OKRとは?KPI・MBOとの違いと目標の例|働く側の向き合い方まで

OKRとは、挑戦的な目標(Objectives)と、その達成度を測る主要な成果(Key Results)を組にして立てる目標管理の手法です。
OKRは評価と切り離すもの、という説明をよく見かけます。ところが実際には、花王のように、OKRを評価や報酬と連動させると公表している会社もあるのです。
この記事では、職種別の例とKPI・MBOとの違いを確かめたうえで、入社した会社でOKRを使っていたときの向き合い方と、面接で目標管理の仕組みを聞く方法を整理します。
目標の立て方や評価の仕組みは、求人票の文面からはなかなか見えてきません。評価制度の中身まで含めて会社を比べたいなら、転職エージェントを活用すれば無料で相談できます。
OKRとは?目標(O)と主要な成果(KR)を組にして立てる仕組み
OKRは、目標を1つの文で終わらせず、「どこを目指すか」と「近づいたことをどう確かめるか」を分けて書くのが特徴です。押さえておきたいのは次の3点。
- Objectivesは、目指す姿を言葉で示す目標
- Key Resultsは、その目標に近づいたかを測る成果
- 会社・チーム・個人の目標をつなげ、互いに見える形で使う
Objectivesは目指す姿、Key Resultsは達成度を測る物差し
経済産業省が公表している令和5年度の創造性に関する事例集は、OKRを「目標と主要な結果」を意味するものとし、達成目標とその達成度を測る指標を設定することで、個人と企業の目標の整合を図る仕組みだと説明しています。
Objectives(O)は、「何を目指すのか」を言葉で示す部分です。数字でなくても構いません。読んだ人が「そこに行きたい」と思える方向を示せているかどうかが大事にされます。一方のKey Results(KR)は、Oに近づいたかどうかを測る部分。こちらは期末に「届いた」「届かなかった」を判定できるよう、数字や事実で書くのが一般的です。1つのOに対して、角度の違う複数のKRを置く形がよく使われます。
Oだけでは掛け声に、KRだけではノルマになりやすい。両方がそろって初めてOKRになります。


参考:経済産業省「令和5年度 大企業等人材による新規事業創造促進事業 事例集『みんなで○○創造性 ~個人と組織の創造性を育むための20の事例と12のヒント集~』」
OKRの例|職種別に見る目標と主要な成果
OとKRの組み合わせを、職種ごとの例で見てみましょう。いずれも書き方を示すための架空の例です。
| 職種 | Objectives(目標)の例 | Key Results(主要な成果)の例 |
|---|---|---|
| 営業 | 既存のお客様から「次もお願いしたい」と言われる担当になる | 担当先すべてと振り返りの面談を行う/追加の発注をもらう担当先を前期の2倍にする |
| エンジニア | ユーザーを待たせないサービスにする | 主要な画面の表示時間を半分にする/表示の遅さに関する問い合わせをなくす |
| 人事・採用 | 入社した人が迷わず働き始められる会社にする | 入社日までに全員の相談役を決める/入社3か月の面談を全員と行う |
| カスタマーサポート | 一度の問い合わせで解決できる窓口にする | 同じ件での再問い合わせを半分にする/よくある質問のページを毎月更新する |
| 若手の個人 | 半年後、自分の担当業務を人に教えられる状態になる | 担当業務の手順書を、ほかのメンバーだけで使える形に仕上げる/後輩からの質問に自分で答えられる |
どの例も、Oは「なぜそれをやるのか」が伝わる言葉、KRは期末に判定できる形になっています。KRに「頑張る」「意識する」といった言葉が入っていたら、測れる形に書き直す合図です。
OKRの成り立ちと、日本で導入している企業の例
OKRは、米国のインテルで生まれ、グーグルなどの導入をきっかけに広く知られるようになった手法として紹介されることが多いものです。
日本でも、公表情報から導入を確かめられる企業があります。経済産業省が令和4年5月に公表した「人材版伊藤レポート2.0」の実践事例集によると、花王は従来、100%達成を目指すことを前提とするKPIに基づいた目標管理・評価制度をとっていましたが、2021年からOKRを導入しました。同社はOKRを「ありたい姿や理想に近づくための高く挑戦的な目標」と定義し、社員一人ひとりが中長期的な理想の姿を描いて、そこから逆算した目標を立てるとしています。社員のOKRはグループ全体で共有され、同じ夢を持つ社員同士が部署を超えて連携できる環境づくりが狙いの一つです。花王サステナビリティレポート2023では、2022年に国内90%、グローバル62%の社員へ導入を広げたと報告されています。
