起業家とは?意味と経営者・個人事業主との違い|起業に向いている人の特徴

起業家とは、自ら新しく事業を起こす人のことです。会社を設立した人も、個人で開業した人も起業家と呼ばれます。

開業した人に動機を尋ねた調査では、「収入を増やしたかった」より「自由に仕事がしたかった」を挙げた人のほうが多くいました。収入より先に自由が来るところに、起業という選択の性格が表れています。

この記事では、経営者・社長・個人事業主との違いを整理し、起業する人の数や理由を統計で、向いている人の特徴を経営者の言葉で確かめます。

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目次

起業家とは|自ら事業を起こす人のことで、法律上の定義はない

起業家は、新しい事業を自分で立ち上げた人、これから立ち上げる人を指す一般的な言葉です。押さえておきたいのは次の2点。

  • 「起業家」を定義した法律はなく、法律が定めているのは「創業」と「創業者」
  • 会社の形や規模に条件はなく、個人で開業した人も起業家に含まれる

「起業家」を定義した法律はなく、法律にあるのは「創業」

「起業家」という言葉そのものを定義した法律はありません。 e-Gov法令検索で法令の本文を調べても、「起業家」は特別交付税に関する省令に「ふるさと起業家」という語が出てくる程度で、意味を定めた条文は見当たりません。

代わりに法律が定めているのが「創業」です。市町村による創業支援の仕組みなどを定めた産業競争力強化法は、次のように規定しています。

“
この法律において「創業」とは、次に掲げる行為をいう。 一 事業を営んでいない個人が新たに事業を開始すること(次号に掲げるものを除く。)。 二 事業を営んでいない個人が新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社が事業を開始すること。 三 会社が自らの事業の全部又は一部を継続して実施しつつ、新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社が事業を開始すること(中小企業者の行為に限る。)。
産業競争力強化法(平成25年法律第98号)
第2条第31項
条文を見る

第1号は個人で事業を始めること、第2号は個人が会社をつくって事業を始めること、第3号は中小企業がいまの事業を続けながら新しい会社をつくって事業を始めることを指します。一般に起業家と呼ばれる人の多くは、第1号か第2号にあたるでしょう。同じ条の第32項は「創業者」の範囲も定めていて、創業した個人のうち事業の開始から5年を経過していない人などが含まれます。

ただし、これらは創業支援の対象を決めるための定義です。起業家を名乗るために資格や届出が求められるわけではありません。 必要になるのは、始める事業に応じた手続きのほうです。

参考:e-Gov法令検索「産業競争力強化法」

会社をつくった人も、個人で開業した人も起業家

起業家という言葉には、会社の形や規模の条件もありません。株式会社や合同会社をつくった人だけでなく、個人で事業を始めて税務署に開業届を出した人も、起業家に含めて呼ばれます。国税庁の案内では、開業届の手続対象者は「新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方」です。

統計も同じ考え方をとっています。総務省「就業構造基本調査」で「起業者」に数えられるのは、今の事業を自分で起こした人で、そこには自営業主も会社などの役員も含まれます。個人事業主か会社の役員かではなく、事業を自分で起こしたかどうかで線を引いているのです。

参考:国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」
参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」

起業家と経営者・社長・個人事業主の違い

起業家・経営者・社長・個人事業主は、同じ一人を別の角度から呼んでいることも少なくありません。違いは、それぞれの言葉が何に着目しているかで整理すると分かりやすくなります。

  • 起業家と経営者は、事業を「始める」か「続ける」かの違い
  • 社長は会社の中の呼び名、個人事業主は事業の形を表す言葉
呼び方着目している点起業家と呼ばれるか当てはまる人の例
起業家事業を新しく起こしたこと会社をつくったか、個人で始めたかを問わない会社を設立した人、個人で開業した人
経営者事業を動かし、最終的な判断を担うこと自分で事業を起こした人なら起業家でもある。継いだ人や昇格した人は通常呼ばれない創業者、親族から継いだ2代目、社内で昇格した社長
社長会社の中での役職名自分で会社をつくった社長は起業家でもある代表取締役社長、子会社の社長
個人事業主法人をつくらず、個人で事業を営むこと自分で事業を始めた人は起業家に含まれる個人で開業した店主や専門職
フリーランス業務委託で仕事を受ける働き方自分の事業として始めたなら同じように考えてよい個人で仕事を請け負うデザイナーやエンジニア

