商社の年収はいくら?総合商社・専門商社の水準を公的統計と有価証券報告書で確認

総合商社を含む「各種商品卸売業」の年収は、厚生労働省の賃金統計から年収に換算すると905.1万円です。全産業の平均を大きく上回る水準にあります。
ただし、商社をひとまとめにした「卸売業」の平均を見ると、印象はかなり変わります。総合商社を含む区分で働く人は、卸売業全体のごく一部にすぎないからです。
総合商社と専門商社の水準の違い、年代別・男女別の傾向に加え、各社の平均年間給与を有価証券報告書で確かめる手順も紹介します。
統計の数字が分かっても、自分の経験が商社でどう評価されるかは求人ごとに違います。いまの経歴でどのくらいの年収が見込めるのかは、転職エージェントを活用すれば無料で確認できます。
商社の年収は公的統計でどこまで分かるか
公的統計には「商社」という区分がありません。 商社は統計上、卸売業に含まれます。そのうえで総合商社に最も近いのが、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の産業中分類「各種商品卸売業」です。国が公表している主な数字を並べると、次のようになります。
| 統計 | 区分 | 年収 | 全体の水準 |
|---|---|---|---|
| 国税庁「民間給与実態統計調査」令和7年分 | 卸売業,小売業 | 413.4万円 | 全業種 486.6万円 |
| 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年 | 卸売業 | 655.5万円(年収換算) | 産業計 545.6万円(年収換算) |
| 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年 | 各種商品卸売業 | 905.1万円(年収換算) | 産業計 545.6万円(年収換算) |
※年収換算は、きまって支給する現金給与額(2025年6月分の月額)を12倍し、年間賞与その他特別給与額(2024年の1年分)を足して編集部が計算した値です。
国税庁の統計は卸売業と小売業を1つの業種にまとめているため、商社の水準を知る手がかりとしては粗すぎます。小売業には店舗で働く人も多く含まれ、平均は413.4万円と全業種の486.6万円を下回りました。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、卸売業を小売業と分けて集計しています。各種商品卸売業の場合、残業代なども含めた月々の給与が48万6,400円、前年1年間の賞与などが321万4,500円でした。年収に直すと905.1万円で、産業計の545.6万円の1.66倍にあたります。卸売業全体の655.5万円と比べても、250万円近く高い水準です。集計の対象は、10人以上の常用労働者を雇う民営事業所の一般労働者で、パートなどの短時間労働者は入っていません。
2つの統計で数字の出方が違う理由は、平均年収は487万円|20代・30代・40代・男女別と国税庁・厚労省の違いで詳しく整理しています。
総合商社は「各種商品卸売業」に分類される
統計の産業は、総務省の日本標準産業分類(平成25年10月改定)で分けられています。総合商社が事例として載っているのは、細分類5011「各種商品卸売業(従業者が常時100人以上のもの)」です。
この細分類は、繊維、飲食料品、金属材料、機械器具など複数の中分類にまたがり、しかも小分類3項目以上の商品を仕入れて卸売りしていて、どれが主な事業か判別できない事業所と定義されています。従業者が常時100人以上という条件付きです。事例には総合商社のほか、各種商品を扱う貿易商社も挙がっています。
一方、鉄鋼なら鉄鋼、食品なら食品と、特定の商品を扱う専門商社は、その商品に応じて中分類51〜55のどれかに入ります。「総合商社の年収」と「専門商社の年収」が統計上は別の区分で集計されている点は、数字を読むときの前提として押さえておきたいところです。
「卸売業」の平均は総合商社の水準を表さない
卸売業の平均655.5万円を見ても、総合商社の水準は分かりません。 卸売業で働く一般労働者は約240万人いますが、各種商品卸売業は3万5,710人で、全体の1.5%にとどまるからです。人数で見ると、機械器具卸売業が36.1%、飲食料品卸売業が21.4%を占めています。


卸売業の産業中分類ごとに年収換算すると、各種商品卸売業905.1万円、飲食料品卸売業709.9万円、機械器具卸売業687.9万円、建築材料,鉱物・金属材料等卸売業612.7万円、その他の卸売業588.6万円、繊維・衣服等卸売業520.3万円です。各種商品卸売業だけが900万円を超え、ほかの5区分は500万〜700万円台に並びます。