参考:経済産業省「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書~人材版伊藤レポート2.0~ 実践事例集」
参考:花王「花王サステナビリティレポート2023 人財開発」
OKRとKPI・MBOの違い|比較表で整理
OKRと並んでよく出てくるのが、KPIとMBO(目標管理制度)です。3つの違いは、次のようにまとめられます。
- KPIは、取組の進み具合を測る「指標」
- MBOは、目標を立ててその達成度で評価する「目標管理の仕組み」
- OKRは、挑戦的な目標と測る成果を組にし、共有して使う「目標の立て方」
| 観点 | OKR | KPI | MBO(目標管理制度) |
|---|---|---|---|
| 何を指すか | 目標と、達成度を測る主要な成果の組 | 目標に向けた取組の進み具合を測る指標 | 目標を立て、その達成度をもとに評価する仕組み |
| 目標の高さ | 理想に近づくための高い目標を置くことが多い | 達成すべき水準として置かれることが多い | 職位にふさわしい水準を基本に、挑戦的な目標を含めることもある |
| 主な使い道 | 方向をそろえ、挑戦を促す | 進み具合を数字で確かめる | 人事評価や処遇の材料にする |
| 見える範囲 | 会社全体で共有する運用が多い | 部署や担当ごとに管理されることが多い | 本人と上司のあいだで確認することが多い |
| 評価との関係 | 会社によって違う | 評価項目に組み込まれることがある | 評価と直接つながる |
表は一般的な使われ方を整理したものです。実際には、MBOの中でKPIを使う会社も、OKRのKRにKPIと同じ数字を置く会社もあります。
KPIとの違い|KPIは物差し、OKRは目標と物差しの組
内閣府地方創生推進事務局の手引きは、KPI(重要業績評価指標:Key Performance Indicator)を、目標を達成するための取組の進捗状況を定量的に測定するための指標と説明しています。KPIは、それ自体が「どこを目指すか」を語るものではなく、進み具合を測る物差しです。
OKRのKRも数字で書くことが多いため、見た目はKPIとよく似ています。違いが出るのは、その数字を置く目的のほう。花王の例では、100%達成を前提とするKPIによる目標管理から、高く挑戦的な目標としてのOKRに切り替えたと説明されていました。同じ数字でも、「必ず届かせる水準」として置くか、「理想に近づいたかを測る目安」として置くかで、意味が変わるのです。
そのため、OKRとKPIはどちらか一方を選ぶものとは限りません。日々の業務はKPIで管理しつつ、伸ばしたい領域にだけOKRを立てる、という使い分けもありえます。
MBOとの違い|MBOは評価と結びついた目標管理
MBOは、目標による管理を意味するManagement by Objectivesの略で、日本では目標管理制度と呼ばれることが多い仕組みです。国家公務員の人事評価でも、業績評価はこの考え方で運用されています。人事院が令和6年1月の人事行政諮問会議で示した資料によれば、国家公務員の業績評価は目標管理の手法で行われ、期首に評価者と被評価者が面談して目標を設定し、期末には本人の自己申告も踏まえて評価者が評価する、という流れです。業績評価は年2回行われ、その結果は勤勉手当や昇給に活用されるのです。


内閣人事局と人事院の「人事評価ガイド」は、目標をできる限り具体的に、「何を、いつまでに、どの水準まで、どのように」の形で書くよう求めています。上司や組織の目標から細分化して立てる方法が示されているほか、通常より困難度の高い「チャレンジ目標」を原則1つ以上設定するとされているのも特徴でしょう。


つまりMBOにも、組織の目標とつなげる考え方や、挑戦的な目標を置く考え方はあります。MBOとOKRの違いは、挑戦するかどうかではなく、目標をまず評価の物差しとして使うのか、方向をそろえて挑戦を促す道具として使うのかにあります。
参考:内閣府地方創生推進事務局「KPI(重要業績評価指標)の設定について」
参考:人事院「第5回人事行政諮問会議 事務局説明資料 エンゲージメント向上につながる評価・育成の在り方」
参考:内閣人事局・人事院「人事評価ガイド《評価者・調整者の手続編》」
参考:経済産業省「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書~人材版伊藤レポート2.0~ 実践事例集」
OKRの結果は評価や給与に関係する?会社ごとの違いと確かめ方
入社した会社でOKRを使っていると知ったとき、多くの人が気になるのは「達成できなかったら給与に響くのか」でしょう。答えは会社によって違います。確かめる順番は次のとおりです。
- OKRを評価と切り離す会社もあれば、評価や報酬と連動させる会社もある
- 給与や昇給の決まり方は、就業規則で確かめられる