起業家と経営者の違いは「始める人」と「続ける人」

起業家は事業をゼロから始めたことに光を当てた言葉で、経営者は事業を続け、伸ばしていく役割に光を当てた言葉です。 会社をつくった人は、つくった時点で起業家であり経営者でもあります。一方、親族から会社を継いだ2代目や、勤め先で昇格して社長になった人は、経営者ではあっても起業家とは呼ばれないのが一般的でしょう。

求められる仕事の中身も、段階によって変わります。起業した直後は、売るものを決め、最初の顧客を見つけ、資金を工面するところまでを一人か数人でこなす時期。事業が軌道に乗るにつれて、人を採って任せ、仕組みで回す仕事の比重が増えていきます。同じ人でも、会社の成長に合わせて「始める仕事」から「続ける仕事」へ重心を移していくことになるのです。

社長は会社の中の呼び名、個人事業主は事業の形

社長は、会社の中での呼び名です。会社法に「社長」という言葉が出てくるのは、代表する権限があるように見える名称の例として挙げる第354条と第421条の2か所だけ。会社を代表する権限は、会社法上、代表取締役などに与えられています。

個人事業主は、事業の形を表す言葉。会社を設立せず、個人として事業を営みます。最初は個人事業主として始め、事業が育ってから会社にする起業家もいます。フリーランスは働き方の呼び名で、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律は、業務委託の相手方である事業者のうち従業員を使用しない個人などを「特定受託事業者」と定義しているのです。

参考:e-Gov法令検索「会社法」
参考:e-Gov法令検索「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」

起業家はどれくらいいるのか|統計で見る人数・男女・若い世代

起業家の数を国の統計で確かめるには、総務省「就業構造基本調査」が手がかりになります。数字から見えるのは次の4点です。

  • 今の事業を自ら起こして営む人は、2022年時点で465.8万人
  • 起業者に占める女性の割合は、10年で17.9%から22.3%へ上昇
  • 29歳以下の起業者は、10年で7.6万人から11.3万人へ増加
  • 転職や就職の形として起業を望む人は、約83万人

同調査によると、起業者は2012年の513.8万人から、2017年に477.1万人、2022年に465.8万人と推移しました。起業者は前述のとおり、今の事業を自分で起こした自営業主と会社などの役員を合わせた数。その年に新しく起業した人の数ではなく、自分で起こした事業をいま営んでいる人の総数を表しています。

総数は10年で約48万人減りましたが、中身を見ると女性と若い世代は増えています。 2012年から2022年にかけて、男性の起業者は約60万人減った一方、女性は約12万人の増加。起業者に占める女性の割合も、2012年の17.9%から2022年には22.3%へ上がりました。29歳以下の起業者も、2012年の7.6万人から2022年には11.3万人に増えています。

この起業者には、起業してから何年たった人も含まれます。新しく事業を始めた人の傾向を見るなら、開業して間もない企業を対象にした調査のほうが向いているでしょう。新しく開業した人に絞ったデータでも、女性の比率は上がっています。日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」では、開業者に占める女性の割合が25.7%となり、調査開始以来の最高水準を4年連続で更新しました。

これから起業したいと考えている人の数も、総務省「令和4年就業構造基本調査」から読み取れます。いまの仕事を辞めてほかの仕事に変わりたい人のうち、希望する仕事の形態に「自分で事業を起こしたい」を選んだ人は49.5万人。仕事をしていない人で働きたいと考えている人のうち、同じ答えを選んだ人は34.0万人でした。合わせて約83万人で、そのうち約45万人は、実際に仕事を探したり、事業を始めるための資金や設備をそろえるなどの準備をしたりしています。

これらの数字が示すのは「どんな人が起業しているか」であって、「どんな人が起業に向いているか」ではありません。 起業者に男性が多いのは、これまで起業した人の顔ぶれがそうだったというだけのこと。性別や年齢で向き不向きが決まるという意味ではないのです。

参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」
参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 男女、従業上の地位・雇用形態・起業の有無、年齢別有業者数及び平均年齢」
参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 全国編 人口・就業に関する統計表」
参考:総務省統計局「平成29年就業構造基本調査 結果の概要」
参考:総務省統計局「平成24年就業構造基本調査 結果の概要」
参考:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」

