【代表インタビュー】株式会社Stylelab 代表取締役CEO 杉谷 友亮

脳科学×経営支援で描く新たな企業伴走の形
「死を意識した出口戦略」で経営者の本質に迫る―自己理解から始まる生産性向上の仕組み
銀行交渉、補助金申請、経営者コーチング。一見バラバラにみえるこの三つの事業を、脳科学という共通の軸で結びつけ、中小企業の成長を支援しているのが株式会社Stylelab代表取締役CEOの杉谷 友亮さん(以下、杉谷さん)です。
銀行での法人営業、コンサルティングファームでの激務と過労による体調不良。その経験から「体と脳の仕組み」を学び、現在のコーチングスタイルを確立した杉谷さん。「優れた手段を導入しても、人は動かないことがある。その壁を越えるにはどうすれば良いのか」という問いと向き合い続けてきた7年間の答えは、自己理解を起点とした行動変容の支援でした。
40歳を迎え、「緊急ではないけれど重要なこと」に向き合う時期がきたと語る杉谷さん。「死を意識した出口戦略」という独自のテーマを掲げ、経営者や後継者が本当に大切なことと向き合うための伴走支援を行う、その想いについて伺いました。

株式会社Stylelab
代表取締役CEO 杉谷 友亮
趣味
ドライブ、音楽鑑賞
座右の銘
正しい選択はない、選択を正しくすることが大事
尊敬する人
中野 優作、稲盛 和夫
学生が読むべき本
「あっという間に人は死ぬから」佐藤 舞
経営者におすすめの本
「不恰好経営」南場 智子、「クラクションを鳴らせ」中野 優作、「生き方」稲盛 和夫
人生で一番熱狂したこと
高校のバスケ部で自分で考えた戦略がハマった瞬間。気合や根性論を超えたスポーツの面白さに熱狂しました。
銀行交渉×補助金×コーチング―三位一体の経営支援

中小企業の成長を加速させる資金調達と人材育成の両輪
小川:御社の事業について教えてください。
杉谷さん:事業は大きく3つあります。1つ目が銀行交渉、いわゆる資金調達支援です。2つ目が補助金の申請代行。そして3つ目がコーチングで、特に後継者の方や経営者の方を中心にセッションを行っています。
小川:事業は多岐にわたりますが、現状どのようなニーズが最も多いのでしょうか?
杉谷さん:今の時期は補助金の相談が多いですね。年度替わりで内容が変わるため、皆さん気にされています。ただ、私が最も力を入れているのはコーチングの部分です。
資金調達も補助金も、結局は「人」が動かなければ事業は前に進みません。その「人」の部分を支援することが、私の本業だと考えています。
過労からの再起。体の仕組みを学んで辿り着いたコーチング

銀行からコンサルティングファームへ。転機となったJAL再生
小川:現在の事業に至るまでの経緯を教えていただけますか?
杉谷さん:もともとは銀行で飛び込み営業や法人営業をしていました。転機になったのは、経営の立て直しを図る企業が、独自の経営手法を軸に再生していく動きを目にしたことです。銀行員として外側から支えるだけでなく、自分もそういった仕組みを使って現場から会社を立て直すプロになりたいと強く惻かれ、コンサルティングファームに転職しました。
ところが不眠不休で働き続けた結果、過労で倒れてしまったんです。そこから「体の仕組み」について勉強する機会に恵まれ、脳の仕組みや心理学を学ぶうちに、コーチングという形で人の行動変容を支援したいと思うようになりました。
小川:コンサルタントとして手段を提供する側から、なぜ「人の行動変容」に関心が移っていったのでしょうか?
杉谷さん:コンサルタント時代に痛感したことがあります。人は「手段」を与えられただけでは動かないということです。同じアメーバ経営を導入しても、伸びる部門と伸びない部門が出てくる。その差を埋めるには何が必要なのかを考えたとき、コーチングや伴走支援が不可次だと気づきました。
脳科学をベースにした独自のコーチング手法
ティーチングとコーチングを融合させた自己理解のアプローチ
小川:杉谷さんのコーチングには、どのような特徴がありますか?
杉谷さん:私のセッションはティーチングとコーチングを組み合わせた形になっています。プレゼンシートを使って脳の仕組みをお伝えしながら、傾聴と質問を重ね、今自分に何が起こっているのかを紐解いていき、行動変容へとつなげています。
ベースにあるのは脳科学です。人間には変えられるものと変えられないものがある。脳に備わった性質と、外部からの刺激によって形成された価値観、この2つを整理して自己理解を深めてもらいます。
小川:コーチングは、具体的にはどのような流れになるのでしょうか?
杉谷さん:内向型・外向型といった自分の特性を知り、強みと弱点を明確に言語化していきます。「どういうときに自分はワクワクするのか」「どういうときに沈むのか」を細かく分析し、それをアクションにつなげる。しっくりくるまで繰り返すことで、生産性向上に結びついていきます。
リーダーになりたての30代・40代が抱える不安に寄り添う
小川:コーチングを受けている方はどのような層が多いのですか?
杉谷さん:リーダーになられたばかりの方が多いです。目の前の仕事に没頭してきた方が、いきなり役職が上がって「さあどうしよう」となったときに相談に来られます。いきなり後継者になった、いきなり課長になった、という方ですね。年齢層でいうと30代前半から40代が中心です。
小川:みなさんは、どのような悩みを抱えていらっしゃるのでしょうか?
杉谷さん:一番多いのは「自分にできるのだろうか」という不安です。価値観は年齢とともに変わります。仕事を10年やれば家族も増えるでしょうし、環境も変化する。20代の頃に描いていたキャリア像と、30代・40代で直面する現実とのギャップに戸惑う方が多いんです。その変化の中で自分の軸を見失ってしまい、リーダーとしての自信が持てなくなってしまう。そこに寄り添うのが私の役割です。
「緊急ではないけれど重要なこと」に向き合う経営支援