- 就業規則で分からない運用は、人事や上司に聞く
OKRを評価や報酬と連動させる会社もある
OKRの解説では、挑戦的な目標を立てやすくするために評価とは切り離すべきだ、という説明をよく見かけます。ただ、実際の運用は会社ごとに違います。
花王のサステナビリティレポート2023によると、OKRの目標は中長期の時間軸で所属する組織の目標も加味しつつ設定し、日々の進捗は定期的な上長との対話で確かめる仕組みです。年度末にはOKRの進捗に加えて、基本的な役割における1年間の貢献やプロセスを評価するとし、2022年に導入範囲を広げたうえで、評価・処遇・表彰とさらに連動させていると報告しています。同社のマルチステークホルダー方針(2025年12月)にも、賃金の引上げについて、OKRと評価や報酬を連動させる旨が書かれています。
「OKRだから給与には関係ない」とも、「OKRの達成率で給与が決まる」とも言い切れないのです。 見るべきは制度の名前ではなく、達成度のほかに何を評価し、それが給与にどうつながるかという中身です。
参考:花王「花王サステナビリティレポート2023 人財開発」
参考:花王「マルチステークホルダー方針」
給与と昇給の決まり方は、就業規則に書かれている
評価が給与にどうつながるかを自分で確かめる手がかりが、会社の就業規則です。労働基準法は、就業規則に必ず書く事項を次のように定めています。
「常時十人以上の労働者を使用する使用者」は、ふだん10人以上が働く事業場の使用者のこと。人数は会社全体で合計するのではなく、本社や支店、店舗といった事業場ごとに数えます。「臨時の賃金等」は同じ法律の第24条で賞与などを指すとされ、賞与の定めをする場合は、第89条の第4号でこれに関する事項を書くことになっています。10人以上が働く事業場では、給与の決め方と昇給のルールは就業規則に必ず書かなければならない義務事項です。 また第106条により、会社は就業規則を作業場の見やすい場所への掲示や備え付け、書面の交付などで労働者に周知させなければなりません。
厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)は、昇給について「昇給額は、労働者の勤務成績等を考慮して各人ごとに決定する」という規定例を示し、賞与も会社の業績と労働者の勤務成績などを考慮して決める例になっています。勤め先の就業規則や賃金規程が同じような書き方なら、OKRの結果がこの「勤務成績」の評価にどう使われるのかを、人事に確かめるとよいでしょう。
一方、ふだん働く人が10人未満の事業場には、就業規則の作成義務がありません。小さなベンチャーで規程が見当たらないときは、入社時の面談などで評価と給与の関係を尋ね、聞いた内容を手元に控えておくと安心です。


参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
参考:厚生労働省「モデル就業規則について」
入社した会社でOKRを使っていたら|働く側の向き合い方
OKRを使う会社に入ると、入社してまもなく自分のOKRを書くよう求められることもあるでしょう。慌てずに、次の4つの順で向き合えば迷いにくくなります。
- 会社とチームのOKRを先に読む
- 自分のOKRは、目指す姿から書き、成果は測れる形にする
- 進み具合と困りごとを、定期的な対話で早めに出す
- 振り返りでは、届いたかどうかと一緒に、分かったことを残す
自分のOKRは、会社とチームのOKRを読むところから始まります。


会社とチームのOKRを先に読む
OKRは、会社・チーム・個人の目標がつながっていることを前提にした仕組みです。花王も、社員一人ひとりのOKRをグループの社員全体で共有するシステムを整え、国や地域、仕事や立場を超えた連携を進めていると説明しています。
入社直後にいきなり自分の目標を考えると、手元の業務をそのまま並べただけになりがちです。まずは会社とチームのOKRを読み、「チームのKRのうち、自分の仕事が動かせるのはどれか」を探してみてください。共有の仕組みがあれば、ほかのチームのOKRにも目を通すと、相談相手や協力できる場面が見えてきます。
自分のOKRは「ありたい姿」から書き、KRは測れる形にする
Oは、半年後や1年後に「こうなっていたい」という姿から書きます。花王の事例でも、中長期的な理想の姿を描き、そこから逆算して目標を立てる考え方がとられていました。
KRを測れる形にするときは、国家公務員の人事評価ガイドが目標の書き方として挙げている「何を、いつまでに、どの水準まで、どのように」の4点が、そのまま使えます。
| 書きがちな目標 | 測れる形にした例 |
|---|---|
| 資料作成のスピードを上げる | 定例会議の資料を、会議の前日までに毎回提出する |
| お客様対応の質を高める | 対応後のアンケートで「解決した」の回答を前期より増やす |