起業家はなぜ起業するのか|開業の動機と、勤め先を離れた理由

起業の理由は人それぞれですが、統計で見ると共通する傾向があります。

  • 開業動機の最多は「自由に仕事がしたかった」
  • 開業直前の勤め先を離れた理由は、9割近くが自分の意思

開業動機の最多は「自由に仕事がしたかった」

日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」は、同公庫国民生活事業が2024年4月から9月にかけて融資した企業のうち、融資時点で開業後1年以内だった企業を対象に、2025年8月に行われました。回答したのは2,165社です。開業の動機を三つまで選んでもらうと、最も多いのは「自由に仕事がしたかった」の59.7%でした。「収入を増やしたかった」44.9%、「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」41.1%、「事業経営という仕事に興味があった」35.7%、「自分の技術やアイデアを事業化したかった」30.6%、「社会の役に立つ仕事がしたかった」26.5%と続きます。

収入より先に「自由」が来るところに、起業という選択の性格が表れています。 「時間や気持ちにゆとりが欲しかった」も22.7%あり、働き方そのものを変える手段として起業を選ぶ人も一定数いるようです。一方、「適当な勤め先がなかった」を挙げた人は5.6%にとどまりました。

9割近くが、自分の意思で勤め先を離れている

同じ調査で、開業の直前に勤めていた会社を離れた理由を見ると、「自らの意思による退職」が89.0%を占めました。「勤務先の倒産・廃業」「事業部門の縮小・撤退」「解雇」を合わせた勤務先都合の離職は7.4%です。なお、この集計は勤め先を辞めずに開業した人を除いたものです。

調査に答えた開業者の多くは、会社の事情に押し出されたのではなく、自分で区切りをつけて独立したことになります。 辞める時期を自分で決められるなら、勤めているあいだに準備を進めることもできるわけです。

参考:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」

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起業に向いている人の特徴|3人の経営者が語る、決めた理由と始めて分かったこと

統計で分かるのは、どんな人がどんな理由で起業しているかまでです。年齢や性別、学歴で向き不向きは決められません。手がかりになるのは、実際に起業した人が何を考えて踏み出し、始めてから何に気づいたかでしょう。私たちが取材で経営者に起業の理由を尋ねても、お金の話より「自分で決めたかった」という話が先に出てくることが多いと感じます。

  • 自分で決めたい理由を、経験から言葉にできる
  • 足りない経験に気づいたら、先に取りに行ける
  • 当たり前に見える仕組みの意味を、学び直せる

自分で決めたい理由を、経験から言葉にできる

株式会社不動産総合研究所の永見日菜子社長は、大学在学中に起業を決めました。きっかけをこう語っています。

“
高校時代から起業は意識していましたが、大きな要因は、インターンシップでの経験です。複数の会社でインターンをしたのですが、組織の中では自分で意思決定できる範囲が限られていることがすごく窮屈に感じました。そういった経験から、自分の判断ですべてを決められる環境で働きたいと強く思うようになり、起業を決意しました。
株式会社不動産総合研究所 代表取締役
永見 日菜子
インタビューを読む

開業動機で最も多い「自由に仕事がしたかった」と重なる話ですが、目を向けたいのは、窮屈さを感じた具体的な場面を語れていることです。「自由に働きたい」という気持ちそのものより、それがどんな経験から来ているのかを説明できるかどうかが、向き不向きを考える手がかりになるでしょう。 永見社長は就職活動の時期と重なったことから大学を休学して起業し、うまくいかなければ復学して新卒として就職する道を残したそうです。思い切りと、失敗したときの備えを両方用意していたことになります。

足りない経験に気づいたら、先に取りに行ける

株式会社Nexorの髙橋優斗社長は、実家が不動産の自営業で、いずれ独立するものだと思っていたといいます。キーエンスからスタートアップのログラスに移り、その後に独立しました。

“
本当はキーエンスを辞めて独立するつもりだったんですが、冷静に考えたらキーエンスのものを売る営業しか学んでなかった。ネームバリューがないものを売っていく営業力や、戦略、人事、経営を学ぶならスタートアップしかないと思って、ログラスに入りました。
株式会社Nexor 代表取締役
髙橋 優斗
インタビューを読む

