【代表インタビュー】株式会社エッジコネクション 代表取締役社長 大村康雄

プロフィール

株式会社エッジコネクション
代表取締役社長 大村康雄
趣味:ビデオゲーム
尊敬する人:両親
人生で一番熱狂したこと:ワールドカップ2013最終予選で、本田圭佑選手のPKで日本がワールドカップ出場を決めた瞬間
座右の銘:なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人の なさぬなりけり
営業・人事・財務を連携させる包括的な伴走支援


エッジコネクションの事業と特徴を教えてください。
大村さん:私たちは、企業が抱える「営業・人事・財務」という主要な経営課題を幅広くカバーする体制を持っています。特に営業支援の分野では、自社でコールセンターを運営していることが大きな強みです。コールセンターでは、クライアントの代わりに営業活動を実行し、提案するだけで終わらない「伴走型」のサービスを提供しています。
私たちは創業当初から営業支援を専門としてきましたが、クライアントとのやり取りの中で自然と支援の領域が広がっていきました。たとえば、営業活動を通じて「スタッフのスキルを上げたい」というニーズに応えるため、研修プログラムを構築したり、人材紹介を行うようになりました。また、営業成果を上げるために必要な財務の見直しや資金運用のアドバイスを行うこともあります。
営業だけでなく、人事や財務の課題にも対応することで、クライアントが抱える経営全体の課題を包括的に支援できる点が私たちの特徴です。このような幅広い対応力は、他のコンサルティング企業にはあまり見られない特徴であり、私たちの大きな強みだと考えています。

幅広い対応力がクライアントにどのようなメリットをもたらすのでしょうか?
大村さん:幅広い対応力を持つことで、クライアントの課題を一貫して支援できる点が大きなメリットです。営業、人事、財務といった領域はそれぞれが独立しているわけではなく、相互に影響し合っています。私たちはクライアントの状況を包括的に把握し、それぞれの施策を連携させることで、事業全体の効率を最大化するサポートを行っています。
たとえば、営業支援を行う中で、営業スタッフのスキルやマネジメント体制に課題が見つかれば、研修プログラムや人材紹介を通じて人事面を強化します。また、営業活動の成果が思うように上がらない場合、財務の面で何か改善できるポイントがないかも確認し、資金計画やコストの見直しといった具体的な支援を提供します。このように、各領域をつなげて一貫して支援できるからこそ、クライアントは安心して私たちに相談してくださるのだと思います。
さらに、窓口が一つに集約されていることで、クライアントにとっての負担が軽減される点も重要です。複数の業者に個別で依頼する場合、それぞれの業者間での情報共有や調整が必要になりますが、私たちはその手間を省き、スムーズな進行を実現します。これにより、業務の整合性が保たれるだけでなく、クライアント自身がコア業務に集中できる環境を作ることができます。
こうした包括的な支援が可能だからこそ、多くの企業から「頼りになるパートナー」として選んでいただいています。この体制が、私たちの幅広い対応力を単なる特徴にとどめず、クライアントに実際の価値として提供できている部分だと考えています。
自分に言い訳できない環境が挑戦を面白くする


なぜ起業の道を選ばれたのですか?
大村さん:学生時代に一度起業を経験したことが大きなきっかけでした。当時は、何をやるべきか、どう成果を出すべきか、全てが手探りの状態で、毎日考え、試行錯誤を繰り返していました。その中で、失敗も数えきれないほど経験しましたが、それを乗り越えたときの達成感は本当に大きなものでした。この時、自分で意思決定をし、自分が責任を負うという環境の面白さを強く感じたんです。
その後、大手企業に就職し、整った仕組みや豊富なリソースの中で働くことで、多くの学びを得ることができました。特に、組織が持つ効率性や金融業界で培ったスキルは、今でも事業運営に活かされています。ただ、サラリーマンとしての安定した環境の中では、自分が本当にやりたいことに挑戦できているという感覚を持てなかったんです。
大きなきっかけの一つは、「自分の人生に言い訳をしないで生きたい」という気持ちでした。起業は、自分自身がすべての意思決定を行い、責任を持つ場です。うまくいけば自分の成果ですし、失敗しても誰かのせいにはできない。その潔さや責任感が、自分にとって非常に魅力的でした。
そういった理由で、自分で考え、自分で責任を負いながらゼロから何かを生み出すことに、強く惹かれ、再び起業の道を選びました。

