタが続きません。どうすればよいですか
社員インタビューだけに頼らず、創業ストーリー・事業の社会的意義・現場の一日・制度の裏側・失敗と学びなど、切り口を先に棚卸ししておくとネタ切れを防げます。 同じ会社でも切り口を変えれば何本でも作れます。自社で回すのが難しければ、外部の聞き手に取材してもらい、経営者の言葉を形にするのも有効です。
採用広報の効果はどれくらいで出ますか
発信を資産にする採用広報は、成果が出るまで数カ月単位の時間がかかるのが一般的です。 短期の欠員は求人広告や紹介で補いながら、中長期の母集団づくりとして並行で続けると、指名検索や応募の質といった指標が徐々に動いてきます。ファネルの段階ごとに指標を置いて、記事を出す前後で見比べましょう。
まとめ
本記事では、採用広報とは何か、やり方の7ステップと成功事例を、求人広告に頼らず自社発信で母集団をつくるという視点で解説しました。大切なのは、大がかりな体制を整えることよりも、自社の課題から目的を絞り、実態に沿った魅力を経営者や現場の言葉で発信し続けることです。ネタは切り口ごとに棚卸しし、効果はファネルの段階で測り、誇張ではなく事実で伝えることが、定着まで含めた成果につながります。迷ったら、本記事のチェックリストで自社の採用広報を点検してみてください。
そのうえで、条件では大手に伝えきれない自社の魅力や経営者の想いを届けたいなら、ベンチャーから上場企業まで数多くの経営者を取材してきた熱狂ベンチャーナビにご相談ください。読み応えのあるリアルインタビューや熱狂ベンチャー100選への掲載で、共感から母集団をつくるお手伝いをします。
企業・採用ご担当者さまへ
経営者インタビューの掲載について
経営者の言葉を、読み応えのあるインタビュー記事にして熱狂ベンチャーナビに掲載します。
- 企画・撮影・取材から記事化まで一貫して対応
- 設立まもないベンチャーから上場企業まで掲載
- 熱狂ベンチャー100選への掲載もご相談いただけます
※掲載は有償です。費用や掲載までの流れは、お問い合わせ後にご案内します。
