タクシー運転手の志望動機の書き方と例文|前職別5例と会社が見ている4つの点

タクシー運転手の志望動機は、「なぜタクシーか」「なぜこの会社か」「入社後どう働くか」の3つを、安全への向き合い方とつなげて書くと伝わりやすくなります。

意外と知られていないのが、別の地域から移る経験者でも、新しい会社では営業区域の地理の指導を受けてからでないと乗務できないことです。会社は、入社後に教える前提で人を見ています。

この記事では、会社が見ている点と前職別の例文、面接での話し方、避けたい言い方を順に紹介します。

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目次

タクシー運転手の志望動機は3つの問いに答える形で組み立てる

タクシー会社に出す志望動機も、骨組みはほかの仕事と変わりません。答えるのは次の3つの問いです。

  • なぜタクシーの仕事を選んだのか
  • 数あるタクシー会社の中で、なぜこの会社なのか
  • 入社後、どんな運転者として働きたいのか
問いタクシーの志望動機で書く中身材料の集め方
なぜタクシーか前職や生活の中で、この仕事のどこに惹かれたか前職の経験、利用者として乗ったときの印象
なぜこの会社か勤務形態の選び方、研修や免許取得の支援、配車の受け方など、その会社の特徴求人票、会社サイト、説明会や面接での説明
入社後安全・接客・地理・勤務のどれに、どう向き合うか研修の内容、勤務形態の説明

結論を先に書き、根拠となる経験、入社後の姿の順に並べるという書き方そのものは、志望動機の書き方と例文|新卒・転職別の型で詳しく紹介しています。ここでは、タクシーならではの中身に絞って見ていきましょう。

タクシーの志望動機で差がつくのは、3つ目の「入社後」です。 前職が何であれ、タクシー会社に新しく雇われた人は、原則として会社の指導を受けてから乗務を始めます。だからこそ、会社が入社後に何を教え、運転者に何を求めているかを知っていると、入社後の一文が具体的になるのです。

正直なところ、タクシーの志望動機は「運転が好きだから」で書き始めたくなるものです。ただ、そこから一歩進めて「好きな運転を、お客様を乗せる仕事としてどう続けるか」まで書けるかどうかで、読み手の受け取り方はかなり変わると私たちは感じています。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」

タクシー会社が志望動機で確かめたい4つの点|安全・接客・地理・勤務

会社が運転者に何を求めているかは、法令が会社に課している指導の中身と、運転者自身に求めている事項から読み取れます。旅客自動車運送事業運輸規則(以下、運輸規則)は、タクシー会社に運転者への指導や監督を義務づけ、運転者にも守るべき事項を定めています。そこから見えてくるのは次の4つです。

タクシー会社が運転者に求める4つの点。安全は営業区域の道の状態に対応できる運転技術と法令の知識(運輸規則第38条第1項)、接客は乗客や周りの人への応対(第39条)、地理は営業区域の中の地理(第39条)、勤務は体調を自分で管理し走れないときは申し出ること(第50条第1項第3号の2)。
タクシー会社が運転者に求める4つの点。安全は営業区域の道の状態に対応できる運転技術と法令の知識(運輸規則第38条第1項)、接客は乗客や周りの人への応対(第39条)、地理は営業区域の中の地理(第39条)、勤務は体調を自分で管理し走れないときは申し出ること(第50条第1項第3号の2)。
  • 安全:営業区域の道の状態に対応できる運転技術と、法令の知識
  • 接客:乗客や周りの人への応対
  • 地理:営業区域の中の地理
  • 勤務:体調を自分で管理し、走れないときは申し出ること

業種を横断した国の調査でも、若手の中途採用で多くの事業所が重視したのは意欲と人との関わり方でした。厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」で、15〜34歳の正社員を中途採用する選考をした事業所(常用労働者5人以上)が重視した点は、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」72.7%、「コミュニケーション能力」66.9%、「マナー・社会常識」58.1%でした。複数回答のため、合計は100%になりません。「業務に役立つ職業経験・訓練経験」を挙げた事業所は42.3%で、上の3項目より少ない結果でした。