踏み出す前に、自分に何が欠けているかを冷静に棚卸しできることも、起業家の資質の一つと言えるでしょう。 会社の看板に頼らずに売る力や、戦略・人事まで含めて事業を見る経験は、ベンチャーやスタートアップで積みやすいと考えられるものです。

当たり前に見える仕組みの意味を、学び直せる

株式会社エッジコネクションの大村康雄社長は、学生時代や起業したばかりのころに持っていた仕事への見方を、会社を経営するなかで改めたといいます。どんな考え方だったのかを、こう振り返っています。

“
学生時代や起業当初は、「世の中の常識を斜めから見ていた自分」を社会に出てから改める必要があると気づかされました。たとえば、「売上目標なんてなくてもいい」「ホワイトボードに成績を書き出すなんて意味がない」と考えていたんです。でも、実際に会社を経営してみると、そういう仕組みがなぜ必要とされているのか、その理由がわかりました。
株式会社エッジコネクション 代表取締役社長
大村 康雄
インタビューを読む

起業家というと、常識を疑う人を思い浮かべがちです。けれど大村社長の言葉からは、疑ったあとで、その仕組みがなぜあるのかを確かめ直す姿勢も見えてきます。向いているかどうかは、最初から正解を持っているかより、始めてから考えを改められるかにも表れるのでしょう。

ほかの経営者が起業を決めた場面は、経営者インタビューでも読めます。

起業の前にできること|経験を積み、公的な窓口も使う

起業するかどうかを、いますぐ決める必要はありません。会社員として働きながらでも、準備は少しずつ進められます。

  • いまの仕事で、事業の種になる経験を積む
  • ベンチャーやスタートアップで、経営に近い仕事を経験する
  • 公的な創業支援の窓口で、計画を相談する

いまの仕事で、事業の種になる経験を積む

事業のアイデアは、それまでの仕事の延長線上から生まれることが少なくありません。日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」で現在の事業に決めた理由を見ると、「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」が43.8%で最も多く、「身につけた資格や知識を生かせるから」20.6%、「地域や社会が必要とする事業だから」14.3%が続きます。

顧客の困りごとや業界の仕組みに詳しくなることは、そのまま起業の準備になります。 日々の仕事から学ぶ速さを上げる習慣は、成長が早い人の特徴9選でも紹介しています。

参考:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」

ベンチャーやスタートアップで、経営に近い仕事を経験する

社員の少ない会社では、一般に、ひとりが営業と企画、採用と広報のように複数の役割を担うことになりやすく、経営者との距離も近くなります。事業の数字や意思決定の過程を間近で見られるのは、起業を考える人にとって大きな材料になるでしょう。前述の髙橋社長がスタートアップを選んだのも、戦略や人事、経営まで学べると考えたからでした。

転職先を探すときは、職種名だけで判断しないこと。「入社後にどこまで任されるか」「経営陣と話す機会はどのくらいあるか」を面接で確かめておくと、入社後に積める経験の幅を見積もりやすくなります。

公的な創業支援の窓口で、計画を相談する

起業の準備段階から使える公的な窓口もあります。

窓口運営・設置相談・利用できること
創業サポートデスク日本政策金融公庫 国民生活事業の全国152支店創業計画書の立て方、融資申し込みの流れ、融資制度
よろず支援拠点国が設置し、47都道府県にある創業予定の人を含め、経営上の相談に何度でも無料で対応
市町村の創業支援創業支援等事業計画の認定を受けた市町村と、連携する支援機関創業に必要な情報の提供、研修、指導や助言
J-Net21「起業支援」中小企業基盤整備機構起業・創業の相談窓口や業種別開業ガイドなどの情報

市町村の創業支援は、産業競争力強化法にもとづく仕組みです。市町村は創業支援等事業に関する計画をつくり、国の認定を受けることができます。お住まいの市区町村のサイトで創業支援の案内を探してみると、相談会やセミナーの情報が見つかることがあります。

資金面では、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」が、新たに事業を始める人や事業開始後おおむね7年以内の人を対象にしています。融資限度額は7,200万円です。融資は返済が前提なので、借りられる額より、返せる計画になっているかを相談の場で先に確かめておきたいところです。

参考:日本政策金融公庫「創業支援」
参考:日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」
参考:中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点」
参考:中小企業基盤整備機構 J-Net21「起業支援」
参考:e-Gov法令検索「産業競争力強化法」

起業家に関するよくある質問

起業家と経営者の違いは何ですか?

