年間休日120日は多い?暦で数えた内訳と最新の平均|105日との違いも

年間休日120日は、土曜・日曜に加えて祝日も休む会社とほぼ同じ水準で、平均より多い側に入ります。月にならすと、10日の休みです。

ただし、土日祝をすべて休んでも、日数は暦によって毎年変わります。正直なところ、編集部も暦を数え直すまでは「土日祝でちょうど120日」だと思い込んでいました。

この記事では、暦で数えた内訳と最新の平均、105日が最低ラインと言われる理由、求人票で休日を見るときの注意点を順に整理します。

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目次

年間休日120日の内訳は「土日+祝日」が基本。ただし日数は暦で変わる

土日休みの会社で考えると、年間休日120日の中身は「土日の104日前後」と「平日に当たる祝日」の組み合わせです。ところが祝日は年によって土日と重なるため、同じ休み方でも合計は毎年変わります。押さえておきたいのは次の3点です。

  • 土日祝をすべて休む会社の年間休日は、2024〜2027年の暦で118〜121日
  • 120日前後になる休み方は、土日祝型のほかにシフト制で月10日休む形もある
  • 年間休日120日は月にならして10日、1年の勤務日は245日

土日祝を全部休んでも、120日ちょうどとは限らない

国民の祝日は、国民の祝日に関する法律(祝日法)で年16日と決められています。そこに、祝日が日曜と重なったときの振替休日と、祝日に挟まれた平日を休みにする「国民の休日」が加わります。内閣府が公表している祝日の一覧をもとに、土日と、平日に当たる祝日・休日を年ごとに数えると次のとおりです。

年土曜・日曜平日に当たる祝日・休日土日祝の合計
2024年104日14日118日
2025年104日15日119日
2026年104日17日121日
2027年104日16日120日

土日祝をすべて休む会社でも、年間休日は暦しだいで118〜121日の幅で動きます。 差が出る理由の1つは、振替休日が日曜に重なった祝日にしか置かれないこと。土曜に重なった祝日には振替がないため、5月4日と11月23日が土曜だった2024年、5月3日が土曜だった2025年は、平日の休みがその分少なくなりました。もう1つは国民の休日で、2026年は敬老の日と秋分の日に挟まれた9月22日が休みになります。振替休日の5月6日も平日に入るので、2026年は4年間で最も多い121日です。

なお、2028年はうるう年で、土曜と日曜がそれぞれ53日あります。土日だけで106日になる年もあるわけです。

参考:内閣府「国民の祝日について」

120日前後になる休み方は1つではない

年間休日の数字が同じでも、休む曜日の組み方は会社によって違います。2026年の暦で、代表的な休み方を数えてみました。

休み方2026年の内訳年間休日
土日祝と年末年始(12月29日〜1月3日)を休む土日祝121日+平日に当たる年末年始4日125日
土日祝を休む土日104日+平日の祝日・休日17日121日
シフト制で毎月10日休む10日×12か月120日
土日は休み、祝日は出勤土日104日104日
土曜は隔週で出勤、日曜と祝日は休む日曜52日+土曜26日+平日の祝日・休日17日95日

いちばん上の組み方は、国の役所が閉まる日と同じです。行政機関の休日に関する法律は、土曜と日曜、祝日法に定める休日、12月29日から翌年1月3日までを行政機関の休日としており、2026年の暦で数えると125日になります。

「年間休日120日」と書かれていても、土日祝型なのか、シフトで月10日なのか、祝日は出勤にして夏季休暇などで積み上げているのかは、数字だけでは分かりません。 4月始まりの年度で数える会社もあるため、実際の日数はここから多少前後します。

参考:e-Gov法令検索「行政機関の休日に関する法律」

月にならすと10日、1年の勤務日は245日

年間休日120日を12か月で割ると、月10日です。ただ、土日祝を休む会社では祝日の多い月と少ない月で差が出ます。2026年の暦で土日祝だけを数えると、祝日のない6月と12月は8日、大型連休のある5月は13日でした。

1年365日から120日を引くと、勤務日は245日。1日8時間働く会社なら、所定の労働時間は年1,960時間です。年間休日105日の会社と比べると、勤務日は15日、時間にして年120時間の差になります。