安全|「運転がうまい」より「教わったことを守れる」

運輸規則第38条第1項は、会社が運転者に行う指導監督について、次のように定めています。

“
旅客自動車運送事業者は、その事業用自動車の運転者に対し、国土交通大臣が告示で定めるところにより、主として運行する路線又は営業区域の状態及びこれに対処することができる運転技術並びに法令に定める自動車の運転に関する事項について適切な指導監督をしなければならない。
旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年運輸省令第44号)
第38条第1項
条文を見る

「旅客自動車運送事業者」はタクシー会社やバス会社のこと、「営業区域の状態」は会社が客を乗せて走る地域の道路や交通の様子を指します。書き方は「しなければならない」で、会社の義務です。同じ条の第2項は、新たに雇い入れた運転者などに特別な指導と適性診断を受けさせることも義務としています。

つまり、会社は採用した人に安全な運転を教える前提で動いています。志望動機で伝えたいのは「運転に自信があります」より、「教わった手順を毎回守れる人間です」という姿勢のほうです。 前職で決まった手順を守り続けた経験や、無事故で通勤や営業の運転を続けてきたことがあれば、そのまま根拠になります。

接客|「話し上手」より「相手に合わせて応対できる」

接客と地理については、第39条が別に定めています。

“
一般乗用旅客自動車運送事業者は、事業用自動車の運転者等に対し、営業区域内の地理並びに旅客及び公衆に対する応接に関し必要な事項について適切な指導監督を怠つてはならない。
旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年運輸省令第44号)
第39条
条文を見る

「一般乗用旅客自動車運送事業者」はタクシー会社やハイヤー会社、「応接」は乗客や周りの人への応対のことです。「怠つてはならない」という書き方で、こちらも会社の義務になっています。タクシー会社やハイヤー会社に向けたこの条文に「応接」が入っていることから、接客も指導の柱の一つに数えられていることが分かります。

接客の経験がある人は、相手の様子を見て話す量を変えた、急いでいる人に先回りして動いた、といった具体的な場面を1つ書くと伝わります。接客の経験がない人も、職場で人と接する中で気をつけてきたことを書けば十分です。

地理|「道に詳しい」より「覚え方を持っている」

同じ第39条が、営業区域の中の地理についての指導も会社の義務にしています。さらに第36条第2項は、ほかのタクシー会社で運転者だった経験がある人を新たに雇う場合でも、営業区域の地理に関する指導を行ってからでなければ乗務させてはならないとしています。例外になるのは、その会社の営業区域内で、雇い入れ前2年以内に通算90日以上乗務していた人だけです。

地理は、会社が入社後に教えることの一つです。志望動機で「道に詳しい」と書くより、地図を見て道順を組み立てるのが苦にならない、新しい場所を覚えるために自分でやってきた工夫がある、と書くほうが、入社後の姿が浮かびます。 地元の地域で働きたい人なら、その地域を走ってきた経験は「なぜこの会社か」の材料にもなるでしょう。

勤務|体調を自分で管理し、無理をしない

運輸規則第50条は、会社ではなく運転者自身が守る事項を並べた条文です。第1項第3号の2は、病気や疲労、睡眠不足などで安全に運転できないおそれがあるときは、その旨を会社に申し出ることを運転者に求めています。

タクシーの勤務には、1回の勤務で2日分を走る隔日勤務や、夜の時間帯を走る勤務があります。会社が知りたいのは「体力に自信がある」かどうかより、自分の体調を把握して、走れない日は正直に申し出られる人かどうかです。 前職で夜勤やシフト勤務をしていた人は、生活リズムをどう整えてきたかを書けます。勤務形態ごとの拘束時間や休息の決まり、入社前に聞いておきたい点は、タクシー転職で後悔しないために入社前に確かめる5つのことにまとめています。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」
参考:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」