40歳の折り返し地点で芽生えた「死」への意識
小川:杉谷さんは、「死を意識した出口戦略」という非常に深いテーマも掲げていらっしゃいますよね。そもそもなぜ、そのようなテーマに向き合われるようになったのでしょうか?
杉谷さん:はい、私自身が今年40歳になり、人生の折り返し地点に来ました。そこから「死」について向き合うようになったのが一番のきっかけです。もう一つは、父親が77歳でまだ現場でバリバリ働いていて、「どういうことを考えているんだろう」と気になったことも大きいですね。
小川:経営者の方々にとって、「終わり方」を考えることはなかなか難しいことのように思います。
杉谷さん:おっしゃる通りです。皆さん、日々の緊急かつ重要な仕事に追われていますが、本当に大事なこと、たとえば「死」や「どう生きるか」という問いにはなかなか向き合えません。緊急ではないけれど重要なことに取り組む時間がないんです。
私は「1.5領域」という概念を掲げています。会社をどう終えるか、誰に承継するのか。第三者なのか後継者なのか。そういった終わり方を一緒に考えていくというアプローチです。
ゴールを設定して初めてみえる課題
小川:具体的にはどのような支援を行うのでしょうか?
杉谷さん:まず、先ほどお話しした脳科学ベースのアプローチで、経営者ご自身の特性や価値観を整理します。そのうえで、会社をどう終えるのか、誰に承継するのかといった具体的なゴールを設定していく。
ゴールが定まると、現状との間にあるギャップが課題としてみえてきます。ピン留め(目標設定)をしないと課題は出てこないので、その設定を一緒に考え、一つひとつ取り組んでいくのが私の役割です。
「考えて戦う」楽しさに目覚めた高校時代
気合と根性だけではない。戦略的に戦うことへの熱狂
小川:人生で一番熱狂したことは何ですか?
杉谷さん:高校の部活ですね。バスケットボール部で、大阪でベスト16までしか行けませんでしたが、あのときが一番熱狂していました。
「気合と根性」だけではなく「考えてやるスポーツだ」ということを学んだんです。学びや思考するところに熱狂する性格なので、戦略的に戦うことにハマった瞬間は忘れられません。
クライアントの変化を目の当たりにする喜び
小川:仕事で熱狂を感じた瞬間はありますか?
杉谷さん:ある病院の医療事業に関わらせていただいたとき、最初は浮かない顔で来られていた方が、だんだん表情が明るくなり、振る舞いや姿勢がリーダーとして変わっていったことがあったんです。
無理にポジティブに捉えるのではなく、一旦自分の感情や状況を事実として受け止めてもらい、そこからどう改善するかを自分で考えられるようになった。その大きな変化を目の当たりにしたときは、本当に熱狂しましたね。
3年で5名体制へ。多様性を持った自由な会社を目指して

規模拡大とチームづくりへの展望
小川:今後の展望を教えてください。
杉谷さん:3年で5名体制をつくり、売上3億を目指しています。そのための組織づくりとして、多様性を持った会社にしたいと思っています。
「燃えろ」と引っ張ってくれる人もいれば、冷静に物事をみてくれる人も必要です。全員が同じ熱量である必要はなく、バランス良くいろんな方に来てもらいたい。そして何より、自由に働ける環境を大切にしたいですね。
会社概要
| 会社名 | 株式会社Stylelab |
| HP | ※準備中 |
| 設立 | 2025年8月 |
| 事業内容 | ・銀行交渉(資金調達支援) ・補助金申請代行 ・経営者、後継者向けコーチング |
※2026年1月15日時点の情報です。
