【経営企画担当インタビュー】株式会社オプティム 経営企画本部ディレクター 神谷哲央

誰かがやるのではなく、「自分が世界を変える」を形にする環境
プロフィール

会社名:株式会社オプティム
役職:経営企画本部ディレクター
名前:神谷哲央
趣味:サッカー、フットサル
座右の銘:人事を尽くして天命を待つ
ユーザーの目線に立ち、“なりきる”ことにこだわる


オプティムがどのような事業をされているのか教えてください。
神谷さん:私たちは、AI・IoT・Roboticsなどの先端テクノロジーを駆使したイノベーティブなサービスを創出し、さまざまな社会課題に取り組んでいます。事業領域は業界を問わない共通的なオフィスDX領域から、農業、医療、自治体などの特定産業における課題を解決するサービスなど、多岐にわたります。どのサービスでも共通して、革新的な技術を提供させていただくことで第四次産業革命を起こしていきたいと考えています。
たとえば、モバイルデバイスマネジメント(MDM)の分野では、日本市場で14年連続シェアNo.1を達成している「OPTiM Biz」という製品があります。この製品は、端末の一括管理やセキュリティ対策を支援するもので、企業や学校、自治体など幅広いユーザーにご利用いただいており、各企業内でDXを推進する立場にある情報システム部門やバックオフィスのみなさまにとって必要不可欠な存在としてご利用いただいております。

また、農業分野では、AIやドローンの技術を活用した農薬散布サービスなどのスマート農業ソリューションを提供しており、農作物に付加価値をつけて販売することで「楽しく、かっこよく、稼げる農業」を実現しています。このように、オプティムの事業は特定の分野に限らず、多様な領域で社会課題の解決に貢献しています。多様なサービスを提供させていただいているがゆえに、わけのわからない会社と思われてしまっているかもしれませんが、今も昔も変わらず、自分たちの技術・アイデアで世界を変えるようなインパクトのある事業が生み出せるのであれば、身の丈に合わなくても果敢に挑戦したいと考えています。

御社が事業を生み出していく中で大切にしていることを教えて下さい。
神谷さん:オプティムでは事業を創り上げていく際に、可能な限りユーザー・担い手になりきり、自分たちでやってみる事にこだわっています。そうすることで第三者として見ているだけでは分からなかった問題点や構造に気づくことができ、より本質的にユーザーの課題解決につながるイノベーションを創出することにつながると考えるからです。よく「お客様の気持ちになって考えろ」と言いますが、それでは足りなくて、可能な限りお客様そのものになるまでやりたいと思っています。それを社内では“NARIKIRI(なりきり)”と呼んでおり、全スタッフの共通語になっています。
たとえば、農業DXの事例では、オプティムは実際に田んぼを借りて生産者に“なりきって”農業経営をしてみています。すると、農家の方々が感じている大変さは、自分が考えていたところとは違うところにあったり、逆に、他の産業を見てきている我々だからこそ、課題に対して異なった視野から解決策を提案できたりと、自分達が生産者になりきって作業をすることで、農業の大変さ・構造的な課題点が多く見えてきたんです。百聞は一見にしかずとはよく言いますが、なりきってやってみることに勝るイノベーション創出手法は無いと思います。
また、自分が携わっている産業の担い手になりきって体験できる機会があるのはオプティムで働く魅力の一つだと思います。引き続き農業の例になりますが、社内で希望者を募って実際に田植えをしてもらうアルバイトの公募があり、職種に関係なく毎回多くのスタッフからご応募いただいている人気の社内アルバイトになっていて、抽選になってしまうこともあります(笑)。なりきることの重要さを理解し、なりきることを積極的に楽しむ、私も大好きなオプティムカルチャーの一例だと思っています。

