【代表インタビュー】株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴・松本 滉平

【代表インタビュー】株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴・松本 滉平

ブランディング×マーケティングの掛け合わせで、中小企業のブランドを育てる

目次

クリエイティブとマーケティング、2つの視点が交わる場所から。ブランドの「資産価値」を高める新しい伴走型支援

「良いクリエイティブをつくっても届かない」「数字は上がってもブランドが疲弊していく」。ブランディングとマーケティング、それぞれの現場で感じていた課題感を掛け合わせ、2025年に誕生したのが株式会社RecorC(リコルク)です。

クリエイティブディレクターの萩原 雅貴さん(以下、萩原さん)とマーケティングディレクターの松本 滉平さん(以下、松本さん)が共同代表を務める同社は、中小企業のブランド価値を丁寧に掘り起こし、コンセプトに落とし込んだうえで、「ブランドマーケティング」を駆使して市場に届けていく「ブランドグロース事業」を展開しています。

ブランディングの効果は可視化しづらいと言われる中、売上とブランド価値の両方を指標として追いかける独自のアプローチが特徴です。「ブランドという資産を育てる」という考え方を広めたいと語るお2人に、事業への思いと今後の展望を伺いました。

【プロフィール】

株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴

株式会社RecorC

代表取締役 クリエイティブディレクター 萩原 雅貴

趣味

家族時間、温泉旅行、写真、睡眠

座右の銘

迷ったら誇れる方へ

尊敬する人

家族、共同代表の松本

学生が読むべき本

今の自分の好奇心を刺激する本

経営者におすすめの本

「「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た日」馬場 康夫

人生で一番熱狂したこと

常に「今」が一番熱狂しています。過去の自分より今の自分の方が、間違いなく面白いことをしているからです。

【プロフィール】

株式会社RecorC 代表取締役 松本 滉平

株式会社RecorC

代表取締役 マーケティングディレクター 松本 滉平

趣味

漫画、アニメ、ゲーム、スノーボード

座右の銘

努力は好きに敵わない

尊敬する人

両親、家族、共同代表、自分と長年関わりを持ってくれている全ての人

学生が読むべき本

興味ある・気になると思った本を手当たり次第に読むのがおすすめ。強いて言うなら「インベスターZ」三田 紀房、「左利きのエレン」かっぴー、「具体と抽象」細谷 功、「反応しない練習」草薙 龍瞬、「ドリルを売るなら、穴を売れ」佐藤 義典

経営者におすすめの本

「ジョブ理論」クレイトン・M・クリステンセン、「イシューからはじめよ」安宅 和人、「これからの「正義」の話をしよう」マイケル・サンデル、「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」山口 周

人生で一番熱狂したこと

選択で退路を断ったとき。自分の人生の中で、後に引けない状況をつくり出したとき、いつも以上に熱中、熱狂できます。

企業の価値を掘り起こし、コンセプトに落とし込む「ブランドグロース事業」

株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴

価値の再定義からマーケティング施策まで、経営者と伴走する一気通貫の支援

小川:御社の事業内容について教えてください。

萩原さん:当社では「ブランドグロース事業」と呼んでいるのですが、主にブランドマーケティングの支援を行っています。企業のミッション・ビジョン・バリューの策定や、企業の価値や独自性を丁寧に拾い上げ、別の視点から捉え直す「価値の再定義」を一緒に行いながら、それをコンセプトに落とし込んでいくのが最初のステップです。

そのうえで、コンセプトをどのように顧客に届けるかという観点から、マーケティング施策やクリエイティブをアウトプットとして提供し、市場に伝えていきます。こうした一連の流れを、企業の経営者と伴走しながら進めていくのが当社の事業の全体像になります。

クリエイティブ×マーケティング。異なる専門性の「掛け算」が生む独自性

小川:2人で事業を運営されているところにもつながるかと思いますが、御社の強みについて教えてください。

萩原さん:もともと、異なる視点を掛け合わせて新しいものを生み出したいという考えがありました。私がクリエイティブディレクター、松本がマーケティングディレクターとして活動しているのですが、この2つの領域は意見がぶつかることも少なくありません。一般的には、どちらかの意見が押し通されてしまうケースが多いと思います。

しかし、互いの視点をしっかり受け入れ合い、それぞれの良さを掛け合わせることで、もっと違ったやり方や成長のスピードがみえてくるのではないかと考えました。基本的にペアで動く体制なので、それぞれ異なる視点を持つ2人で企業を支援する形は、なかなか他にはないと思いますし、そこが当社の独自性の1つだと捉えています。

ブランディングの価値を「数字」で証明する。業界の壁を越えるアプローチ

株式会社RecorC 代表取締役 松本 滉平

なぜブランディングとマーケティングは対立しがちなのか

小川:マーケティングは効果が分かりやすい一方で、ブランディングは成果がみえにくいイメージがあります。クライアント企業においては、その点で意見がぶつかることは多いのでしょうか?