年間休日120日は多い?平均は112.4日、120日以上の会社は39.3%

結論から言うと、年間休日120日は平均より多い側に入ります。ただし「平均」には2種類あり、どちらと比べるかで見え方が変わります。

  • 平均は1企業あたり112.4日、労働者1人あたり116.6日で、どちらも1985年以降で最多
  • 年間休日の分布は、100〜109日と120〜129日の2か所に山がある
  • 120日以上の会社は企業の数で39.3%、適用される労働者の数で57.5%

厚生労働省「令和7年就労条件総合調査」によると、2024年1年間の年間休日総数は1企業平均で112.4日、労働者1人平均で116.6日でした。前年の調査からそれぞれ0.3日、0.2日増え、どちらも1985年以降で最も多い水準です。調査の対象は常用労働者30人以上の民営企業で、30人未満の会社は含まれていません。

2つの平均の違いは数え方にあります。1企業平均は会社ごとの日数をそのまま平均したもので、社員30人の会社も3,000人の会社も同じ1社として数えます。労働者1人平均は、その日数が適用される社員の人数で重みをつけた平均。規模の大きい会社ほど年間休日が多く、そこで働く人も多いため、働く人を基準にした平均のほうが4.2日長くなります。

分布にも、見ておきたい特徴があります。年間休日の階級ごとに企業の割合を並べると、最も多いのは120〜129日の37.3%。100〜109日の27.9%、110〜119日の21.4%が続きます。130日以上は2.0%、100日未満の4つの階級を合わせると11.1%でした。

年間休日総数の階級別にみた企業の割合を示したグラフ。100日未満11.1%、100〜109日27.9%、110〜119日21.4%、120〜129日37.3%、130日以上2.0%で、100〜109日と120〜129日の2か所に山がある。

山が2つある理由は、暦の計算と照らし合わせると見当がつきます。100〜109日は土日を軸に休む会社の日数帯、120〜129日は土日祝に年末年始などを足した会社の日数帯に当たります。調査の対象年である2024年は、土日祝をすべて休んでも118日でした。2024年の暦なら、土日祝型の会社は年末年始などを上乗せしてはじめて120日に届く計算です。

働く人の側から見ると、景色はさらに変わります。同じ調査の統計表で、年間休日の階級ごとに適用される労働者の割合を見ると、120〜129日が56.2%、130日以上が1.3%。120日以上の年間休日が適用されている人は、合わせて57.5%です。企業の数では4割に届かない120日以上が、働く人の数では6割近くを占めます。 年間休日120日を「多い」と見るか「標準的」と見るかは、どちらの物差しを使うかで変わるのです。

参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」
参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 統計表(労働時間制度)」

年間休日が多い会社・少ない会社は、規模と産業でどれくらい違う?

年間休日の多さは、会社の規模と産業によってはっきり変わります。

  • 1,000人以上の企業の平均は117.7日、30〜99人の企業では111.2日
  • 120日以上の会社の割合は、1,000人以上で57.8%、30〜99人で35.4%
  • 産業別の平均は、情報通信業の122.2日から宿泊業,飲食サービス業の102.2日まで20日の開き

規模が大きい会社ほど、120日以上の割合が高い

令和7年就労条件総合調査で1企業平均の年間休日を企業規模別に見ると、1,000人以上が117.7日、300〜999人が116.2日、100〜299人が114.5日、30〜99人が111.2日でした。規模が一段小さくなるごとに、1.5〜3.3日ずつ短くなっています。

120日以上の会社の割合も同じ傾向です。120〜129日と130日以上を合わせると、1,000人以上で57.8%、300〜999人で51.1%、100〜299人で45.9%、30〜99人で35.4%。1,000人以上の企業では半数を超える一方、30〜99人の企業では3社に1社ほどにとどまります。

企業規模別にみた年間休日120日以上の企業の割合を示したグラフ。1,000人以上57.8%、300〜999人51.1%、100〜299人45.9%、30〜99人35.4%で、全体は39.3%。