卸売業全体の数字は、人数の多い機械器具や飲食料品の卸売業に引き寄せられています。総合商社の年収を考えるなら中分類の各種商品卸売業を、専門商社なら扱う商品の中分類を見るのが近道でしょう。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業中分類 I 卸売業,小売業(e-Stat)」
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類(e-Stat)」
参考:総務省「日本標準産業分類(平成25年10月改定)細分類5011 各種商品卸売業(従業者が常時100人以上のもの)」(e-Stat)
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果 令和7年分 統計表」
年代別・男女別に見る各種商品卸売業の年収
各種商品卸売業の年収換算を年代別に並べると、30代までに卸売業全体との差が大きく開いていくのが分かります。
| 年齢 | 各種商品卸売業 | 卸売業全体 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 480.7万円 | 371.4万円 |
| 25〜29歳 | 664.1万円 | 472.9万円 |
| 30〜34歳 | 787.2万円 | 540.0万円 |
| 35〜39歳 | 875.3万円 | 603.6万円 |
| 40〜44歳 | 1,054.9万円 | 662.4万円 |
| 45〜49歳 | 963.6万円 | 700.6万円 |
| 50〜54歳 | 1,144.2万円 | 821.4万円 |
| 55〜59歳 | 1,059.0万円 | 834.8万円 |
| 60〜64歳 | 696.3万円 | 614.4万円 |
※厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の企業規模計(10人以上)・男女計の値から、編集部が年収換算した数字です。
各種商品卸売業では、40代前半で1,054.9万円と1,000万円を超えます。卸売業全体では、どの年代でも1,000万円に届きません。20代前半の差は109.3万円ですが、40代前半では392.5万円まで広がりました。


年齢階級別の数字は、その年齢の人の平均です。同じ人が年齢を重ねたときの年収の伸びを追ったものではないため、「何歳でいくらになる」という見通しとしてではなく、年代ごとの水準の目安として読むのが適切です。
企業規模1,000人以上では1,221.3万円
各種商品卸売業を企業規模別に見ると、差はさらにはっきりします。従業員1,000人以上の企業では年収換算1,221.3万円、100〜999人では657.6万円、10〜99人では542.3万円でした。


1,000人以上の企業では、30代前半で1,078.7万円、40代前半で1,390.5万円、50代前半で1,659.4万円です。同じ各種商品卸売業でも、1,000人以上と10〜99人では2倍以上の開きがあります。総合商社と呼ばれる大手のイメージに近いのは、企業規模計よりも1,000人以上の数字のほうと考えられます。
男女別では差が大きい
各種商品卸売業の年収換算は、男性1,065.3万円、女性595.0万円でした。男性の平均年齢は45.3歳、女性は42.5歳で、年齢差は3歳ほどしかありません。
とくに差が大きいのは賞与です。月々の給与は男性55万1,000円、女性36万1,400円で約1.5倍ですが、年間賞与は男性404万1,100円、女性161万2,700円と約2.5倍です。統計からは理由まで分かりませんが、職種や役職の構成の違いが表れている可能性があります。卸売業全体でも、男性717.4万円、女性519.1万円と差がありました。