| 業務を早く覚える | 3か月後までに、担当業務を一人で最後まで回せるようになる |
| チームに貢献する | 自分が担当する業務の手順書を作り、チームの誰でも使える状態にする |
期末に「届いたかどうか」を自分でも判定できる書き方になっているかが、見直すときの基準です。
達成が難しそうなら、早めに口に出す
OKRは、立てたあとの対話で動き始めます。花王は、日々の進捗を定期的な上長との対話で確かめるとしていました。OKRの目標は高めに置かれることが多いぶん、期の途中で「このままでは届かない」と分かるのはよくあることです。
困るのは、届かないことより、それを言い出せないまま期末を迎えることでしょう。進み具合と一緒に、何が障害になっているかを上司との面談やチームの定例で早めに共有してください。言いにくさを感じるなら、それは職場の空気の問題かもしれません。言いにくいことを口に出せるかどうかは、心理的安全性とは?意味とぬるま湯との違い|職場で高める方法と見分け方で詳しく取り上げています。
振り返りでは、届いたかどうかと一緒に、分かったことを残す
期末の振り返りでは、KRにどこまで届いたかと一緒に、なぜその結果になったのか、次の期に何を変えるのかを書き残します。花王が年度末にOKRの進捗だけでなく、1年間の貢献やプロセスも評価するとしているように、結果に至るまでの過程を見る会社もあります。
挑戦的な目標ほど、届かなかった理由の中に次の打ち手が含まれているもの。未達の理由を言葉にしておくことが、次のOKRを立てるときのいちばんの材料になります。
参考:花王「花王サステナビリティレポート2023 人財開発」
参考:内閣人事局・人事院「人事評価ガイド《評価者・調整者の手続編》」
面接でOKRや目標管理の仕組みを聞くなら
転職や就職の段階で、応募先の目標管理の仕組みを知っておくと、入社後の働き方を思い描きやすくなります。確かめる順番は次のとおりです。
- まず採用サイトや会社の公開資料で、目標と評価の仕組みを読む
- 公開情報で分からない点だけを、面接で運用の場面として尋ねる
採用サイトや会社の公開資料で、目標と評価の仕組みを読む
手始めに見たいのは、採用サイトの人事制度や評価制度の説明、社員インタビュー、代表メッセージです。マイナビ・リクナビの募集要項や、転職エージェントから届く求人票の自由記述に、評価制度の名前が書かれていることもあります。上場企業なら、統合報告書やサステナビリティ報告書で人材に関する取り組みを公表している場合があり、花王のようにOKRの運用や評価との関係まで説明している例もあるのです。
全社を調べる必要はなく、本命として考えている数社だけで構いません。経営者が目標の決め方や評価の考え方を自分の言葉で語っている記事があれば、それも材料になります。熱狂ベンチャーナビの経営者インタビューでも、経営者本人が評価や若手への任せ方を語っています。
取材で目標の話になると、達成できた話より、届かなかった目標をどう振り返ったかを楽しそうに話す経営者に出会うことがあります。そういう会社では、未達をそのまま次の材料にする文化が根づいているように感じます。OKRという言葉を使っているかどうかは、それほど大きな手がかりではないのかもしれません。
面接では、制度の名前より運用の場面を尋ねる
公開情報で分からなかった点は、逆質問などの機会に尋ねてみましょう。「OKRを導入していますか」と聞くだけでは、はい・いいえで会話が終わってしまいます。運用の場面を聞くほうが、中身のある答えにつながります。
| 知りたいこと | 尋ね方の例 | 答えのどこを見るか |
|---|---|---|
| 目標の決め方 | 個人の目標は、どのように決めていますか | 上から割り振るだけか、本人の案とすり合わせるか |
| 見直しの間隔 | 目標の進み具合は、どのくらいの間隔で上司と確認していますか | 確認の場が実際に回っているか |
| 評価との関係 | 目標の達成度は、評価や給与にどう反映されますか | 達成度のほかに何を見るかまで説明されるか |
| 届かなかったとき | 目標に届かなかったとき、どのように振り返っていますか | 責任を問う話で終わらず、次の手の話になっているか |
| 見える範囲 | ほかのチームの目標は、社員から見えるようになっていますか | 部署を超えて協力する場面が語られるか |
聞くのは、いちばん気になる1〜2問で足ります。答えが具体的かどうかが、その仕組みが実際に動いているかどうかを映します。 逆質問全体の組み立て方は面接の逆質問は何を聞く?一次・二次・最終の例文とNG、社長が答えたくなる質問、昇給や等級など評価制度全般の聞き方は年功序列とは?成果主義・ジョブ型雇用との違いとメリット・デメリットで紹介しています。
OKRに関するよくある質問
OKRを簡単に言うと、どういう意味ですか?