休み方の型にも規模の差があります。毎週2日休める完全週休2日制を主な週休制にしている企業は、1,000人以上で77.9%、30〜99人で62.6%でした。

この調査には、社員30人未満の会社が含まれていません。数人から20人台の会社の年間休日はこの調査からは読み取れないため、会社ごとに確かめる必要があります。

参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」

産業別では、情報通信業と宿泊業,飲食サービス業で20日の開き

産業による差は、規模の差より大きく出ます。同じ調査の統計表から、16産業の1企業平均と、120日以上の会社の割合、完全週休2日制の会社の割合を並べました。

産業年間休日の1企業平均120日以上の企業割合完全週休2日制の企業割合
情報通信業122.2日90.6%95.7%
金融業,保険業121.6日93.3%94.4%
学術研究,専門・技術サービス業121.4日82.2%86.2%
電気・ガス・熱供給・水道業119.4日70.2%74.1%
不動産業,物品賃貸業116.6日52.4%74.6%
複合サービス事業115.0日67.1%66.9%
製造業114.2日40.4%59.9%
医療,福祉114.0日38.3%78.1%
教育,学習支援業113.4日36.0%54.9%
建設業112.8日38.2%62.7%
サービス業(他に分類されないもの)112.7日44.3%61.4%
卸売業,小売業111.8日34.7%65.5%
鉱業,採石業,砂利採取業110.5日21.2%43.7%
生活関連サービス業,娯楽業105.3日18.0%52.3%
運輸業,郵便業104.2日20.8%44.9%
宿泊業,飲食サービス業102.2日10.2%56.9%
全体112.4日39.3%65.5%

120日以上の企業割合は、120〜129日と130日以上の割合を足した値です。

平均が120日を超えるのは、情報通信業、金融業,保険業、学術研究,専門・技術サービス業の3産業。いずれも8割以上の会社が120日以上です。反対に宿泊業,飲食サービス業は102.2日で、100〜109日の会社が55.0%を占めています。

同じ産業の中でも、差は小さくありません。卸売業,小売業は全体で111.8日ですが、内訳を見ると卸売業は117.5日、小売業は107.0日と10日以上離れています。業界の平均だけで志望先の休日を推し量るのは危うく、最後は会社ごとの数字を見るしかありません。

もう1つ見ておきたいのが、完全週休2日制の割合と120日以上の割合のずれです。医療,福祉では完全週休2日制の会社が78.1%を占めるのに、年間休日120日以上の会社は38.3%にとどまります。年間休日は週休日に祝日・年末年始・夏季休暇などを足した合計なので、毎週2日休めても、祝日や年末年始の扱いしだいで1年の合計は大きく変わります。

参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 統計表(労働時間制度)」

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年間休日105日が「最低ライン」と言われる理由

求人票で105日という数字を見かけたら、休日の少ない側だと考えてよいでしょう。ただし105日は、法律にそのまま書かれた数字ではありません。

  • 法律が定める休日の最低限は、週1日か4週4日
  • 105日は、1日8時間・週40時間の上限から逆算した目安
  • 1日の労働時間が短い会社や、変形労働時間制の会社では、105日を下回っても法令の範囲内のことがある

法律が定めるのは「週1日」の休日

休日の最低限を定めているのは、労働基準法第35条です。

“
使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。2 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。
労働基準法(昭和22年法律第49号)
第35条
条文を見る

会社は、毎週1日、または4週間で4日以上の休日を与えれば、この条文を満たします。法律で義務づけられたこの休日を法定休日と呼び、法定休日だけを数えると1年で52日前後にしかなりません。休日の日数だけで見れば、法律の最低限は105日よりずっと低いところにあります。

105日は、週40時間の上限から逆算した数字

それでも105日が目安として語られるのは、労働時間に上限があるからです。

“
使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。2 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
労働基準法(昭和22年法律第49号)
第32条
条文を見る

休憩を除いて1日8時間、1週40時間が原則の上限で、これを法定労働時間と呼びます。1日8時間働く会社なら週5日で40時間に達するので、残業をさせずに収めるには週2日の休みが必要です。これを1年に広げると、365日÷7日×40時間で約2,085.7時間。1日8時間で割ると働ける日は260日で、365日から260日を引いた105日が休日の目安として出てきます。

ただし、これは1年分をならした概算にすぎません。法律が上限を定めているのは1週ごとの労働時間です。月曜から金曜まで8時間ずつ働き、土日だけ休んで祝日は出勤する会社は、2026年の暦では休日が104日ですが、どの週も40時間に収まっています。105日は条文に書かれた下限ではなく、1日8時間で働く会社が週40時間に収めたときにおおむね行き着く日数、と考えるのが正確です。 令和7年就労条件総合調査によると、1日の所定労働時間は1企業平均で7時間49分。平均で見ても8時間に近い長さです。