違いは、事業のどの段階に目を向けた呼び方かにあります。 起業家は事業を立ち上げたこと、経営者は立ち上げた事業をいま動かしていることを表す言葉です。立ち上げたばかりのころは、商品や最初の顧客、資金を自分の手で用意する時期。軌道に乗ってからは、人に任せて事業を回すことが主な仕事になっていきます。自分で会社をつくった人は、この二つの段階を一人で通っていくことになるでしょう。なお、起業家という言葉そのものを定義した法律はありません。

個人事業主やフリーランスも起業家ですか?

自分で新しく事業を始めたのであれば、個人事業主も起業家に含まれます。 産業競争力強化法は事業を営んでいない個人が新たに事業を開始することを「創業」と定めており、総務省「就業構造基本調査」の起業者にも、会社などの役員と並んで自営業主が入っています。業務委託で仕事を受けるフリーランスも、自分の事業として始めたのであれば同じように考えてよいでしょう。

参考:e-Gov法令検索「産業競争力強化法」
参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」

起業する人は、どんな理由で起業していますか?

最も多いのは「自由に仕事がしたかった」です。 日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」では、開業動機として59.7%がこれを挙げました。「収入を増やしたかった」44.9%、「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」41.1%が続きます。いずれも三つまでの複数回答です。

参考:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」

女性の起業家はどれくらいいますか?

総務省「令和4年就業構造基本調査」によると、2022年の起業者に占める女性の割合は22.3%です。 2012年の17.9%から上がっており、女性の起業者数はこの10年で約12万人増えました。新しく開業した人に限ると、日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」で女性の割合は25.7%。調査開始以来の最高水準を4年連続で更新しています。

参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 男女、従業上の地位・雇用形態・起業の有無、年齢別有業者数及び平均年齢」
参考:総務省統計局「平成24年就業構造基本調査 結果の概要」
参考:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」

起業の相談はどこにできますか?

日本政策金融公庫の創業サポートデスクや、各都道府県のよろず支援拠点で相談できます。 創業サポートデスクは全国152支店に置かれた窓口で、創業計画書の立て方や融資の流れについて専任の担当者に聞けるのが特徴。よろず支援拠点は国が設置した窓口で、創業予定の人の相談にも何度でも無料で応じています。

参考:日本政策金融公庫「創業支援」
参考:中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点」

まとめ

起業家とは、自ら新しく事業を起こす人のことです。言葉そのものを定義した法律はなく、法律が定めているのは「創業」や「創業者」まで。会社をつくった人も、個人で開業した人も起業家に含まれます。経営者が事業を続ける役割に目を向けた言葉であるのに対し、起業家は始めたことに目を向けた言葉で、社長は会社の中の呼び名、個人事業主は事業の形を表します。

統計で見ると、今の事業を自ら起こして営む人は2022年時点で465.8万人。総数は減っていますが、女性の割合は22.3%に上がり、29歳以下の起業者も増えています。開業の動機で最も多いのは「自由に仕事がしたかった」で、事業は「これまでの仕事の経験や技能を生かせる」分野で選ぶ人が最も多くなっています。

向いているかどうかは、年齢や性別では決まりません。経営者の言葉から見えてきたのは、自分で決めたい理由を経験から語れること、足りないものに気づいたら先に取りに行けること、始めてからも考えを改められることでした。多くの経営者の話を聞いてきて私たちが感じるのは、起業はある日突然の決断というより、それまでの仕事の積み重ねの先にあることが多いということです。

起業を視野に入れつつ、まずは経営に近い場所で経験を積みたいなら、どんな求人があるかを知っておくだけでも次の一歩を選びやすくなります。

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小川莉奈のアバター

編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護師から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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監修者

西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
学生時代は無人島のインターンや創業2か月目の会社でインターン生として2年勤務。
学生時代から新卒就活領域のメディア運営やキャリアコンサルタントを行っていた経験を元に業界や企業理解が深まるインタビュー記事や就活や転職に役立つ情報をお届けします。

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新卒で商社に入社。その後WEBマーケティング支援を行う会社に転職。その後、繊維メーカーの役員を経て株式会社デジマケを創業。
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