20代の転職は前半と後半で何が違う?年収の変化と未経験・ベンチャーへの移り方

20代の転職は、前半と後半で企業から見られる点が変わります。前半は仕事への向き合い方と吸収の速さを、後半は前職で担った範囲を応募先で生かせるかを見られやすくなります。
「20代で3社目」は経歴に傷がつくと心配されがちですが、20代後半で転職した人のほぼ半数は、今の会社が3社目以降です。統計のうえでは、珍しい経歴ではありません。
この記事では、統計で見る20代の転職の実態と年収の変化を押さえたうえで、未経験の職種やベンチャーに移る前に確かめたいことを整理します。
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20代の転職は珍しくない|統計で見る転職の実態
「20代で転職すると経歴に傷がつくのでは」という心配はよく耳にします。公的な統計で確かめると、20代は30代以降よりも転職する人の割合が高い年代です。
- 転職入職率は、男女とも20代で最も高い
- 20代の正社員の3人に1人が「転職したい」と考えている
- 20代後半で転職した人のほぼ半数は、今の会社が3社目以降
転職入職率は、男女とも20代で最も高い
令和7年の転職入職率は、20〜24歳で男性16.5%・女性15.8%、25〜29歳で男性14.1%・女性17.1%でした。 厚生労働省「令和7年雇用動向調査」は、主要16大産業で常用労働者5人以上を雇う事業所から約15,000事業所を抽出し、令和7年1年間の入職と離職を集計した調査です。ここでいう転職入職者は、入職する前の1年間に働いた経験がある人のこと。常用労働者数に対して、その人数がどれだけいたかを示すのが転職入職率です。
年齢を上げていくと、30〜34歳は男性11.4%・女性13.1%、35〜39歳は男性7.8%・女性9.3%、40〜44歳は男性7.3%・女性10.5%で、全年齢では9.9%でした。年齢階級別に見ると、最も高いのは男性が20〜24歳、女性が25〜29歳です。

ただし、転職入職率が示しているのは「動いた人の多さ」です。転職した人がその後に満足しているか、長く働けているかまでは、この数字からは分かりません。20代の転職が多いことは、20代なら誰でも転職がうまくいくという意味ではないのです。
「転職したい」と考えている20代は3人に1人
実際に動いた人の外側には、転職を考えながら様子を見ている人もいます。厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」で、15〜34歳の正社員に今後の転職希望をたずねた結果を見ると、「転職したいと思っている」人は20〜24歳で35.0%、25〜29歳で33.4%でした。30〜34歳の26.6%と比べても高く、20代の正社員のおよそ3人に1人が転職を考えていることになります。調査時点は令和5年10月1日で、常用労働者5人以上の事業所で働く若年労働者が対象です。
20代で今の会社が「何社目」かを統計で見る
転職回数の実態は、厚生労働省「令和7年転職者実態調査」で確かめられます。常用労働者5人以上の事業所に令和6年10月から令和7年9月までに採用されたフルタイムの転職者に、今の勤め先への転職を含めた転職回数をたずねた調査です。転職1回なら今の会社は2社目、2回なら3社目という置き換えで並べると、次のようになります。
| 年齢階級 | 2社目(転職1回) | 3社目(転職2回) | 4社目(転職3回) | 5社目以降(転職4回以上) |
|---|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 71.8% | 15.7% | 7.0% | 3.4% |
| 25〜29歳 | 51.7% | 18.0% | 17.8% | 12.4% |
※転職4回以上は「4回」「5回」「6回以上」の合計です。不明を含むため、行の合計は100%になりません。
20代後半で転職した人のうち、今の会社が2社目という人は約半数で、残りのほぼ半数は3社目以降です。 20〜24歳でも、3社目以降の人がおよそ4人に1人いました。「20代で3社目」は、統計のうえで珍しい経歴ではありません。
とはいえ、回数そのものより問われやすいのは、それぞれの転職がどうつながっているかでしょう。辞めた理由と次の会社を選んだ理由が一本の筋で説明できれば、回数は経歴の一部として受け止められやすくなります。
参考:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要」
参考:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」
参考:政府統計の総合窓口 e-Stat「令和7年転職者実態調査 個人調査 統計表」
20代の転職で年収はどう変わるか