目指す姿(O)と、そこに近づいたかを測る成果(KR)を組にして立てる、目標の立て方のことです。 OはObjectives、KRはKey Resultsの略で、経済産業省の事例集では「目標と主要な結果」と訳されています。法令上の定義はなく、運用のしかたは会社ごとに違います。
OKRとOKRsは違うものですか?
同じものを指していると考えて構いません。 1つの目標に複数の主要な成果(Key Results)を置くことから、英語では複数形でOKRsと書かれることがあります。日本の企業や資料では、OKRと表記されることが多いようです。
OKRとKPIは一緒に使えますか?
一緒に使えます。 KPIは取組の進み具合を数字で測る指標で、OKRは目標と主要な成果の組です。日々の業務はKPIで管理し、伸ばしたい領域にだけOKRを立てる会社もあれば、OKRのKRにKPIと同じ数字を置く会社もあります。自分の会社でどう使い分けているかは、上司や人事に確かめるのが確実です。
OKRの目標を達成できないと、給料は下がりますか?
会社によって違うため、一概には言えません。 OKRを評価と切り離す会社もあれば、花王のように評価や報酬と連動させると公表している会社もあります。常時10人以上の労働者が働く事業場では、賃金の決め方と昇給に関する事項を就業規則に書くことになっているので、まずはそこを確かめてください。なお国家公務員の人事評価ガイドは、困難度の高いチャレンジ目標について、未達成であることだけを理由に低い評価としないよう求めています。挑戦的な目標の扱い方を決めている組織があることも、知っておいて損はないでしょう。
OKRの達成率は、どのくらいを目指すものですか?
何%なら成功という公的な基準はなく、会社が決めるルールしだいです。 OKRでは、100%の達成を前提にしない高めの目標を置く考え方がとられることが多く、花王も100%達成を前提とするKPIから、高く挑戦的な目標としてのOKRに切り替えたと説明しています。入社した会社でOKRを使っているなら、どのくらいの達成をよしとするのかを、目標を立てる段階で上司とすり合わせておくと安心です。
まとめ
OKRとは、一般に、挑戦的な目標(O)と、達成度を測る主要な成果(KR)を組にして立てる目標管理の手法です。KPIが進み具合を測る指標、MBOが目標の達成度で評価する仕組みであるのに対し、OKRは目指す姿とそれを測る成果をセットにし、会社・チーム・個人で共有しながら使います。花王のように、100%達成を前提とするKPIによる目標管理からOKRに切り替えた企業もあります。
OKRの結果が評価や給与にどうつながるかは、会社によって違います。評価と切り離す会社もあれば、評価や報酬と連動させる会社もあり、給与と昇給の決まり方は常時10人以上が働く事業場なら就業規則で確かめられます。入社した会社でOKRを使っていたら、会社とチームのOKRを読み、目指す姿から自分のOKRを書き、届きそうにないときは早めに口に出し、振り返りで分かったことを残す。この順で向き合えば、OKRは自分の成長を確かめる道具にもなるはずです。
私たちが経営者の話を聞いていても、目標の仕組みがうまく回っている会社ほど、制度の名前より「この目標を立てて、ここまで来た」という出来事を具体的に話してくれます。応募先を選ぶときも、目標や評価の仕組みを名前ではなく運用の中身で確かめてみてください。
目標の立て方や評価の仕組みが自分に合う会社を、自分ひとりで探すのは手間がかかるもの。候補を広げたいなら、転職エージェントに求人を紹介してもらうのも一つの方法です。