参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業中分類 I 卸売業,小売業(e-Stat)」
商社の年収は賞与の比重が大きい
各種商品卸売業では、年収換算のうち35.5%を賞与が占めます。 卸売業全体では24.1%、産業計では18.5%です。企業規模1,000人以上の各種商品卸売業に限ると41.9%に達し、年収のおよそ4割が賞与という計算になります。
| 区分 | 月々の給与×12 | 年間賞与 | 賞与の比率 |
|---|---|---|---|
| 各種商品卸売業(1,000人以上) | 709.9万円 | 511.4万円 | 41.9% |
| 各種商品卸売業 | 583.7万円 | 321.5万円 | 35.5% |
| 卸売業 | 497.4万円 | 158.1万円 | 24.1% |
| 産業計 | 444.6万円 | 101.0万円 | 18.5% |
※厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに編集部が計算。月々の給与はきまって支給する現金給与額です。
賞与の比率は、40代前半にかけて上がっていきます。各種商品卸売業では、20代前半で19.8%だったものが、40代前半では39.0%になりました。年代が若いほど月給の割合が大きく、40代以降は賞与が年収を押し上げる形です。
賞与は会社の業績と個人の成果で動く
賞与の決まり方は会社ごとに違い、有価証券報告書の「従業員の状況等」に方針を書いている会社もあります。たとえば三井物産の2026年3月期の有価証券報告書では、賞与について、会社業績に連動する部分と、個人の成果・貢献度を反映する部分があると説明しています。
賞与の比重が大きいということは、業績しだいで年収が上下しうるということでもあります。統計の賞与は2024年の1年分の実績で、会社の業績が毎年同じとは限りません。年収の総額だけでなく、そのうちいくらが賞与で、何に連動して決まるのかまで確かめておくと、入社後の見込み違いを減らせます。
私たち編集部も統計を並べてみて、商社の高い年収が、月給だけでなく賞与に大きく支えられていることに、あらためて気づかされました。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業中分類 I 卸売業,小売業(e-Stat)」
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類(e-Stat)」
参考:金融庁 EDINET「三井物産株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
有価証券報告書で見る総合商社6社の平均年間給与
会社ごとの平均年間給与は、上場企業などが提出する有価証券報告書に載っています。 金融庁のEDINETで誰でも閲覧でき、ここでは総合商社のうち6社について、2026年3月期の「提出会社の状況」を証券コード順に並べました。
| 会社名 | 従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|---|
| 伊藤忠商事 | 4,125人 | 42.0歳 | 17年9か月 | 1,991.2万円 |
| 丸紅 | 4,225人 | 42.5歳 | 17.8年 | 1,784.4万円 |
| 豊田通商 | 2,466人 | 43.0歳 | 16.7年 | 1,421.4万円 |
| 三井物産 | 5,333名 | 42.0歳 | 17.4年 | 2,058.9万円 |
| 住友商事 | 4,938人 | 43.3歳 | 18年3ヶ月 | 1,840.3万円 |
| 三菱商事 | 5,328名 | 42.3歳 | 17年7ヶ月 | 2,112.5万円 |
※各社の有価証券報告書(事業年度は2025年4月1日〜2026年3月31日)の「提出会社の状況」から。平均年間給与は円単位の記載を万円に換算(小数第2位を四捨五入)。いずれも賞与を含みます。
6社の平均年間給与は1,421.4万〜2,112.5万円で、平均年齢はいずれも42〜43歳台に収まっています。前の事業年度からの増減率も、全社がプラスでした。
統計と有価証券報告書の数字がずれる理由
有価証券報告書の数字は、統計の各種商品卸売業(1,000人以上で1,221.3万円)よりかなり高く出ています。どちらかが間違っているわけではなく、数えている人の範囲が違うためです。
- 有価証券報告書の「提出会社の状況」は、その会社(親会社単体)に雇われている従業員だけが対象
- 子会社やグループ会社に雇われている人は含まれない
- 統計の各種商品卸売業には、総合商社以外の各種商品卸売業者で働く人や、有期契約の人なども含まれる
数え方の細部も会社ごとに違います。三井物産は出向者を含み、嘱託や海外事務所の現地職員を含まないと注記しています。伊藤忠商事は休職者や定年後再雇用などの有期雇用の従業員を除いて計算しました。住友商事の注記によると、嘱託を除いた平均年間給与は1,890.7万円です。豊田通商は、平均年齢や平均年間給与に海外現地社員を含めていません。平均年間給与に含まれる手当の範囲も、会社ごとに注記で確かめる必要があります。
6社の数字を並べても、順位を付けて比べることにはあまり意味がありません。平均年齢や対象者の範囲がそろっていない数字は、高い・低いの比較よりも「その会社の水準の目安」として読むのが無理のない使い方でしょう。
EDINETで平均年間給与を確かめる手順
気になる会社の数字は、次の手順で誰でも確認できます。
- 金融庁のEDINET(https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/)を開き、「書類簡易検索」で会社名を入力する
- 書類種別の「有価証券報告書/半期報告書/四半期報告書」にチェックを入れて検索し、最新の事業年度の有価証券報告書を開く
- 「第一部 企業情報」の「従業員の状況等」にある「提出会社の状況」の表と、その下の注記を読む
有価証券報告書を提出しているのは、上場企業などに限られます。非上場の専門商社や外資系の商社は、有価証券報告書では確かめられないことが多いでしょう。その場合は、求人票や面接で提示される条件が判断材料になります。
業界別の年収を同じ方法で調べた例として、証券会社の年収はいくら?公的統計と有価証券報告書で見る水準と賞与の仕組みもあわせてご覧ください。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業中分類 I 卸売業,小売業(e-Stat)」
参考:金融庁 EDINET「伊藤忠商事株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
参考:金融庁 EDINET「丸紅株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
参考:金融庁 EDINET「豊田通商株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
参考:金融庁 EDINET「三井物産株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
参考:金融庁 EDINET「住友商事株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
参考:金融庁 EDINET「三菱商事株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)」
専門商社の年収は扱う商品と企業規模で変わる
専門商社の年収は、扱う商品の中分類と企業規模で大きく変わります。 厚生労働省の統計から、卸売業の中分類ごとに企業規模計と1,000人以上の年収換算を並べると次のとおりです。
| 産業中分類 | 企業規模計 | 1,000人以上 |
|---|---|---|
| 繊維・衣服等卸売業 | 520.3万円 | 513.3万円 |
| 飲食料品卸売業 | 709.9万円 | 1,010.4万円 |
| 建築材料,鉱物・金属材料等卸売業 | 612.7万円 | 883.8万円 |
| 機械器具卸売業 | 687.9万円 | 788.1万円 |
| その他の卸売業 | 588.6万円 | 737.5万円 |
| (参考)各種商品卸売業 | 905.1万円 | 1,221.3万円 |
※厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに編集部が年収換算。男女計・学歴計。
1,000人以上の企業に限ると、飲食料品卸売業は1,010.4万円、建築材料,鉱物・金属材料等卸売業は883.8万円まで上がります。繊維・衣服等卸売業のように、規模による差がほとんどない区分もありました。