「20代の転職で年収は上がるのか」は、多くの人がいちばん気にするところです。公的な統計で分かるのは、すでに転職した人の賃金が、前の職場より増えたのか減ったのかという結果までです。
- 20代の転職では、賃金が増えた人が減った人を上回る
- 増えた人の多くは、1割以上の増加
- 変わらない人と減った人を合わせると、20代後半では半数近い
賃金が増えた人は、20代前半で半数を超える
令和7年雇用動向調査によると、転職して賃金が「増加」した人は20〜24歳で55.2%、25〜29歳で49.8%でした。 集計の対象は、前職でも雇われていて、調査の時点で今の職場に在籍している転職入職者。増え方と減り方の幅まで分けると、次のとおりです。
| 転職前後の賃金の変化 | 20〜24歳 | 25〜29歳 |
|---|---|---|
| 1割以上の増加 | 44.2% | 34.2% |
| 1割未満の増加 | 11.0% | 15.6% |
| 変わらない | 19.9% | 25.0% |
| 1割未満の減少 | 7.3% | 7.4% |
| 1割以上の減少 | 10.2% | 16.5% |
※不詳を含むため、合計は100%になりません。
増えた人の内訳を見ると、20〜24歳・25〜29歳とも「1割以上の増加」が大半を占めます。一方、25〜29歳では「変わらない」25.0%と「減少」23.9%を合わせると半数近くになり、20代前半より増加の割合はやや下がります。この集計は「20代なら年収が上がる」という保証ではなく、上がった人が多かったという結果です。 職種や雇用形態を変えたかどうかは区別されていないため、未経験の職種に移った場合に限った増減までは読み取れません。
フルタイムの転職者を対象にした令和7年転職者実態調査でも、直前の勤め先と比べて1か月あたりの賃金総額が増えた人は20〜24歳で45.2%、25〜29歳で49.8%。減った人の23.9%、27.5%を上回りました。対象や調べ方が違うため数字は一致しませんが、2つの調査とも20代では増加が減少を上回っています。
参考:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要 3 転職入職者の状況」
参考:政府統計の総合窓口 e-Stat「令和7年転職者実態調査 個人調査 統計表」
提示された年収は、内訳まで分けて比べる
年収を比べるときは、額面の合計だけでなく、何で構成されているかまで分けて見ておきたいところです。同じ年収400万円でも、基本給が高く賞与が少ない会社と、基本給を抑えて業績連動の賞与を厚くしている会社とでは、業績や評価による振れ幅が違います。
- 月給のうち、基本給と各種手当はいくらか
- 固定残業代が含まれているか、含まれているなら何時間分か
- 賞与は年何回で、前年の実績はどれくらいか
- 昇給の時期と、昇給額の決まり方
提示額に想定の賞与が含まれているなら、その前提を必ず聞いておきましょう。 求人票に「年収例」として書かれた数字は、特定の社員の実績や業績が良かった年の値であることもあります。内定後の条件面談で確かめても、失礼にはあたりません。
20代前半と後半で、企業から見られるポイントはどう違うか
同じ「20代の中途採用」でも、前半と後半では企業が確かめたいことが少しずつ変わります。目安として整理すると、次の3点です。
- 20代前半は、仕事への向き合い方と吸収の速さを見られやすい
- 20代後半は、前職で担った範囲と、それを応募先で生かせるかを見られやすい
- どちらの年代でも、辞める理由と次にやりたいことのつながりは問われる
| 観点 | 20代前半 | 20代後半 |
|---|---|---|
| 見られやすい点 | 仕事への向き合い方、吸収の速さ | 担当してきた範囲と、応募先での再現性 |
| 職歴の短さ・転職回数 | 辞めた理由と次の目標の筋道 | 経験の軸がつながっているか |
| 未経験の職種への応募 | 経験を問わない求人が選択肢になりやすい | 前職と重なる部分を示せると評価されやすい |
| 準備の中心 | 志望理由を自分の言葉で話せるようにする | 実績を担当範囲と数字で書けるようにする |
採用基準は、新卒と中途で重なる部分と違う部分がある
令和5年若年者雇用実態調査は、15〜34歳の若年正社員を採用した事業所に、選考で重視した点もたずねています。新規学卒者と中途採用者で比べると、次のとおりです。
| 採用選考で重視した点 | 新規学卒者 | 中途採用者 |
|---|---|---|
| 職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神 | 79.3% | 72.7% |
| コミュニケーション能力 | 74.8% | 66.9% |
| マナー・社会常識 | 58.6% | 58.1% |
