【代表インタビュー】株式会社ストロングジャパンホールディングス 代表取締役CEO 寺本 雄平

【熱狂ベンチャーナビ】株式会社ストロングジャパンホールディングス 代表取締役グループCEO 寺本 雄平

教育×グローバルで人生を変える。セブ島から広がる新たな留学のカタチ

「強い日本を取り戻す」という熱い企業理念を掲げ、フィリピン・セブ島を拠点にユニークな教育ビジネスを展開する株式会社ストロングジャパンホールディングス。代表取締役の寺本 雄平さん(以下、寺本さん)が展開している「0円留学」という仕組みは、経済的ハードルを取り払い、多くの若者に海外経験の機会を提供しています。教育を軸に多角的な事業を展開しながら、日本人のグローバル化を推進する寺本さんの挑戦と熱意についてお伺いしました。

目次

プロフィール

株式会社ストロングジャパンホールディングス 寺本代表

株式会社ストロングジャパンホールディングス

代表取締役グループCEO 寺本 雄平

趣味

仕事、ツーリング

「0円留学」で世界へ。教育ビジネスとグローバル人材育成の挑戦

株式会社ストロングジャパンホールディングス 寺本代表

経済的ハードルを取り払う独自プログラムで世界への扉を開く

小川:御社が展開する事業について教えてください。

寺本さん:当社は「教育×グローバル」をテーマにした会社で、メインは教育事業を柱にしています。フィリピンのセブ島で学校法人を運営しており、もともとは日本人が英語を学ぶ語学学校でしたが、最近では中国、韓国だけでなく、アラビア圏を始めとして、モンゴル、ベトナム、タイ、ロシアやアフリカからも英語を学ぶ留学生が集まるようになっています。

特に力を入れているのが「0円留学」というプログラムです。これは名前の通り、お金をかけずに留学できる仕組みで、1日の半分は仕事をしてもらい、その代わりに1日半分の留学費用と滞在費を無料にするというものです。給料は発生しませんが、食事も提供しますので、用意するのは遊びや自由に使うお小遣い程度。それほど気軽に、留学にチャレンジできる環境が整っています。仕事についても、ただアルバイトをするというようなイメージではなく『仕事を学ぶ』というコンセプトで、業務に取り組んでもらっています。

小川:0円留学は他の会社でも行っているのでしょうか?

寺本さん:コロナ前は他にも2社ほどありましたが、現在大規模にプログラム運営ができているのは、完全に当社だけになっています。0円留学の仕組みは、フィリピンで学校法人に加えて、業務提供の場となる別法人の運営が鍵となっており、コロナの影響もあり、それらの運営が難しくなってしまった会社が撤退をされました。

当社は「0円留学ができる学校を世界中でつくる」という企業ミッションがあるので、円安やフィリピンの物価高により、採算が厳しくなっても続けています。0円留学を運営するために新たな事業を作り、外部からも業務を受託するなどさまざまな工夫を重ねています。

志あるすべての若者に海外へ出る機会を。大学生の可能性を広げる環境づくり

小川:どういった人がターゲットなのでしょうか?

寺本さん:基本的には大学3年生・4年生もしくは20代前半の方々を対象にしています。特にコロナ明けは、金銭的な理由で留学を諦める方が増えているので、経済的ハードルに関わらず学べる環境を提供したいと考えています。大学1、2年生は普通に日本で勉強していただき、3、4年生には外に出て広い世界をみてほしいという思いがあります。

小川:そういったサービスを始めようと思った背景は何だったのでしょうか?

寺本さん:会社名が「ストロングジャパン」という暑苦しい名前なのですが(笑)、企業理念として「強い日本を取り戻す」を掲げています。強い日本を取り戻すためには、日本人がもっとグローバル化しなければならないと強く感じています。

日本から見れば優秀な人材が海外に出るのは残念に思われるかもしれませんが、日本人の多くは、海外に行っても最終的には日本に帰ってくるケースが多い。そうした人たちが外貨を稼いで日本により多くを納税できる人材になってほしいというのが、0円留学の背景にある思いです。

「海外で挑戦するハードルを下げたい」—熱意が実を結ぶ起業への道

株式会社ストロングジャパンホールディングス 寺本代表

セブ島での衝撃と出会いから生まれた教育への情熱

小川:そもそも寺本さんが起業しようと思ったきっかけは何だったのでしょう?

寺本さん:もともと教員免許を持っていて、教育に興味がありました。ただ、教育実習を通じて「教員になっても教育業界は変えられない」と思い、まずは営業経験を得るために不動産デベロッパーに就職しました。新卒で2年ほど働いたのですが、基本給は高かったものの、インセンティブが少なく、上場企業の人事制度に従うと出世にも時間がかかる。「もっと稼ぎたい、早く出世したい」という思いから、独立を考えるようになりました。

ただ、具体的に何をすべきか思いつかなかったので、「一旦、海外に行って何か探そう」と考えました。英語力がゼロだった私にとって選択肢は限られており、セブ島の日本語コールセンターに就職することになったのです。

小川:実際にセブ島に行かれてみていかがでしたか?