105日を下回っても、法令の範囲内になる組み方

令和7年就労条件総合調査では、年間休日が100日未満の会社が合わせて11.1%ありました。105日を下回る日数でも、次のような組み方なら法令の範囲内で成り立ちます。

組み方仕組み根拠
1日の所定労働時間を短くする平日7時間・土曜5時間なら週40時間ちょうどで、休みが週1日でも上限に収まる労働基準法第32条
1年単位の変形労働時間制労使協定を結び、最長1年の期間を平均して週40時間以内に収めれば、特定の週や日に長く働ける。期間が3か月を超えると、労働日数の上限は1年あたり280日労働基準法第32条の4、同法施行規則第12条の4
週44時間の特例常時10人未満の商店・理容店、映画館や劇場などの興行、病院・診療所などの保健衛生、旅館・飲食店・娯楽場は週44時間まで労働基準法第40条、同法施行規則第25条の2
週40時間を超えた分を残業として扱う36協定を結んで届け出れば、上限の範囲で週40時間を超えて働かせられる。超えた時間には割増賃金が必要労働基準法第36条・第37条

1年単位の変形労働時間制で労働日数を上限の280日まで使うと、休日は単純計算で85日になります。同じ調査で、1年単位の変形労働時間制を採っている企業は30.3%でした。105日を下回る求人を見ても、すぐに違法と決めつけず、1日の所定労働時間や変形労働時間制の有無、残業の扱いをあわせて確かめるのが先です。

参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
参考:e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」
参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」

求人票で年間休日を見るときの3つの注意点

マイナビやリクナビなどの求人サイトでも、転職エージェントから届く求人票でも、休日の欄を数字だけで判断すると入社後にずれが出ることがあります。見ておきたいのは次の3点です。

  • 年間休日に有給休暇は含まれていない
  • 「完全週休2日制」と「週休2日制」では休みの数が違う
  • 夏季休暇・年末年始・休日出勤の扱いは別に確かめる

年間休日に有給休暇は含まれていない

年間休日は、会社が就業規則などで「この日は働かなくてよい」と決めている日の合計です。厚生労働省の就労条件総合調査も、年間休日総数には年次有給休暇の分を含めないと定義しています。

有給休暇は、労働基準法第39条にもとづいて社員一人ひとりに与えられる休みです。雇い入れから6か月続けて勤め、全労働日の8割以上出勤すると10日が付与され、勤続に応じて日数が増えていきます。10日以上付与される人については、そのうち年5日を、会社が時季を指定してでも取らせる義務があります。

令和7年就労条件総合調査では、2024年の1年間に付与された有給休暇は労働者1人平均18.1日、実際に取得されたのは12.1日で、取得率は66.9%でした。仮に年間休日120日の会社で平均並みに有給を取ると、1年で休める日はおよそ132日。会社が決めた休みの数と、実際に休める日の数は、分けて確かめる必要があります。

求人票の有給休暇の欄も、読み方に注意したいところです。厚生労働省とハローワークが求職者向けに出しているリーフレット「求人票(大卒等)の見方のポイント」は、入社時や6か月経過後の有給休暇日数の欄に書かれているのは取得できる日数で、取得の実績ではないと説明しています。同じ求人票には、前の事業年度の有給休暇の平均取得日数を確認できる欄もあります。

参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
参考:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」

「完全週休2日制」と「週休2日制」は休みの数が違う

求人の休日欄で取り違えやすいのが、この2つの言葉です。ハローワークの求人票では、「週休二日制」の欄に3通りの書き方があります。先のリーフレットの説明に、休み方の例を添えて整理すると次のとおりです。

求人票の表記意味休み方の例
週休二日制「毎週」完全週休二日制を実施している土日休み、シフト制で平日に2日休みなど、毎週2日の休みがある
週休二日制「その他」毎週ではない形で週休二日制を実施している月に何回かだけ週2日休める、土曜が隔週で出勤など
週休二日制「なし」週休二日制ではない毎週の休みは日曜だけなど

毎週2日休める完全週休2日制でも、休む曜日が土日とは限りません。ハローワーク戸塚が事業所向けに出している資料は、曜日の組み合わせがさまざまでも、必ず毎週2回の休みがあれば「毎週」になり、週6日の勤務がありうる場合は「その他」になると説明しています。