| 組織への適応性 | 53.2% | 51.8% |
| 業務に役立つ専門知識や技能 | 30.4% | 34.8% |
| 業務に役立つ職業経験・訓練経験 | 14.7% | 42.3% |
※各区分の若年正社員の採用選考をした事業所を100とした割合です(複数回答)。
新卒と中途で大きく差がつくのは、「業務に役立つ職業経験・訓練経験」です。 新規学卒者では14.7%にとどまる一方、中途採用者では42.3%と3倍近くになります。反対に、仕事への意欲、コミュニケーション能力、マナー・社会常識、組織への適応性は、新卒・中途のどちらでも5割から8割の事業所が重視していて、差は小さいもの。中途採用になっても、姿勢や人との関わり方が見られなくなるわけではありません。
この調査は、年齢を20代前半と後半に分けて集計したものではありません。それでも、新卒に近い時期ほど意欲や姿勢が、経験を積むほど職業経験が判断材料に加わっていくという流れは読み取れるでしょう。
転職先の選び方と探し方にも、前半と後半で差が出る
転職する側の動きにも違いがあります。令和7年転職者実態調査で、今の勤め先を選んだ理由(3つまで回答)を見ると、最も多いのは20〜24歳・25〜29歳とも「仕事の内容・職種に満足がいくから」(42.6%、42.7%)でした。2番目は、20〜24歳が「労働条件(賃金以外)がよいから」34.3%、25〜29歳は「キャリアアップできるから」31.2%です。
転職活動の方法では、「民間の職業紹介機関」を使った人が20〜24歳の12.8%に対し、25〜29歳では27.7%と2倍以上になります。 民間の職業紹介機関には、転職エージェントも含まれます。いずれの年代も最も多いのは「求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等」(50.7%、53.5%)でした。20代後半では、経歴に合う求人を紹介してもらう探し方を使う人が増えていると読めます。
20代前半は「これから伸びる人か」を見られる
社会人経験が数年のうちは、職務経歴書に書ける実績がまだ少ないのが普通です。企業の側もそれを分かったうえで、入社後に吸収していけるか、仕事への姿勢が安定しているかを確かめようとします。卒業後おおむね3年以内の若手は「第二新卒」と呼ばれ、新卒に近い基準で選考されることもあります。
20代前半の転職で問われやすいのは、短い期間で辞める理由と、次の会社で何をしたいかがつながっているかどうかです。 「合わなかった」で終わらせず、いまの職場で何を試し、何が足りないと感じたのかまで言葉にしておきましょう。伸びる人に共通する行動は、成長が早い人の特徴9選|共通点と今日からの行動も参考になります。
20代後半は「前職の経験をどう生かすか」を見られる
20代後半になると、任された仕事の範囲が人によって大きく分かれてきます。後輩の指導を担った人、担当顧客を持った人、業務の手順を自分で組み替えた人。企業はその中身を聞き、応募先でも同じことを再現できるかを確かめようとします。
職務経歴書では、担当した業務を並べるだけでなく、「誰のために」「何を」「どう変えたか」を数字や範囲で示しておくと伝わり方が変わります。材料の拾い方に迷ったら、自己PRが思いつかない人へ|エピソード探し方と書き方の手順がそのまま使えるはずです。
20代で未経験の職種に移るときに確かめたいこと
未経験の職種への転職は、20代の転職でよく検討される選択肢のひとつです。ただ、「未経験歓迎」の4文字だけで応募先を決めると、入社後に想像と違ったということも起こりえます。
- 「未経験歓迎」は、入社後の育て方とセットで確かめる
- 前職と重なる部分を探すと、選べる職種が広がる
- 最初の条件が下がる可能性も含めて考えておく
「未経験歓迎」の求人は、独り立ちまでの道筋を聞く
未経験で入った人が、何か月後にどこまで一人で担当できるようになっているか。 ここに月数や仕事の名前を挙げて答えが返ってくるなら、受け入れの段取りが実際に回っている手がかりになります。面接では次のように聞くと、答えの具体性が比べやすくなります。
- 同じように未経験で入った人は、いま何人いて、どんな仕事をしていますか
- 入社して最初の1か月は、どんな仕事から始めますか
- 一人で担当を持つまでに、どれくらいの期間を想定していますか
返ってくる答えが「人による」「やる気次第」だけで終わる場合は、受け入れの仕組みがまだ固まっていないのかもしれません。
前職と重なる部分から職種を選ぶ
まったくの未経験に見える職種でも、前職と重なる部分が見つかることは少なくありません。たとえば接客で身につけた、相手の要望を聞き取って提案する力は、営業やカスタマーサポートでも使う場面があります。事務職で手順を整えてきた人なら、その経験は人事や経理のアシスタントにもつながるでしょう。
