【創業者インタビュー】ハイタレント株式会社 創業者 若山剛一

【熱狂ベンチャーナビ】ハイタレント株式会社 創業者 若山剛一

変わりゆく働き方を支える新しいビジネスの仕組み

今、日本の働き方は大きく変わってきています。会社に所属して一生働くというスタイルだけでなく、自分のスキルを生かして様々な企業とプロジェクトベースで働くフリーランスという選択肢も広がっています。

ハイタレントは、特に優れた能力を持つフリーランスと、そんな人材を必要とする企業をつなぐサービスを展開しています。今回、同社の創業者である若山 剛一さんにお話を伺いました。同社はただ人と企業をマッチングするだけではなく、プロジェクトを成功させるためのサポートや、長期的な関係づくりまでをトータルで支援するアプローチを取っています。

人材が自分の力を最大限に発揮できる場所で働き、企業も最適な人材と出会えるこの仕組みは、一人ひとりの可能性を広げながら、日本社会全体の成長にも貢献しています。

目次

プロフィール

ハイタレント株式会社 創業者 若山剛一さん

会社名:ハイタレント株式会社

役職:創業者 /人事

名前:若山 剛一

趣味:愛犬と散歩やドライブ、キャンプをしたりすること

尊敬する人:南 壮一郎さん(ビズリーチ創業者)

人生で一番熱狂したこと:苦楽を共にした仲間たちと”こと”を成し遂げるために臨む直前の瞬間

座右の銘:「最後まで諦めるな」

この言葉は、小学生時代に野球のコーチから教わったものです。諦めずに努力を続けた結果、チームとして全国大会に出場できたことが、私にとって大きな原体験となりました。

人材の流動を最適化し、生産性を最大化するエコシステム

ハイタレント株式会社 創業者 若山剛一さん
小川

ハイタレントの事業について、御社の特徴を踏まえて教えてください。

若山さん:私たちは、各分野で豊富な経験と実績を持つトップ1%レベルの優秀な人材を企業にマッチングする事業を行っています。ビジネスモデルとしては、いわゆる「リボンモデル」になりますが、人材仲介にとどまらず、プロジェクト管理や調整まで一貫して提供することで、企業とフリーランス双方にとって最大の成果を生み出す仕組みを構築しています。

ハイタレントでは、企業とフリーランスを結びつけるだけでなく、その関係性を強固にして、プロジェクト全体の価値を最大化することを重視しています。多くのマッチングサービスが単に案件と人材をつなげることに注力する中で、私たちはフリーランスと企業の双方が長期的に信頼関係を築き、継続的に成果を出せるようサポートする点が大きな違いです。

特に、クライアントにご紹介するフリーランスは、皆さん審査済みの優秀な方ばかりです。審査基準は公開していないものの、丁寧な選定プロセスを通じて、企業の経営課題を的確に解決できる人材を提供し、経営層から高い信頼を得ています。

さらに、プロジェクトの進行中も綿密なサポートを行い、フリーランスと企業の双方が最大限の成果を出せるように調整しています。これにより、一度きりのマッチングに終わらず、持続的な関係性を築くためのサービスとして機能しています。

この事業の柱となるテーマが、「人材の流動化と適材適所の実現」です。労働人口が減少する中で、社会全体の生産性を高めるためには、優秀な人材を最適な場で活用する仕組みが欠かせません。私たちは、企業からフリーランスへのプロジェクト委託を円滑にし、プロジェクト全体の成功確率を高めるだけでなく、関係者全員が成果から学び、新たな機会につなげられるエコシステムをつくり上げています。

小川

御社の経営理念を教えてください。

若山さん:私たちは、正しく社会に対して価値を提供し、その成果を次世代へとつなげていくことを大切にしています。これには、私たちのミッションである「優秀な個の選択肢と可能性を広げ、人類の進化に貢献する」という考えが根底にあります。この言葉には、人材が個々の能力を最大限に発揮し、その能力が企業や社会全体の成長につながるという強い意志が込められています。

また、「どうせやるなら、自分たちが誇れる仕事をしよう」という精神が根底にあります。社会に正しく価値を提供し、私たちが生きた時代が「良かった」と次世代から評価されるような成果を残したいという願いです。この考え方は、私たちの日々の業務や事業の方向性を形づくる重要な基盤となっています。

私たちは人材を中心に据えた事業構築を通じて、社会全体の進化に寄与することを目指しています。フリーランスが最大限の力を発揮できる環境を整え、その結果として企業や社会の課題が解決されることが私たちの存在意義であり、目指す未来です。

日本の競争力を高めるため、個の働き方を最適化する

ハイタレント株式会社 創業者 若山剛一さん
小川

創業に至るまでの経緯について教えてください。

若山さん:共同創業した有吉と、社会に対する課題感や想いが一致したことがきっかけでした。

私と代表の有吉は高校の同級生で、90年・91年生まれの世代です。私たちが生まれた頃からの30年間はいわゆる「失われた30年」と呼ばれており、日本経済が右肩上がりだった時代を私たちは知りません。日本はかつて世界の経済をリードしていましたが、時が経つにつれ、国際的な経済的地位が相対的に低下していると感じていました。

そんな中で私は新卒でビズリーチに入社し、急成長する企業の中で事業の成長過程や組織運営の課題を目の当たりにしました。一方、私自身はビズリーチが急拡大していき多くなかで、やはりより小さい組織ならではの熱狂感やスピード感をもう一度味わいたいと思い、ベンチャー企業に転職しました。もっと自由度の高い環境で、自分のスキルや情熱を活かしたいと思ったからです。