令和7年就労条件総合調査によると、完全週休2日制を主な週休制にしている会社は65.5%。月1〜3回や隔週で週休2日になる制度などの会社が27.1%、週休1日または1日半の会社が5.6%でした。週休二日制の欄が「毎週」でない求人なら、週2日休める週が月に何回あるのかまで聞いておくと、入社後のずれを防ぎやすくなります。

参考:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」
参考:ハローワーク戸塚「週休二日制が『毎週』ではない求人について」
参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」

夏季休暇・年末年始・休日出勤の扱いは別に確かめる

夏季休暇や年末年始は、会社が休日として決めていれば年間休日に入ります。一方で、法律で定められた休暇とは別に、会社独自の「特別休暇」として夏季休暇を設けている会社もあります。令和7年就労条件総合調査では、特別休暇の制度として夏季休暇がある企業は41.5%でした。特別休暇は休日ではなく休暇の扱いなので、年間休日の日数とは別枠になるのが一般的です。同じ「夏季休暇5日」でも、年間休日の内側にあるか外側にあるかで、1年の休みの合計は5日変わります。

休日出勤の有無も見ておきましょう。先のリーフレットは、休日の欄について、休日出勤が必要な場合もあることに注意するよう呼びかけています。ハローワークの求人票で「時間外」の欄が「あり」になっていれば、時間外労働と休日労働に関する労使協定(36協定)を結んでいるという意味です。面接では、次のように聞くと休み方の実態に近づけます。

  • 夏季休暇や年末年始は、年間休日の日数に含まれていますか
  • 休日出勤は月に何回くらいあり、振替休日は取れていますか
  • 前年度の有給休暇の平均取得日数は何日ですか

参考:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」
参考:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」

日数の外側にある「休みやすさ」を、経営者はどう考えているか

年間休日は、会社が前もって決めた休みの数です。そこに有給の取りやすさや会社独自の休暇制度が重なったものが、実際の休みやすさです。取材で休みの話題になると、日数そのものより「どうすれば実際に休んでもらえるか」に話が向く経営者が少なくないと感じます。

株式会社CockPitホールディングスの竹内解取締役は、年間休日に加えて、日々の時間の使い方にまで制度を設けていると話しています。

“
たとえば、「自分やパートナーの誕生日は半日休暇をとって良い」「筋トレは2人以上なら勤務時間中に行ってもOK」「水曜日の16時半以降は基本的に仕事をしないで帰宅する」といった制度があります。また年間休日も120日以上あります。
株式会社CockPitホールディングス 取締役
竹内 解
インタビューを読む

年間休日の日数は求人票に載りますが、誕生日の半休や平日夕方の帰宅ルールまでは、その日数からは読み取れません。休みやすさの差は、求人票の数字の外側にも表れるのです。

監査法人コスモスの新開智之統括代表社員は、大手から移ってきた社員の受け止め方をこう語っています。

“
大手から転職してきた社員は口を揃えて「働きやすい」と言います。ゴールデンウィークも普通に休めますし、有給休暇も取得しやすい環境です。
監査法人コスモス 統括代表社員
新開 智之
インタビューを読む

有給休暇は制度として与えられていても、職場の雰囲気や仕事の量によっては取りにくくなります。取りやすさは、実際に取っている人の話や前年度の取得日数で確かめるのが現実的です。

株式会社Nexorの髙橋優斗社長は、前職で倒れた経験から、休みを実際に使ってもらう仕組みをつくったといいます。

“
私に「疲れた」と申告してもらえれば、年に1回、1週間休んで10万円がもらえる「疲れた手当」をつくりました。当時、私は疲れたと言えなかったんです。休みを与えるだけだと使ってくれないと思ったので、お金ももらえるなら使ってくれるんじゃないかと。
株式会社Nexor 代表取締役
髙橋 優斗
インタビューを読む

3つの話に共通するのは、休みを日数だけでなく「使える状態」まで含めて考えていることです。 面接で休日について聞くなら、日数に加えて、実際にどれくらい取れているかまで踏み込んでみてください。その会社の考え方が見えてきます。

熱狂ベンチャーナビには、事業の話にとどまらず、働き方や制度をなぜそう決めたのかを経営者や役員自身が語ったインタビューが集まっています。求人票の数字の裏にある考え方を知りたいときに、読み比べてみてください。

経営者インタビューを読む|熱狂ベンチャーナビ

年間休日120日に関するよくある質問

年間休日に有給休暇は含まれますか?