応募書類では「未経験です」と書いて終えるのではなく、重なる部分を先に示すと、企業は入社後の姿を想像しやすくなります。 20代後半で未経験の職種に挑戦するなら、なおさらこの書き方が効いてきます。
未経験の職種では、条件が一時的に下がることもある
雇用動向調査の賃金の集計は、職種を変えたかどうかを区別していません。未経験の職種に移った人に限ると、賃金がどう動いたかまでは、この記事で取り上げた統計からは分からないのです。一般に、経験者を想定した求人より低い条件から始まるケースもあるため、提示額だけで判断せず、昇給の時期と前例まで確かめておくと安心です。
目先の年収が少し下がっても、数年後に何ができるようになっているかで選ぶという考え方もあります。 どちらを優先するかは人それぞれですが、決める前に、生活費として最低限いくら必要かは計算しておきましょう。
ベンチャーに転職する20代が、入社前に確かめたいこと
20代でベンチャーに移ると、早い段階から幅広い仕事を任される可能性があります。そのぶん、会社の状態や自分に期待される役割は、大きな会社以上に一社ごとの差が大きくなります。
- 会社がいまどの段階にいて、自分に何を期待しているか
- 入社後に一緒に働く人と、選考中に話せるか
- 提示年収を、任される仕事の範囲とあわせて比べる
会社の段階と、自分に期待されている役割
同じベンチャーでも、社員が10人に満たない創業期と、100人を超えて組織を整えている時期とでは、求められる働き方がまったく違います。創業期なら職種の境目を越えて動くことが前提になりやすく、拡大期なら決まった役割で成果を積み上げることが求められやすいでしょう。
面接では「このポジションは新しく作るものですか、それとも今いる人の仕事を分けるものですか」と聞いてみてください。 あわせて「1年後、このチームは何人くらいになっている想定ですか」と聞くと、会社がどこへ向かおうとしているのかと、その中での自分の位置づけが見えてきます。
入社後に一緒に働く人と、選考中に話せるか
ベンチャーでは、配属先の上司や同僚が入社後の経験を大きく左右します。選考の途中で、配属予定のチームの人と話す機会をもらえるか聞いてみましょう。カジュアル面談や社員との面談を設けている会社も少なくありません。
取材で経営者の話を聞いていると、社長の語る会社の姿と、現場の人が話す日々の仕事が一致している会社ほど、入社後のギャップの話が出にくいと感じます。社長の話と現場の話を両方聞いて、同じ会社の話に聞こえるかどうか。 20代の転職で見落とされやすい確かめ方のひとつです。
提示年収は、任される範囲とセットで比べる
ベンチャーへの転職で年収が上がるか下がるかは、会社と職種によってまちまちです。比べるときは、金額だけでなく「その年収で何を任されるのか」を並べて見るほうが判断を誤りにくくなります。年収が同じでも、予算や顧客を持たせてもらえる範囲が広ければ、数年後に職務経歴書に書ける中身が変わってくるからです。
ストックオプションが提示された場合は、行使できる条件や時期によって価値が大きく変わるため、年収に足し算して考えないほうが無難です。現金で受け取る給与だけで生活が成り立つかを先に確かめ、ストックオプションは上振れの要素として扱いましょう。
経営者は、20代の転職やベンチャーへの挑戦をどう語っているか
いまは会社を率いる経営者や創業者にも、20代でキャリアを大きく切り替えた人や、急成長企業からより小さなベンチャーへ移った人がいます。熱狂ベンチャーナビのインタビューから、転職やベンチャーへの挑戦を語った言葉を紹介します。
株式会社ARIAの宮崎大輔社長は、25歳で看護師を辞め、個人事業主としてまったく別の職種である営業の仕事を始めました。
看護師から営業に移った時期が「一番しんどかった」と同時に、「熱狂していた」時期でもあったという振り返りです。慣れない仕事に飛び込んだ最初の期間を、苦しさだけでなく手応えとしても語っている点が印象に残ります。
株式会社 aldolの高平敦則社長は、20代後半から抱いていた独立への思いをきっかけに、ベンチャーやスタートアップへの転職を選んでいます。
ハイタレント株式会社の創業者・若山剛一さんは、新卒で入った急成長企業から、より小さなベンチャーへ移った理由をこう話しています。
3人の言葉に共通しているのは、移った先で何を学びたかったのか、何に夢中になったのかを、自分の言葉で語っていることです。転職先にベンチャーを選ぶなら、その会社で何を持ち帰りたいのかを先に言葉にしておくと、入社後に迷ったときの軸になります。
熱狂ベンチャーナビのインタビューでは、事業の話だけでなく、若手に何を任せているのかや、経営者自身のキャリアの転機も聞いています。気になる業界の経営者が何を考えているかを読んでおくと、面接で聞くことも具体的になるはずです。
20代の転職に関するよくある質問
20代で3社目は、転職回数が多いと見られますか?