寺本さん:行ってみると想像以上に刺激的な環境でした。ところが入社2週間後くらいで「急遽、セブ拠点撤退!全員東京本社へ戻ること。」といった衝撃の社内アナウンスが発せられました。東京の一人暮らしの家も家具も全て引き払い、一大決心をしてセブ島に渡った私には、そのタイミングで帰国をする選択肢は無かったため、退職を決意しました。

そんな中、セブ島の語学学校のセールス・マーケティング職という未経験職種に挑戦をする形で、転職することになりました。セールスやマーケティングの担当として働く中で、「自分のやりたかったのは教育事業だ」と改めて気づいたのです。勤務時に社内ベンチャーとして留学エージェント事業を立ち上げ、7ヶ月で単月黒字化させた経験が、私の起業のきっかけになりました。

ビジネスモデルの構築と信念に基づく事業展開

小川:そこからどのように起業へと進んだのですか?

寺本さん:当時、他の会社で「0円留学」を行っているのをみて、この仕組みを学びたいと思いました。そこで語学学校を辞め、セブ島にある日系のBPOセンターに転職し、運営ノウハウを学びました。日中はBPOセンターの運営・マネジメントをしながら、朝晩は自分で留学エージェント事業を始めたのです。

BPOセンターの運営経験を積みながら、「学校と仕事をつなげれば0円留学が実現できる」と考えていました。その思いが実を結び、現在の事業モデルが構築されていったのです。

小川:0円留学の具体的な内容を教えてください。

寺本さん:留学生にはコールセンターやBPOセンターで、テレアポやライティング業務などに従事してもらいます。最初は日本語だけでできる仕事からスタートし、英語力が上がってきたら、フィリピン国内で展開している転職エージェントや不動産事業など英語が必要な業務にも挑戦してもらいます。このようにレベルに応じて英語を使う仕事もできる環境があるのが特徴です。

「サークルのような多様性」が魅力。挑戦し続ける組織文化の育成

株式会社ストロングジャパンホールディングス 寺本代表

新規事業を生み出し続ける組織と自由な挑戦の風土

小川:御社に入社した場合、どのような環境や熱狂できる機会があるのでしょうか?

寺本さん:当社に入って熱狂できるのは、さまざまな新しいことに挑戦できる環境があるためです。教育事業を基盤としながら、飲食店運営や養鶏所の経営まで多岐にわたる事業を展開しています。これらは私のアイデアというよりも、スタッフたちが「こんなことをやりたい」と手を挙げて挑戦しているケースが多いんです。

起業したいけれど何をすべきか分からない方が当社に入ることで新たな発見をし、新規事業や新子会社を立ち上げる機会を得られます。既存メンバーもこうした環境で熱狂して働いています。

小川:キャリアパスについて教えてください。

寺本さん:半年間はインサイドセールスから始まり、次の半年で小さなチーム(部下2人程度)のマネジメントに挑戦してもらいます。その後より大きな組織のマネジメントを経験し、最終的には他部署への配属転換か、自分で新規事業を立ち上げるという選択肢があります。実際には半年と言いつつ1年くらいかかることも多いですが、比較的短期間でリーダーシップを発揮できる環境があります。

小川:新規事業はかなりの頻度で生まれているのですね。

寺本さん:そうですね。毎月とまでは言いませんが、たとえば0円留学という大きな事業の中でも新しいコースプランが生まれたり、新しい担当者が配置されたりと、常に変化が起きています。新規事業を始める際には細かな計画を立て、3ヶ月間の実績をみて継続か方向転換かを判断します。みんな熱心なので、撤退するというよりは、方向転換しながらも継続するケースが多いですね。

若く熱意ある人材集団と「大学サークルのような」組織文化

小川:どのような雰囲気の人が多いのでしょうか?

寺本さん:よくも悪くも個性的な方が多いです。自己主張が強かったり、「やってやるぞ」という気持ちを持った人が多いですね。まだ駆け出しのベンチャーで、日本とセブで分かりにくい事業をしているため、リスクを恐れず挑戦することに前向きな人が集まっています。

社員同士の関係は、「大学のサークルに毛が生えたような感じ」です。20代後半から30代前半が中心で、特にセブ拠点ではプライベートでも仕事でも常に一緒にいるほど仲が良いです。全体で140名ほどの社員がおり、セブが最大の拠点で約70名、残りは東京、福岡、沖縄、宮崎などに分散しています。

小川:海外志向の方が多いということですか?