含まれません。 年間休日は会社が就業規則などで定めた休日の合計で、有給休暇はそれとは別に、社員が請求して取る休みです。厚生労働省の就労条件総合調査も、年間休日総数に年次有給休暇の分を含めていません。同調査の令和7年版では有給休暇の取得日数が労働者1人平均12.1日なので、年間休日120日の会社で平均並みに取れば、1年でおよそ132日休める計算になります。

年間休日120日は月に何日休めますか?

12か月でならすと月10日です。 ただし土日祝を休む会社では、月によって差が出ます。2026年の暦で土日祝だけを数えると、祝日のない6月と12月が8日、ゴールデンウィークのある5月が13日でした。シフト制で毎月同じ日数を休む会社なら、月10日がそのまま目安になります。

年間休日125日や130日の会社は、どんな休み方ですか?

125日は、土日祝に年末年始を足した日数に近い水準です。 2026年の暦では、土日祝の121日に、平日に当たる12月29日〜31日と1月2日の4日を加えると125日。国の行政機関の休日も、この組み方と同じ定めです。130日以上は、土日祝型の会社なら夏季休暇など会社独自の休日をさらに上乗せしてはじめて届く日数で、令和7年就労条件総合調査では130日以上の会社は2.0%でした。

年間休日が105日より少ない会社は違法ですか?

日数が少ないことだけで違法とは言えません。 労働基準法が直接定めている休日の最低限は、週1日または4週4日です。105日は1日8時間・週40時間を前提に逆算した目安にすぎず、1日の所定労働時間が短い会社や、1年単位の変形労働時間制を採る会社では、105日を下回っても法令の範囲内のことがあります。求人票の日数が少ないと感じたら、1日の所定労働時間と変形労働時間制の有無をあわせて確かめてください。

年間休日が多い会社は給料が低いのですか?

産業の平均どうしで比べると、休日の多い産業ほど給料が低いという並びにはなっていません。 令和7年就労条件総合調査で年間休日の1企業平均が多い上位4産業は、情報通信業、金融業,保険業、学術研究,専門・技術サービス業、電気・ガス・熱供給・水道業。令和7年賃金構造基本統計調査で一般労働者の所定内給与(月額)を見ると、この4産業は406.0千円〜444.0千円と産業計の340.6千円を上回り、所定内給与の上位4産業と同じ顔ぶれでした。年間休日が最も少ない宿泊業,飲食サービス業は、所定内給与も277.2千円で産業別の最低です。ただし2つは対象も時点も異なる調査で、比べているのは産業の平均にすぎません。個々の会社で休日と給与がどう組み合わさるかは、求人票で見比べるしかありません。年収の面は年収1000万円は30代の何%?年齢・男女別の割合でも整理しています。

参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

まとめ

年間休日120日は、土日と祝日を休む会社とほぼ同じ水準の休みです。ただし祝日の並び方で日数は動き、土日祝を休む会社でも2024年は118日、2026年は121日になります。令和7年就労条件総合調査の平均は1企業あたり112.4日、労働者1人あたり116.6日で、120日以上の会社は企業の数で39.3%、適用される労働者の数で57.5%。規模の大きい会社や、情報通信業、金融業,保険業、学術研究,専門・技術サービス業で多くなっています。

105日は1日8時間・週40時間を前提にした目安で、法律が年間の日数を直接定めているわけではありません。求人票を見るときは、有給休暇が年間休日に含まれていないこと、「完全週休2日制」と「週休2日制」の違い、夏季休暇や休日出勤の扱いを合わせて確かめると、実際の休み方に近づけます。日数を入口にして、その休みが実際に使えているかまで確かめてみてください。

休日の条件をそろえて何社も比べたいなら、求人を幅広く持っている相手に頼るのが早道です。

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編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護師から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
学生時代は無人島のインターンや創業2か月目の会社でインターン生として2年勤務。
学生時代から新卒就活領域のメディア運営やキャリアコンサルタントを行っていた経験を元に業界や企業理解が深まるインタビュー記事や就活や転職に役立つ情報をお届けします。

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新卒で商社に入社。その後WEBマーケティング支援を行う会社に転職。その後、繊維メーカーの役員を経て株式会社デジマケを創業。
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