統計のうえでは、20代で3社目は珍しい経歴ではありません。 令和7年転職者実態調査では、転職した人のうち今の会社が3社目以降という人が、25〜29歳でほぼ半数、20〜24歳でもおよそ4人に1人いました。気にされやすいのは回数そのものより、それぞれの在籍期間で何を担当し、なぜ次の会社を選んだのかを説明できるかどうかです。転職の理由が毎回ばらばらに聞こえないよう、経験の軸を1本決めてから話すと伝わりやすくなります。
参考:政府統計の総合窓口 e-Stat「令和7年転職者実態調査 個人調査 統計表」
20代の転職で年収は上がりますか?
上がった人が多いのは確かですが、全員が上がるわけではありません。 令和7年雇用動向調査では、転職して賃金が増えた人は20〜24歳で55.2%、25〜29歳で49.8%でした。一方で、25〜29歳では23.9%が減少しています。職種を変えたか、規模の違う会社に移ったかによっても結果は変わりうるため、提示額は基本給・固定残業代・賞与に分けて比べてください。
参考:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要 3 転職入職者の状況」
20代後半からでも未経験の職種に転職できますか?
年齢だけで道が閉ざされるわけではありませんが、前職と重なる部分を示せるかどうかで、通りやすさは変わってきます。 20代後半の応募者には、前職で身につけたことを応募先でどう生かすかが問われやすいため、「未経験」と書いて終えずに、共通する力を先に示しましょう。あわせて、入社後の育て方を具体的に説明できる会社を選ぶと、入ってからのつまずきを減らせます。
転職サイトと転職エージェントは、どう使い分ければいいですか?
マイナビ・リクナビなどの転職サイトは、自分で求人を探して比べたいときに向いています。転職エージェントは、担当者が希望や経歴を聞いたうえで求人を紹介し、書類の添削や面接日程の調整まで手伝ってくれるサービスです。20代で応募先の相場観がまだつかめないうちは、両方を並行して使い、紹介された求人と自分で見つけた求人を見比べるのが現実的でしょう。
20代のうちに、大手とベンチャーのどちらを選ぶべきですか?
どちらが正解ということはなく、何を身につけたいかで決まります。 決まった仕組みの中で基礎を固めたいなら大手、早い段階から幅広い仕事を任されたいならベンチャーが合いやすい、というのがひとつの目安です。ベンチャーを選ぶ場合は、会社の段階と自分に期待される役割、一緒に働く人を選考中に確かめておくと、入社後のギャップを減らせます。
まとめ
20代の転職は、統計のうえでは珍しい選択ではありません。令和7年の転職入職率は20代前半・後半とも男女で30代以降を上回り、転職して賃金が増えた人も減った人より多い結果でした。20代後半で転職した人では、今の会社が3社目以降という人もほぼ半数います。
ただし、同じ20代でも見られるポイントは変わります。前半は仕事への向き合い方と吸収の速さ、後半は前職で担った範囲と、それを応募先でどう生かせるか。未経験の職種に移るなら独り立ちまでの道筋を、ベンチャーに移るなら会社の段階と一緒に働く人を、入社前に確かめておきましょう。
正直なところ、私たちが経営者に取材していても、20代の転職を「回り道だった」と振り返る声はあまり聞きません。どの選択にも、そのとき何を学びたかったのかという理由がありました。転職するかどうかを決める前に、まずは次の数年で何を身につけたいのかを書き出すところから始めてみてください。
いまの経験でどんな求人に応募できるのか、年収の相場はどれくらいかは、転職エージェントに経歴を見てもらうと早く分かります。