入社から初乗務までの流れを知ると、「入社後」が具体的に書ける

志望動機の「入社後」を書くときに役立つのが、採用されてから初めて客を乗せて走るまでに何があるかを知っておくことです。法令で決まっているのは次の3つ。

タクシーで初めて客を乗せて走るまでに法令で決まっている3つのこと。普通第二種免許を持つこと(道路交通法第86条第1項)、タクシー会社に雇われて運転者として登録を受けること(タクシー業務適正化特別措置法第3条・第5条。申請できるのは単位地域内に営業所を持つタクシー会社に雇われている人)、原則として会社の指導・監督・特別な指導を受け適性診断を受診すること(旅客自動車運送事業運輸規則第36条第2項)。
タクシーで初めて客を乗せて走るまでに法令で決まっている3つのこと。普通第二種免許を持つこと(道路交通法第86条第1項)、タクシー会社に雇われて運転者として登録を受けること(タクシー業務適正化特別措置法第3条・第5条。申請できるのは単位地域内に営業所を持つタクシー会社に雇われている人)、原則として会社の指導・監督・特別な指導を受け適性診断を受診すること(旅客自動車運送事業運輸規則第36条第2項)。
  • 普通第二種免許を持っていること
  • タクシー会社に雇われ、運転者として登録を受けること
  • 原則として、会社の指導を受け、適性診断を受診すること

二種免許は入社後に取る道もある

客を乗せてタクシーを運転するには、道路交通法第86条第1項により普通第二種免許が必要です。とはいえ、応募の時点で免許がなくてもよいとし、入社後の取得を支援する求人もあります。入社後に会社の支援を受けて取る場合は、その会社を選んだ理由の一つとして書けます。取得にかかる費用や、会社が負担するときに確かめたい条件は、二種免許の費用はいくら?取得ルート別の内訳と会社負担の条件で整理しています。

運転者の登録は、会社に雇われてから申請する

タクシー業務適正化特別措置法第3条は、タクシー会社が、登録を受けた運転者以外を運転者として乗務させてはならないと定めています。登録は全国を分けた「単位地域」ごとに行われ、第5条によると、申請できるのはその地域に営業所を持つタクシー会社に雇われている人です(登録を条件に雇用の契約を結んだ人を含む)。第7条は、輸送の安全と利用者の利便に関する講習を修了していることを登録の条件にしており、国土交通大臣が指定する指定地域では、これに試験の合格か一定の運転経歴が加わります。

登録は会社に雇われてから申請するものなので、応募する前に自分で済ませておく必要はありません。 登録の条件になっている講習も、入社後の流れの一つとして志望動機の「入社後」に書き込めます。

新しく雇われた人は、指導と適性診断を受けてから乗務する

運輸規則第36条第2項は、タクシー会社が新たに雇い入れた人について、指導・監督・特別な指導を行い、適性診断を受けさせた後でなければ運転者に選任してはならないと定めています。指導の中身は、営業区域の状態に対処できる運転技術や法令(第38条第1項)、営業区域の地理と応接(第39条)などです。

ほかのタクシー会社で運転者だった人を雇う場合は、第38条第1項の事項と、第39条のうち営業区域の地理に関する事項に絞られます。ただし、その会社の営業区域内で、雇い入れの日の前2年以内に通算90日以上タクシーやハイヤーの運転者だった人は、この条項の対象から外れます。

新しく採用された運転者向けの適性診断には、自動車事故対策機構(NASVA)の「初任診断」があります。同機構の案内によると、旅客の運送事業では運転者として選任する前に受け、カウンセラーが診断の結果をもとに、事業用自動車の運転者としての自覚や事故を防ぐための留意点について指導と助言を行います。

この流れを踏まえると、「入社後」の一文は「研修で営業区域の地理と応対を身につけ、適性診断で分かった自分の運転の癖を直しながら、無事故で走り続けたい」のように具体的に書けます。入社後に受ける指導を前向きに受け止める姿勢は、未経験の人ほど伝える価値があります。

参考:e-Gov法令検索「道路交通法」
参考:e-Gov法令検索「タクシー業務適正化特別措置法」
参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」
参考:独立行政法人自動車事故対策機構「初任診断」

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前職別の志望動機の例文|営業・接客・ドライバー職・事務・未経験の20代

前職ごとに、5つの例文を紹介します。いずれも編集部が作った例で、実在の人や会社の話ではありません。 「〇〇」の部分は、自分の経験と応募先で調べたことに置き換えてください。

  • 営業職から
  • 接客・販売職から
  • ドライバー職(配送・送迎)から
  • 事務職から
  • 未経験の20代

例文を作りながら感じたのは、前職が何であっても、タクシーの仕事に持ち込める経験は案外見つかるということでした。大切なのは、その経験を「安全・接客・地理・勤務」のどれに生かすのかを1つに絞ることです。