卸売業全体でも、1,000人以上846.7万円、100〜999人601.7万円、10〜99人504.8万円と、規模が大きいほど年収換算は高くなります。専門商社の年収を考えるときは、「何を扱う会社か」と「どのくらいの規模か」を分けて見ると、目安がつかみやすくなるでしょう。
専門商社の求人で確かめたいこと
専門商社は、メーカー系・独立系、国内中心・海外取引中心など、会社によって事業の形がさまざまです。同じ中分類でも年収の幅は広く、統計の平均だけでは判断しきれません。
求人を見るときは、次の点を確かめておくと比較しやすくなります。
- 年収例が月給と賞与に分けて示されているか
- 賞与が何か月分で、業績や個人評価にどう連動するか
- 想定年収が何歳・何年目のモデルか
- 固定残業代が含まれている場合、その時間数と金額
専門商社の営業は、決まった取引先を継続して担当するルート営業の形をとることも少なくありません。仕事内容の違いは、ルート営業とは?仕事内容と新規営業との違い・年収・向いている人で整理しています。マイナビやリクナビの求人情報で年収の幅を見比べつつ、転職エージェントから非公開の求人の条件を聞いてみるのも1つの方法です。
ほかの職業との比較は、年収ランキング|職業別144職種の全順位を公的統計で比較、男女別・20代もが参考になります。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業中分類 I 卸売業,小売業(e-Stat)」
商社の年収に関するよくある質問
商社の平均年収はいくらですか?
公的統計に商社だけの区分はありません。総合商社に最も近い厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の各種商品卸売業では、編集部が計算した年収換算が905.1万円でした。専門商社を含む卸売業全体では655.5万円です。個別の会社の数字は、EDINETの有価証券報告書で確かめられます。
総合商社の年収は30代で1,000万円を超えますか?
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の平均では、各種商品卸売業の企業規模計で30代前半787.2万円、30代後半875.3万円で、1,000万円を超えるのは40代前半です。企業規模1,000人以上に限ると、30代前半で1,078.7万円でした。ただしこれは年代ごとの平均で、個人の昇給の見通しを示すものではありません。
総合商社と専門商社で年収はどのくらい違いますか?
統計上、総合商社は各種商品卸売業、専門商社は扱う商品ごとの中分類に入ります。令和7年賃金構造基本統計調査の企業規模計の年収換算は、各種商品卸売業905.1万円に対し、ほかの5つの中分類は520.3万〜709.9万円でした。専門商社でも大手の飲食料品卸売業のように1,000万円を超える区分があり、規模による差が大きい点に注意が必要です。
商社の年収ランキングはどこで確かめられますか?
各社の平均年間給与は、金融庁のEDINETで有価証券報告書の「従業員の状況」を見れば確かめられます。ただし、対象とする従業員の範囲や平均年齢が会社ごとに違うため、数字を単純に並べて順位を付けるよりも、注記まで読んで1社ずつ水準をつかむほうが確実です。
商社の給料は賞与の割合が大きいのですか?
令和7年賃金構造基本統計調査では、各種商品卸売業の年収換算のうち35.5%が賞与で、産業計の18.5%を大きく上回ります。企業規模1,000人以上では41.9%でした。会社の業績や個人の成果を賞与に反映させる会社もあり、年によって変わりうる点も押さえておきましょう。
まとめ
商社だけを切り出した年収は、公的統計にありません。総合商社に最も近い厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の各種商品卸売業では、編集部が計算した年収換算が905.1万円で、産業計の約1.7倍でした。卸売業全体の655.5万円は、人数の多い機械器具や飲食料品の卸売業に引き寄せられた数字です。
各種商品卸売業は年代別では40代前半で1,000万円を超え、企業規模1,000人以上なら30代前半で1,000万円台に入ります。年収の3分の1以上を賞与が占める点も、この区分の特徴でした。専門商社は扱う商品と企業規模によって幅があり、個別の会社は有価証券報告書の「従業員の状況」で、注記まで含めて確かめるのが確実です。
平均の高さに目を奪われがちですが、私たちは、その金額がどんな人の平均で、何に連動して決まるのかを知ることのほうが、会社選びには役立つと考えています。数字の背景まで確かめたうえで、次の一歩を考えてみてください。
商社の年収の相場がつかめたら、いまの経験が総合商社や専門商社でどのくらいの年収で評価されるのか、確かめてみてはいかがでしょうか。