寺本さん:そうですね。ただ英語が話せない方も多いんです。既にハイレベルな英語でビジネスができる人は欧米企業に行くでしょうが、やる気はあるものの英語を学んでこなかった人が当社を選ぶケースが多い。私自身もそうでしたが、海外で何かを成し遂げたいという思いがあり、そのために英語を学ぶモチベーションを持った人が集まっています。

「熱意を持ち、やり抜く力のある若者」に期待。日本の未来を変える決意

株式会社ストロングジャパンホールディングス 寺本代表

20代は仕事に全力投球できる貴重な時期。高い目標を持つ挑戦者を求めて

小川:これから入社する人に、一番求めているものは何ですか?

寺本さん:今の世の中では「ワークライフバランス」が注目されていますが、私はそれらは40歳以降に取り組むべきものだと思っています。20代や30代のうちは仕事に全フォーカスできる人と一緒に働きたいですね。

私たちは現在の売上で満足しているわけではなく、さらに事業を拡大していきたいと考えています。そのためには「普通で良い」と思っている人では難しいかもしれません。自分も挑戦したい、良い仕事をして1,000万円以上稼ぎたいという強い想いや高い目標を持つ人に仲間になってほしいと思います。

小川:そういった志を持った人を見分けるポイントはありますか?

寺本さん:自分で起業していなくても、事業のアイデアを考えて、一歩でも歩みを進めた経験がある人は仕事へのマインドが高いと判断しています。少しずつ気軽に起業の挑戦ができる時代になっており、「こんな事業計画を考えました」という経験がある方、たとえば「ハンバーガー屋を経営するとして、どこで仕入れていくらで売るか」といったことを具体的に考えたことがある人は、物事のみえ方が違うと思います。

小川:「熱狂できる人」になるために、大切なことは何だと思われますか?

寺本さん:決めたことをやり遂げる力です。「諦めなければ失敗はない」とよく言われますが、当社もコロナ禍で学校を閉じていれば失敗でした。しかしやり続けたことで今は成功しています。

コロナ禍でセブ島の語学学校約300校のうち9割以上が撤退する中、当社が生き残れたのは、0円留学のためのコールセンター・BPOセンターを持っていたからです。コロナで対面営業ができない時期に営業代行の需要が高まり、その仕事を取り込めました。さらに、留学できない日本人のために海外を感じられる沖縄に拠点をつくるなど、困難な状況でもやめるのではなく新たな可能性を模索し続けました。

世界を舞台に新たな挑戦を。グローバル教育ビジネスの未来図

小川:今後、どのような会社にしていきたいですか?

寺本さん:セブ島での事業基盤は概ね整ったので、それらの成功モデルを持って、次はマルタ共和国に展開していきたいと考えています。イタリアの「靴の先っぽ」にある小さな島国ですが、そこでマルタ島0円留学ができる学校をオープンさせる予定です。長期的な目線では、世界中に0円留学ができる学校をつくりたいというのが私たちの夢です。

小川:最後に、学生や若い世代へのメッセージをお願いします。

寺本さん:金銭的な理由から英語学習や留学を諦めた方は、ぜひ当社の0円留学にチャレンジしてほしいと思います。お金がなくても海外へ挑戦できる環境が整っています。当社は挑戦する人を応援しています。世界に羽ばたきたい方、グローバルに活躍したい方、ぜひ一緒に日本を強くする仲間になってください。

会社情報

法人名株式会社ストロングジャパンホールディングス
HPhttps://strong-japan-holdings.com
設立2019年 3月
事業内容・教育事業・海外不動産事業・コールセンター事業・BPOセンター事業・人材事業
採用情報https://strong-japan-holdings.com/employment
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小川莉奈のアバター

編集者

小川 莉奈 - 熱狂ベンチャーナビ編集部

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看護士から一般企業へ就職。その後株式会社デジマケに入社。自身の転職経験を元に新卒~若手の転職者にわかりやすい情報をお届けします。

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監修者

西畑大樹 - 熱狂ベンチャーナビ運営責任者

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新卒で証券会社に入社。その後、不動産・マーケティング・SaaS企業と4社の経験を経て独立。
学生時代は無人島のインターンや創業2か月目の会社でインターン生として2年勤務。
学生時代から新卒就活領域のメディア運営やキャリアコンサルタントを行っていた経験を元に業界や企業理解が深まるインタビュー記事や就活や転職に役立つ情報をお届けします。

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秋山翔一 - 熱狂ベンチャーナビ編集責任者

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新卒で商社に入社。その後WEBマーケティング支援を行う会社に転職。その後、繊維メーカーの役員を経て株式会社デジマケを創業。
年間500記事以上の監修を行っております。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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熱狂ベンチャーナビ編集部はインターンシップ・新卒就活・転職経験者で編成されております。20代~30代の幅広い年齢・職種やキャリアを持つメンバーが在籍しているため、就活・転職の苦しかった経験や成功体験を元に求職者に役立つ情報を発信いたします。

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