学生から社会人になり、これまで経験しなかった壁にぶつかった時、どう乗り越えればよいでしょうか?
大村さん:壁にぶつかるということは、これまでの自分のやり方や考え方では限界があるというサインです。それを乗り越えるためには、一度自分自身を見つめ直し、必要に応じて「ガンダムのモビルスーツ」を乗り換えるような意識が重要だと思います。
社会人になると、学生時代の感覚やルールでは通用しない場面に多く直面します。たとえば、学生時代は「答えを持っている」だけで評価されることもありました。先生が当ててくれるのを待つだけでチャンスがもらえた。でも社会人では違います。自分の意見を自分から発信し、行動で示さないと、どれだけいいアイデアを持っていても全く評価されません。「待つ」というモビルスーツを脱ぎ、自ら動く姿勢に変える必要があるんです。
もちろん、そうした変化は簡単ではありません。特に最初のうちは、壁にぶつかり挫折しそうになることもあるでしょう。でも、ここで大切なのは、無理に自分を強く見せようとせず、一度「壊れる」ことを受け入れることです。たとえるなら、戦場でボロボロになったモビルスーツを捨て、新しいモビルスーツに乗り換えるようなものです。古いスーツでは通用しない現実に向き合い、新しい考え方やアプローチを取り入れることで次のステージに進むことができます。
私自身も、過去に何度も挫折を経験しました。そのたびに感じたのは、挫折は成長の前兆だということです。一度「このやり方では無理だ」と認めると、自然と新しい方法を探し始めます。失敗を恐れず、自分の限界を超える挑戦を続けることが、結果として大きな成長につながるんです。
また、モビルスーツを乗り換える過程では、自分を責めすぎないことも大切です。たとえば、仕事がうまくいかなくても、それは必ずしも「自分がダメ」ということではありません。むしろ、「今の方法が合わなかっただけ」と考えれば良いのです。
そして挫折や壁にぶつかることを”怖いもの”と考えないでほしいです。「失敗は新しいモビルスーツがもらえるチャンス」だと思えば、挫折すらも楽しめるはずです。
失敗を恐れない挑戦が若い世代の可能性を広げる


学生時代と社会人になってから、仕事に対する価値観や向き合い方はどのように変わりましたか?
大村さん:学生時代や起業当初は、「世の中の常識を斜めから見ていた自分」を社会に出てから改める必要があると気づかされました。たとえば、「売上目標なんてなくてもいい」「ホワイトボードに成績を書き出すなんて意味がない」と考えていたんです。でも、実際に会社を経営してみると、そういう仕組みがなぜ必要とされているのか、その理由がわかりました。
売上目標は、人が努力の方向性を明確にするために必要な指標ですし、ホワイトボードで成績を見える化することで、チーム全体のモチベーションが高まる効果があります。世の中の「当たり前」とされていることには、それなりの意味や背景があるのだと学びました。
ただ、こうした気づきに至るまでには、実際に自分の考えが通用しない場面に直面し、それを乗り越える経験が必要でした。自分のやり方でうまくいかないと認めるのは正直つらいことですが、その瞬間に初めて、新しい方法を試そうという意欲が生まれます。そういう経験を積むことで、少しずつ自分の価値観が磨かれていったと思います。

社員の育成について、特に若い世代に求めていることはありますか?
大村さん:若い世代には「失敗を恐れず挑戦する姿勢」を何よりも大切にしてほしいと思っています。失敗は成長のチャンスだと考えているので、会社としてもその姿勢を後押しする環境を整えています。
当社では、トラブルが起きた場合でも感情に流されず、明確なルールに基づいて対応する仕組みを徹底しています。たとえば、「誰かの主観で評価されるのではなく、ルールに沿って明確に判断される」仕組みがあるため、トラブルが感情的な対立に発展しにくいんです。この仕組みがあることで、社員は個人のスキルや課題を客観的に振り返りやすくなり、それが次の成長につながると感じています。
また、私たちはただ結果を求めるのではなく、「どこが良くて、どこを改善すればさらに成長できるか」をフィードバックするよう心がけています。社員一人ひとりが、自分の限界を突破するために何をすべきかを明確にし、挑戦を楽しめる環境を作っています。

最後に、これからの展望を教えてください。

大村さん:これからも「若者を育てる会社」であり続けたいと考えています。最近は、「どうせこれ以上は無理だろう」「世の中はこういうものだ」といった考え方で、自分の可能性を狭めてしまう若者が増えているように感じます。
しかし、そうした枠を外して挑戦した人が驚くような成長を遂げる姿を、これまでたくさん見てきました。私たちは、若い世代が自分の可能性を信じ、挑戦し続けられる環境を整え、成長を実感できる場を提供していきたいと思っています。
事業面では、営業、人事、財務といった領域が相互に影響し合う中で、クライアントの企業全体の経営課題を包括的に支援する体制をさらに強化したいと考えています。それぞれの分野での取り組みを連携させることで、単に一つの分野の問題を解決するだけでなく、企業全体の成果を最大化できるような支援を目指しています。
また、海外企業の日本市場進出を支援する取り組みも続けていきます。この分野では、当社ならではのノウハウやネットワークを駆使して、クライアントが安心して市場に参入できるようなサポートを提供しています。こうした活動を通じて、国内外での信頼をさらに高めていきたいですね。
こうした取り組みを通じて、これまで以上にクライアントにとって「頼りになる存在」であり続けたいと考えています。