前職別に、志望動機の根拠に置く経験とタクシーの仕事での生かしどころ。営業職は車での移動と時間の管理、初対面の相手への応対を、お客様を時間どおりに送ることに。接客・販売職は相手に合わせて応対を変えた場面を、乗客への応接に。ドライバー職は決まった手順を守ってきた事実を、安全な運転に。事務職は確認の習慣と記録の正確さを、乗務の前後の点呼や点検に。未経験の20代は教わる姿勢と何年かけてどうなりたいかを、入社後の指導と適性診断に。
前職別に、志望動機の根拠に置く経験とタクシーの仕事での生かしどころ。営業職は車での移動と時間の管理、初対面の相手への応対を、お客様を時間どおりに送ることに。接客・販売職は相手に合わせて応対を変えた場面を、乗客への応接に。ドライバー職は決まった手順を守ってきた事実を、安全な運転に。事務職は確認の習慣と記録の正確さを、乗務の前後の点呼や点検に。未経験の20代は教わる姿勢と何年かけてどうなりたいかを、入社後の指導と適性診断に。

営業職から

「お客様を目的地まで安全にお送りする仕事に、前職で培った時間の管理と相手に合わせた応対を生かしたいと考え、貴社を志望します。〇〇の法人営業として、1日に数件の取引先を社用車で回ってきました。約束の時刻に遅れないよう、出発前に道順と所要時間を確かめる習慣が身についています。貴社が企業のお客様からの予約配車に力を入れていると伺い、時間に正確な運転と落ち着いた応対で、繰り返し指名していただける運転者になりたいと考えました。入社後は研修で営業区域の地理を身につけ、無事故で走り続けることを第一に取り組みます。」

営業職からなら、車での移動と時間の管理、初対面の相手への応対が根拠になります。売上の数字の話に寄せすぎず、「お客様を時間どおりに送る」ことに結びつけると、安全と接客の両方に触れられます。

接客・販売職から

「お客様一人ひとりに合わせた応対を、より一対一に近い形で続けたいと考え、貴社を志望します。〇〇の店舗で販売を担当し、急いでいる方には手短に、迷っている方には時間をかけて説明するよう心がけてきました。タクシーの車内は、短い時間で初めてのお客様と向き合う場だと考えています。貴社の研修で接客の指導に時間をかけていると伺い、店頭での経験を土台に、乗る方が安心できる応対を身につけたいと思いました。入社後は、運転の基本を確実に守ったうえで、お客様の様子を見て声のかけ方を変えられる運転者を目指します。」

接客の経験は、そのまま第39条の「応接」につながります。「話し上手」ではなく「相手に合わせて変えた場面」を書くのが要です。

ドライバー職(配送・送迎)から

「運転の仕事を続けながら、お客様と直接向き合う仕事に移りたいと考え、貴社を志望します。〇〇で配送ドライバーとして〇年間働き、毎朝の点検と、決められた速度や休憩の基準を守ることを続けてきました。荷物ではなく人をお乗せする仕事では、運転の丁寧さがそのままお客様の安心になると考えています。貴社が隔日勤務と日勤を選べる体制をとっていると伺い、生活のリズムを整えながら長く働けると感じました。入社後は、配送で身につけた安全の手順を土台に、二種免許の運転者として接客の基本を一から学びます。」

運転の経験がある人ほど、「運転には自信がある」と書きたくなるでしょう。ただ、会社は入社後に営業区域の状態に合わせた運転を教えることになっています。運転の上手さより、決まった手順を守ってきた事実を根拠に置くほうが、会社の見方と重なります。 前の会社を辞める理由との筋の通し方は、転職理由の例文|面接と履歴書で使える理由別の伝え方も参考にしてください。

事務職から

「正確さと確認を大切にする仕事の進め方を、人の移動を支える仕事で生かしたいと考え、貴社を志望します。〇〇の総務で、伝票の照合や社内の予定の管理を担当してきました。小さな確認を省かないことが、大きなミスを防ぐと実感しています。タクシーの仕事は、乗務の前後の点呼や車両の点検など、決まった確認の積み重ねで安全が守られていると知り、自分の強みが生きると考えました。貴社が未経験者向けの研修を設けている点にも惹かれています。入社後は、教わった手順を一つずつ確実に身につけ、無事故の運転者を目指します。」