松本さん:会社によりけりですが、意見がぶつかることは多いと思います。意思決定を持っている人がどちら寄りかで、社内の方向性が分かれることが多いと感じています。たとえば、デザイン領域に強い制作会社ではブランディングが優先されやすく、逆にマーケティングに強い事業会社では数値で証明しやすい施策に比重が寄りがちです。

可視化しづらいブランドの価値を、指標に落とし込む力

小川:そうした課題に対して、御社ではどのようなアプローチをとっていますか?

松本さん:当社の強みは、ブランディングの「可視化しづらい価値」を、マーケティングの知見を活かして数値に落とし込むところにあります。ブランド戦略を策定し、ブランドアイデンティティを定義したうえで、その価値を届けるための施策をマーケティングに落とし込んでいきます。

施策の効果を売上やリード獲得といった数字で追うだけでなく、ブランドが自分たちの定義した姿として成り立っているかどうかも数値で確認していく。この両面を追えることが、他社にはない提供価値だと考えています。

小川:具体的にどのような方法で数値化されているのですか?

松本さん:たとえば指名検索数は、どの企業でも測定できる指標の1つです。それに加えて、ブランドとは「自分たちがこうありたいという姿」と「受け手が抱くイメージ」を一致させていく活動だと考えています。そのため、BtoCであれば消費者、BtoBであれば取引先の担当者に対してアンケートやリサーチを実施し、ブランドの浸透度をスコア化して追っていきます。

萩原さん:ブランドの想起率やNPS(ネットプロモータースコア)なども定期的に調査して、施策がブランドの価値向上につながっているかを確認しながら進めています。

短期の売上と長期のブランド価値。「両軸」を追いかける姿勢

株式会社RecorC 代表取締役 松本 滉平

ブランディングへの投資に踏み切れない中小企業の現実

小川:ブランディングの重要性をどの程度認識されている経営者が多いと感じますか?

萩原さん:当社に支援を依頼される企業は、ブランディングの必要性をある程度認識されている方がほとんどです。一方で、日本全体でみると、まだそこまで優先度高く捉えられていないのが実情だと感じます。

松本さん:必要性を頭では理解していても、実際に投資まで踏み切れる企業はまだ多くありません。どうしても目の前の売上につながりやすい施策が優先されやすく、ブランディングは後回しになりがちです。

売上だけを追う経営では、ブランドが毀損してしまう

小川:御社としては、そうした状況をどのように変えていきたいとお考えですか?

松本さん:今後はブランディングの大切さを伝える啓蒙活動にも力を入れていきたいと考えています。中小企業にとって売上を確保することはもちろん重要ですが、売ることだけに注力するとブランドが毀損してしまう。短期的に業績が上がっても、ブランドが長く続いていく状態はつくれません。

だからこそ、売上とブランディングの両軸で取り組み、ブランドを会社の「資産」として残していくことが大切だと考えています。当社でも売上を一つのKPIとして追いつつ、同時にブランドとして成長しているかという指標も設定し、両方を追いかけていくようにしています。

本当は「うまくいっているとき」こそブランディングが必要

小川:支援先の企業は、やはり事業が厳しくなってきたタイミングで相談に来られることが多いのでしょうか?

松本さん:そうですね。ただ、本来は逆であってほしいと思っています。うまくいっているときこそ、長期的な視点でブランドへの投資を行うべきです。しかし実際には、ブランディングが「起死回生の手段」として捉えられてしまっていることが多い。ロゴを変えたら売上が劇的に伸びたといった事例がきっかけで問い合わせをいただくこともありますが、それは本来の目的とは異なります。

萩原さん:全体でみると、ブランディングに投資しようとする企業はまだ少ないのが実情です。だからこそ、その価値をきちんと証明しながら、取り組む企業を増やしていきたいと考えています。

「もったいない」から始まった起業。互いの原体験が交差した瞬間

株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴・松本 滉平

届かないクリエイティブと、疲弊するブランド。それぞれの課題感

小川:この事業を立ち上げたきっかけを教えてください。

萩原さん:もともと私はブランディングデザイン会社でブランド戦略の立案やクリエイティブディレクションの仕事をしていて、松本はマーケティング会社で働いていました。お互いの仕事について話す中で、「もったいないな」と感じる場面が多かったんです。