経営理念と、それに込められた想いについて教えてください。
神谷さん:「世界の人々に大きく良い影響を与える普遍的なテクノロジー・サービス・ビジネスモデルを創り出すこと」がオプティムのやりたいことです。また、それを実現するうえでのマインド・姿勢として、「存続を目的とせず、たえず身の丈に合わない大きな志を持ち、楽しみながら挑戦する」ことを大切にしています。企業の存続はあくまで手段。我々が本当に成し遂げたいのは社会課題解決であり、そのためのイノベーション創出であり、結果として世界を変えることであることを忘れないようにしたいと思っています。
また、この経営理念を建前ではなく本当に実行しているということもオプティムらしさだと考えています。年に一度の創立記念日だけでなく、月次で行っている全スタッフが集まる全体ミーティングや、日常の意思決定・判断のシーンにおいても、この経営理念を軸に立ち返ってみんなで考えるシーンは非常に多いです。私は他社からキャリア採用でオプティムに入社しましたが、オプティムほど経営理念が組織に浸透している会社は見たことがありません。
また、経営理念には「社内外を問わず、あらゆる属性を意識せず、互いが互いの立場を思いやり人間力の向上をおこなう」という、私達自身のありたい姿についても言及されています。現に、私がオプティムに入りたいと思ったきっかけの一つはオプティムの人たちの人柄に惹かれたからです。人間力の向上に関する言葉も、せっかく縁あってオプティムに集まった仲間同士、スキルアップだけでなく、一人ひとりが人間力も向上していけるような、スタッフ一人ひとりの人生にとって本質的に価値ある時間・空間でありたいという思いが込められた、オプティムらしい経営理念だと思います。
カリスマ性への憧れ・コンプレックスから脱却した先に見つけた自分らしさ


どのような経緯で現在のポジションに就かれたのか教えてください。また、その中で特に大切にしてきた思いや経験についてもお聞かせください。
神谷さん:私は名古屋大学の農学部を卒業後、海外の大学院に進み、その後大手製薬企業に入社しました。大学院で専攻していた環境マネジメントを直接活かせる専門部署に配属いただけたので大学で学んできたことが活かせる部分もあり、他方現場の厳しさ・難しさも学ぶことができ、非常に貴重な経験をさせていただきました。ただ、現場で働いていて一番気になったのは、社員一人ひとりの能力が最大限発揮されず、多くの新卒社員が次々と辞めていく現実でした。会社や他部署に対する不満や愚痴が飛び交う職場の雰囲気を目の当たりにする中で、なぜこうなってしまうのか、人事の方に相談し議論させていただいたこともあります。そういった課題意識が自分の中で大きくなるにつれ、課題ばかり言って何もしないのではなく、自分自身がそういった状況を変えられる存在になりたいと強く考えるようになりました。
その後、経営コンサルタントとして大手コンサルティング会社に転職し、経営と人事の関係性を深く学びました。このとき、ご縁あってオプティムの人事考課制度刷新プロジェクトに参画いたしました。プロジェクトを通じて、経営陣やスタッフの「イノベーションで世界を変えたい」という純粋な情熱や、それを心から楽しんでいる姿、社会課題解決への強い意志に強く憧れをおぼえました。これが、自分もその一員として働きたいという思いにつながったのです。
その後、事業会社で人事としてのキャリアを積んでいきたいと考えたタイミングで、自ら門を叩きオプティムへの入社を志願いたしました。プロジェクトで人事制度の設計に携わっていたことから、少しでもすぐにお役に立てられればと思っていましたし、作ってからどう運用するかがすべてと言われる人事制度の、実際の運用や改善に現場で携われることも魅力的でした。また、何よりもオプティムの一員としてオプティムの人たちと働きたいと強く思っていたため、私の中ではオプティム一択の転職活動でした。
現在、経営企画本部の本部長として主に人事領域のお仕事をさせていただいておりますが、ポジションや肩書にこだわるのではなく、オプティムのビジョンを共に実現する一員として、自分の力を最大限に発揮することを大切にしています。結果として様々なお仕事を任せていただけており、自分自身が何者なのかはよくわからないですし、意識しないようになりました(笑)。
過去の経験を振り返ると、憧れやコンプレックスに感じていた部分をむしろ自分の個性として受け入れるようになった過程があります。振り返ると私の周りには常に強い意思と大きな志を持って力強く生きる人がいて、みんなキラキラ輝いていてかっこよかったし、自分にとってはまぶしく憧れる存在でした。一方で、自分自身には何もないような気がしてしまいコンプレックスに感じてしまっていたのも事実です。ただ、コンプレックスに感じながらも、そんな人達と共に共通の目標に向かってそれぞれの役割を全力で全うする経験を積み重ねていくうちに、誰が描いたビジョンなのか、や、自分自身が直接何かを成し遂げること、にこだわらず「そうした思いを持つ人を全力で支え、ともに大きなビジョンを実現すること」の魅力に気づいていきました。もともとコンプレックスとしてネガティブに感じていた部分を受け入れられてポジティブなモチベーションに変換できたことで、自分の中で一番大きな原動力になっている気がします。
今は、オプティム自体が揺るぎなく大きなビジョン・志をもった存在です。そんなオプティムを支え、ビジョン実現のために自分に出来ることに全力を尽くすことに迷いなく仕事が出来ており、それが自分の良さが一番生きる状態であると思っています。
プロダクト・サービスに対する熱量の高さと、支え合い・助け合う風土がオプティムの文化