事務職からなら、確認の習慣と記録の正確さが根拠になります。乗務の前後の点呼や点検は、運輸規則第50条が運転者に守るよう求めている事項にも含まれており、事務で培った几帳面さと相性のよい部分です。

未経験の20代

「人の移動を支える仕事に早いうちから就き、経験を積み重ねたいと考え、貴社を志望します。学生時代から〇〇のアルバイトで接客を続け、相手の様子を見て声をかける大切さを学びました。運転の仕事は未経験ですが、貴社が入社後に二種免許の取得を支援し、研修で地理や接客を一から教えていると伺い、未経験でも安全を土台に力をつけられる環境だと感じました。入社後は、指導と適性診断で自分の運転の癖を知り、無事故の記録を積み上げていきます。〇年後には、新しく入った運転者に手順を伝えられる立場を目指したいと考えています。」

未経験の20代は、運転の経験を根拠にできない分、「教わる姿勢」と「何年かけてどうなりたいか」を書くと伝わります。20代でタクシーを選ぶ利点と注意点、この先のキャリアは、タクシー運転手の20代は全体の約4%|19歳からのなり方と賃金・その後のキャリアで整理しています。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」

面接で志望動機を話すときは、続く質問まで準備しておく

面接で志望動機を聞かれたときも、軸になるのは書類に書いた結論です。書類と違うことを話すと、どちらが本心なのかと受け取られかねません。文章をそのまま覚え込むのではなく、結論・根拠・入社後という順番と、それぞれの要点だけを頭に入れておけば、聞かれ方が変わっても自分の言葉で答えられます。

タクシー会社の面接では、志望動機のあとに次のような質問が続くことがあります。いずれも編集部が想定した例で、すべての会社で聞かれるわけではありません。

続きやすい質問(例)答えるときに意識したいこと
「ほかのタクシー会社ではなく、なぜ当社なのですか」勤務形態・研修・配車の受け方など、比べて分かった違いを1つ挙げる
「夜をまたぐ勤務になりますが、大丈夫ですか」体力の自慢より、生活リズムと体調をどう整えるかを話す
「これまでに事故や違反はありますか」事実をそのまま答え、その後に気をつけていることを添える
「この地域の道に不安はありませんか」不安があれば認めたうえで、覚えるためにやろうとしていることを話す
「前の仕事はなぜ辞めるのですか」志望動機と同じ方向を向いた理由にし、前職の不満で終わらせない

どの質問も、根っこにあるのは「この人は安全に、長く働いてくれるか」という確認です。 答えに詰まったときは、安全・接客・地理・勤務のどれの話かを考えると、答えの向きを決めやすくなります。

面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれたときに、応募者の側から確かめておきたい給与や勤務の質問は、タクシー転職で後悔しないために入社前に確かめる5つのことに質問例をまとめています。

タクシーの志望動機で避けたい言い方と、言い換え

本音として持っていてかまわない理由でも、書き方しだいで会社の見ている4つの点とずれてしまうことがあります。よくある言い方と、言い換えの方向を並べました。

避けたい言い方伝わりにくい理由言い換えの方向
「運転が好きだから」お客様を乗せる仕事であることが抜け、趣味の延長に見える好きな運転を、安全とお客様の安心にどう結びつけるかまで書く
「稼げると聞いたから」急いで売上を追い、安全を後回しにしそうに見える自分の工夫が結果に表れる働き方に惹かれた、と仕事の中身から書く
「人と関わらなくていいから」接客が仕事の柱であることと食い違う一人で判断して動ける働き方に惹かれた、と書き、応対への意欲も添える
「道には自信があります」会社は入社後に営業区域の地理を教えることになっており、根拠として弱い新しい場所を覚えるためにしてきた工夫を書く
「家から近いから」「どこでもよかった」「なぜこの会社か」に答えていない地元の地域を走りたい理由や、その会社の特徴と結びつける

収入を理由にしたいときは、仕事の中身とつなげる

収入の高さに目が向くのは、仕事を選ぶうえで当然のことです。気をつけたいのは、「稼げる」を前面に出すと、売上のために急ぐ運転者に見えかねない点です。「自分の判断と工夫が結果に表れる働き方に惹かれた」「無事故で長く続けて、収入を安定させたい」と書けば、同じ本音が安全と両立する意欲として伝わります。

「一人で働ける」は、接客への意欲とセットで書く

上司や同僚と同じ空間で働かない点に惹かれる人もいるでしょう。それ自体は、一人で判断して動ける人だという強みとして書けます。ただし、乗客への応対は第39条で会社の指導の対象とされている、この仕事の柱です。一人で働けることと、お客様と向き合うことの両方を書くと、食い違いが生まれません。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」

タクシー運転手の志望動機に関するよくある質問

タクシー運転手の仕事が未経験でも、志望動機は書けますか?