インパクトのあるクリエイティブをつくっても、マーケティングの視点がないためにターゲットに届かない。逆に、マーケティング施策は優れているのに、クリエイティブがブランドの価値を表現しきれず、安売りのようなみえ方になってしまう。そういったケースをたくさんみてきて、両方を掛け合わせればもっと本質的な価値を提供できるのではないかと考えたのが出発点です。

松本さん:私自身もマーケティングの現場で、数字は上がるけれどブランドが疲弊していくのを感じていました。短期的な売上を追うために値引きキャンペーンを繰り返し、結果としてブランドの価値を下げてしまっているケースを数多くみてきたのです。それでは長続きしないし、本質的ではない。ブランドの価値をつくりながら、それを市場に届ける仕組みをセットで提供したいという思いが、起業の原点になっています。

経営者と同じ目線に立つ「伴走」の難しさとやりがい

株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴・松本 滉平

ブランディングは「信じて任せてもらう」ことから始まる

小川:実際に支援される中で、難しいと感じることはありますか?

萩原さん:経営者の方と目線を合わせることが、最も難しく、同時に最も重要なポイントです。ブランディングは今日やって明日結果が出るものではないので、そこへの投資を理解してもらい、信じて任せていただくにはハードルがあります。

ただ、企業として目指す方向性やビジョンを明確にし、それをどういうステップで、どのような価値として実現していくのかを丁寧に言語化して共有できると、非常に強いパートナーシップが築けると感じています。そこにやりがいを感じています。

戦略をつくるだけでは終わらない。現場への浸透まで伴走する

松本さん:もう1つは、現場のメンバーを巻き込んでいくことですね。経営者がブランディングに取り組むと決めても、現場が腹落ちしていなければ、日々の業務でブランドを体現することができません。

だからこそ、戦略を策定して渡して終わりではなく、現場の方々と一緒にワークショップを行ったり、日々の施策に落とし込むところまで一緒に取り組むようにしています。

「ブランドグロース」という考え方をスタンダードにしたい

株式会社RecorC 代表取締役 萩原 雅貴

ブランドという資産を育てる企業を増やしていく

小川:今後の展望について教えてください。

萩原さん:当社としては、自分たちのブランドに誇りを持ち、その価値が世の中にしっかり伝わっていく企業を増やしていきたいです。そのうえで、ブランディングとマーケティングを両立させることの重要性を、もっと広めていきたいと考えています。

松本さん:「ブランドマーケティング」という考え方をスタンダードにしたいと思っています。売上だけでなく、ブランドという資産をどう育てていくか。それを体現する企業が増えれば、もっと面白いビジネスが生まれるし、世の中も豊かになるはずです。私たち自身も、そうした企業を支える存在として成長していきたいと考えています。

「芯」を大切にし、異なる視点と交わることを恐れずに

小川:最後に、この記事を読む若い方やこれからビジネスを頑張りたいという方に、メッセージをお願いします。

萩原さん:目先の数字や結果ももちろん大事ですが、自分が何のためにその仕事をしているのか、誰の役に立ちたいのか、どのような価値を届けたいのかという「芯」の部分を大切にしてほしいと思います。それが結果的に、自分自身のブランドにもなっていくはずです。

松本さん:さまざまなことに挑戦してほしいです。私たちも別々の領域から一緒になって新しいことに取り組んでいますが、異なる視点を持つ人たちと交わることで、新しい価値が生まれる場面はたくさんあります。恐れずに飛び込んでいってほしいと思います。

会社概要

会社名株式会社RecorC(リコルク)
HPhttps://recorc.com
設立2025年3月
事業内容ブランドグロース事業

※2026年3月24日時点の情報です。

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小川莉奈のアバター

編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護師から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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監修者

西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
学生時代は無人島のインターンや創業2か月目の会社でインターン生として2年勤務。
学生時代から新卒就活領域のメディア運営やキャリアコンサルタントを行っていた経験を元に業界や企業理解が深まるインタビュー記事や就活や転職に役立つ情報をお届けします。

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秋山翔一 - 熱狂ベンチャーナビ編集責任者

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新卒で商社に入社。その後WEBマーケティング支援を行う会社に転職。その後、繊維メーカーの役員を経て株式会社デジマケを創業。
年間500記事以上の監修を行っております。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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執筆者情報

熱狂ベンチャーナビ編集部はインターンシップ・新卒就活・転職経験者で編成されております。20代~30代の幅広い年齢・職種やキャリアを持つメンバーが在籍しているため、就活・転職の苦しかった経験や成功体験を元に求職者に役立つ情報を発信いたします。

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