会社の雰囲気について教えてください。
神谷さん:オプティムの特徴として、スタッフ一人ひとりが、プロダクト・サービスをより良くしていくことに情熱を持っています。懇親会やふとした会話においても、なんだかんだプロダクト・サービスに関する話題が自然と飛び交うことが多く、他部署の人からの率直な感想から気づき・学びを得ているシーンも多く見ます。当然会社から強制しているわけではなく、自然とそうなっていてかつみんな楽しそうに話しているのが特徴です。そもそもスタッフ一人ひとりがオプティムのプロダクト・サービスに興味関心が強いことの現れだと思いますし、自分の仕事に情熱を注いでいることがうかがえます。また、スタッフ同士が持つ知識や経験を積極的に共有し合い、それが日々の業務やプロジェクトの改善につながっています。
またオプティムには日報として終業時に一言コメントを全社に投稿する仕組みがあります。内容に縛りはありませんので、気が向いた時に気が向いたことをつぶやく場になっていますが、この日報に投稿された内容に対して、他のスタッフがコメントを返すことも多く、これが組織の垣根を超えた交流の場や全社的な学びの場となっています。役職関係なく新卒スタッフのコメントに別部署のディレクターがコメントしていたり、“いいね”や“賞賛”のレスポンスがついたり、アクティブなやりとりが日常的に行われています。また、誰かが投げかけた質問に他部署のスタッフが過去の経験や知見を共有していたり、ここを見るといいよと解決のアドバイスを提供していたり、必ず誰かから手が差し伸べられているのも特徴です。仲間が困難に直面した際に、周囲の同僚が自然に手を差し伸べる風土が強く根付いていることの現れだと思います。

従業員やこれから会社に入る人に一番求めているものはなんでしょうか?
神谷さん:私たちが新しい仲間に最も求めているものは、共にイノベーションを創出することに熱中していただけることです。人手不足というこの時代を象徴する社会課題を、AIやIoT、Roboticsといったこの時代ならではの解決策を駆使して、自分たちのアイデアで解決し世界を変えたい。私たちが大切にしているそんなビジョンに共感し、ともに熱狂できる方に加わっていただけるとありがたいと思っています。
ただ、若いうちは、このような社会をどうしていきたいかに関する明確な価値観や意思を持っている方は多くはないかもしれませんし、それ自体は全く問題無いと思っています。私自身も就職活動をしていた時にはそこまで深く考えていたわけではありませんので・・。そのため、今の時点では、まずは自分が社会人として一人前に成長していくことに重きをおいていても良いと思っています。これまでの経験の中で、たとえば部活動やアルバイト等を通じて「チームとして何か大きな目標を目指し成し遂げる楽しさ」を感じたことがある方であれば、自分自身の成長だけでなく、周りの仲間の頑張りや成長も同様に大切であること、そして、仲間と力を合わせて何を成し遂げるか、に自分の価値観の重心が置かれる瞬間がきっとくると思います。私たちが期待しているのは、最初から完璧な価値観を持っていることではありません。むしろ、自分の成長を重ねる中で、「自分のやることが世の中に良い影響を与えられるのか」と考えられる視点を育むことです。そのような視点を持っていただける可能性のある方であれば大歓迎です。オプティムが掲げる、自分たちの考えたイノベーションで「世界の人々に大きく良い影響を与える」というビジョンに共に熱狂できる仲間が増えることは、人事に携わる身として一番の喜びです。

今後どのような会社にしていきたいですか?
神谷さん:オプティムの経営理念である「世界の人々に大きく良い影響を与える」というビジョンは、終わりのない挑戦です。これまで取り組んできたモバイルデバイス管理ソリューション(MDM)や産業DXは、さらに拡大できる分野であり、日本国内だけでなく世界中で共通する課題に技術を通じて解決策を提供していきたいと考えています。
スタッフ一人ひとりが会社や事業に対して主体的に関わり、大きな影響を与えられる環境は、オプティムの大きな特徴です。「誰かがやる」ではなく、「自分が世界を変える」という思いを少しでも持っている方にとって、イノベーションに夢中になり、存分に力を発揮していただける場であり続けたいと思います。「自分の行動で社会を良くしたい」という思いがある方はもちろん、そうした可能性を感じる方とともに今後も挑戦し続け、将来歴史の教科書に乗るような大きな未来を、仲間と一緒に創りたいと考えています。