その傍ら、個人事業主としても活動するようになり、フリーランスで働くうえでのリアルな課題を実感しました。たとえば、適切なプロジェクトがみつからない、スキルを正しく評価される場が少ないといった問題です。働き方の選択肢は広がっているものの、フリーランスが本当に力を発揮できる仕組みはまだ整っていないと感じました。

ちょうどその頃、有吉と再会し、お互いの経験や考えを話す中で意気投合しました。有吉は「日本がこのまま衰退していくのを傍観するのではなく、何かしらの形で社会に価値を提供していきたい」という考えを語っていましたが、私の考えと重なる部分が多かったんです。

この共通認識から、企業と個人が適切に結びつき、もっと柔軟に価値を発揮できる仕組みをつくるべきだと考えるようになり、有吉と共にハイタレントを立ち上げることになりました。

小川

これまでの仕事や経営で困難を乗り越える際、何を原動力に頑張ってきたのでしょうか?

若山さん:自己肯定感の低さが原動力でしたね。「変わりたい」「成長したい」という気持ちから、当時は「とにかく量でカバーするしかない」と考えていました。

特にデザイナーとして働いていた時期は、未経験からスタートしたということもあり、誰よりも多くの時間をかけていました。何かしらのデザインをつくるために、ひたすら試行錯誤を続け、朝まで仕事をして始発で帰宅し、仮眠を取ってまた出社するという生活を続けていました。事前準備にも時間をかけ、誰にも負けないくらい努力していたつもりです。

また、30歳までにフリーランスとして独立するという目標を掲げていました。だからこそ、自分の現在地と目標との差をリアルに感じたとき、そのギャップにショックを受けました。「このままでは到底間に合わない」と思い、その焦りや危機感が、さらに努力を続けることにつながっていました。

冷静さと論理的思考を武器に、課題解決に挑む組織

ハイタレント株式会社 創業者 若山剛一さん
小川

会社の雰囲気や従業員の特徴について教えてください。

若山さん:ハイタレントで働く社員は、真面目にコツコツと物事に取り組むメンバーが多いです。社内の雰囲気は「赤い炎がメラメラ燃え上がる」というより、「内側で青い炎が静かに燃えている」という表現がしっくりくるように感じます。冷静かつ愚直に、目の前の課題を論理的に解決しようとするタイプが多いのが特徴です。

社員の多くは20代で、若い組織ではありますが、良い意味で「大人っぽい」雰囲気を持っていると思います。目の前の課題に対して冷静に向き合い、論理的に解決策を考えながら着実に取り組む人が多いです。また、社内の雰囲気としても、外部の関係者に対して誠実で丁寧な対応を大切にする文化が根づいていると感じます。

小川

これから入社する人に求めているものは何ですか?

若山さん:私たちが求めているのは、自分の意志や目標を明確に持ち、それを実現するために主体的に行動できる方です。また、チームと協力しながらも、自分の考えやアイデアを積極的に発信し、それを具体的な行動に移す挑戦心を持つ方を歓迎します。

ハイタレントには、冷静さや論理的なアプローチを得意とする社員が多く在籍していますが、それに加えて、「勢い」や「熱狂」を持ち、目の前の仕事をより活気あるものにする姿勢を持った方が、組織全体の成長をさらに加速させてくれると考えています。

小川

今後の展望を教えてください。

若山さん:私たちが目指すのは、起業家や事業家を輩出するような会社です。IPO(Initial Public Offering:新規公開株)などはハイタレントのマイルストーンの一つですが、ここで働く人たちが、自分の意志や目標を実現できる場でありたいと考えています。

具体的には、社員一人ひとりの「やりたいこと」を尊重し、それを実現するためのサポートを企業文化として根づかせたいと思っています。トップダウンで指示を出すのではなく、社員が自発的に行動し、新しい挑戦を通じて成長できる環境づくりを大切にしています。

また、社員のモチベーションの「拠り所」を明確にすることも重要だと感じています。組織全体の価値観や目指す方向性を言語化して共有することで、チームの結束力を高め、新しく加わるメンバーとも同じ目標に向かって進める基盤を築いていきたいですね。

事業面では、現在のセールス主導型のアプローチに加え、デジタル技術や独自のプロダクトを活用し、より効率的に幅広く価値を届けられる体制づくりを進めています。たとえば、フリーランスと企業をより円滑に結びつけるプラットフォームを開発し、セールスとプロダクトの両輪がうまく回る仕組みをつくることを目指しています。このプラットフォームは、フリーランスのスキルアップやキャリア形成、企業の事業成長や課題解決の基盤になるものです。

最終的には、社員やフリーランス、関わる企業がそれぞれ新たなステージに進むための支援を通じて、社会全体の進化に貢献すること。それが私たちの描く未来です。

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小川莉奈のアバター

編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護士から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

西畑大樹のアバター

監修者

西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
学生時代は無人島のインターンや創業2か月目の会社でインターン生として2年勤務。
学生時代から新卒就活領域のメディア運営やキャリアコンサルタントを行っていた経験を元に業界や企業理解が深まるインタビュー記事や就活や転職に役立つ情報をお届けします。

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秋山翔一 - 熱狂ベンチャーナビ編集責任者

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新卒で商社に入社。その後WEBマーケティング支援を行う会社に転職。その後、繊維メーカーの役員を経て株式会社デジマケを創業。
年間500記事以上の監修を行っております。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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執筆者情報

熱狂ベンチャーナビ編集部はインターンシップ・新卒就活・転職経験者で編成されております。20代~30代の幅広い年齢・職種やキャリアを持つメンバーが在籍しているため、就活・転職の苦しかった経験や成功体験を元に求職者に役立つ情報を発信いたします。

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