書けます。 運輸規則第36条第2項により、タクシー会社は新たに雇い入れた人に、原則として指導・監督・特別な指導を行い、適性診断を受けさせてからでないと運転者に選任できません。会社は入社後に教えることを前提にしているので、未経験の人は前職で守ってきた手順や人への応対の経験を根拠にし、入社後の指導を前向きに受け止める姿勢を伝えるとよいでしょう。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」

二種免許を持っていなくても応募できますか?

入社後の取得を前提に応募できる求人もあります。 客を乗せてタクシーを運転するには道路交通法第86条第1項により普通第二種免許が必要ですが、入社後に会社の支援を受けて取得する形の求人があります。応募できるかどうかと、取得費用を会社がどこまで負担するかは会社ごとに違うため、求人票と面接で確かめてください。支援を受けて取る場合は、その会社を選んだ理由の一つとして志望動機に書けます。

参考:e-Gov法令検索「道路交通法」

収入を志望動機にしてもいいですか?

理由にしてかまいませんが、仕事の中身とつなげて書きましょう。 「稼げるから」だけでは、売上のために安全を後回しにしそうな人に見えかねません。「自分の工夫が結果に表れる働き方に惹かれた」「無事故で長く続けて収入を安定させたい」のように、安全と両立する形で書くと伝わりやすくなります。

地理に自信がなくても大丈夫ですか?

地理は、会社が入社後に指導することになっています。 運輸規則第39条はタクシー会社に営業区域内の地理に関する指導監督を義務づけており、第36条第2項は、ほかのタクシー会社で運転者だった人を新たに雇う場合でも、営業区域の地理の指導を行ってから乗務させるよう定めています(その会社の営業区域内で、雇い入れ前2年以内に通算90日以上タクシーに乗務していた人を除く)。志望動機では、道に詳しいかどうかより、新しい場所を覚えるためにしてきた工夫を書くとよいでしょう。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」

タクシー会社から別のタクシー会社に移るとき、志望動機はどう書きますか?

経験者は「なぜ会社を移るのか」と「なぜこの会社か」が中心になります。 運転の経験は根拠として使えますが、運輸規則第36条第2項により、ほかの会社から移る場合も新しい会社の営業区域の地理などの指導を受けてから乗務することになります(移る先の会社の営業区域内で、雇い入れ前2年以内に通算90日以上乗務していた人を除く)。前の会社への不満で終わらせず、勤務形態や配車の受け方など、移った先でしたいことの側から理由を書きましょう。

参考:e-Gov法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則」

まとめ

タクシー運転手の志望動機は、「なぜタクシーか」「なぜこの会社か」「入社後どう働くか」の3つに答える形で組み立てます。差がつくのは入社後の一文です。運輸規則は、タクシー会社に、営業区域の状態に対処できる運転技術や法令、営業区域の地理、乗客への応接について運転者を指導するよう義務づけています。新たに雇い入れた人には、原則として指導と適性診断を終えてから乗務させることも決まっています。

会社が志望動機で確かめたいのは、安全・接客・地理・勤務の4つの点です。運転の上手さや道への詳しさを競うより、教わった手順を守れること、相手に合わせて応対できること、新しい場所を覚える工夫があること、体調を自分で管理できることを、前職の具体的な場面で示すほうが伝わります。前職別の例文は、自分の経験に置き換えて使ってみてください。

書類の言葉を整えることも大切ですが、私たちが会社の側の決まりを調べてみて感じたのは、「入社してから何を教わるのか」を知っている人の志望動機は、それだけで具体的になるということでした。

志望動機を書き上げたら、応募先ごとの書き分けや面接での話し方を、転職のプロに見てもらうと仕上がりが変わります。

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編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護師から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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