【人事・採用担当インタビュー】株式会社ナハト 人事戦略本部 新卒採用責任者 岩崎 陵架

近年、SNSの普及に伴い企業のマーケティング手法も多様化しています。そんな中、インフルエンサーマーケティングとSNS広告運用を強みとし、急成長を遂げている企業があります。2018年に設立され、現在ではメンバー数350人規模にまで発展した株式会社ナハトです。
同社の特徴として注目したいのは、若手社員に与えられる大きな裁量です。入社して間もない社員にも重要な業務を任せ、実践を通じた成長を促す育成方針を取っています。
今回のインタビューでは、同社が掲げる2040年に向けた未来構想や「ベンチャー×終身雇用」という唯一無二な企業のあり方について、人事戦略本部新卒採用責任者の岩崎 陵架さんに話を伺いました。
プロフィール

株式会社ナハト
人事戦略本部 新卒採用責任者 岩崎 陵架
趣味
サッカー観戦、ロックフェスに行くこと
尊敬する人
明石家さんまさん
座右の銘
雲の上はいつも青空
学生が読むべき本
「働き方の哲学」村山昇
人生で一番熱狂したこと
ナハトメンバー全員が、市場を変える壮大なビジョンに向かって主体的に動いている第二創業期の今
SNSマーケティングと自社ブランド展開で成長


御社がどのような事業をされているのか教えてください。
岩崎さん:ナハトが行っている事業は大きく分けて2つあります。1つ目は、インフルエンサーマーケティングやSNS広告を中心とした支援事業、2つ目は自社ブランドの商品開発・事業運営です。自社で何でもつくれて、何でも伸ばせるという大きな力を持っていることで、どの業界やどの企業の成長にも貢献できるところが、私たちの特徴だと思っています。
マーケティング事業では、クライアントの商品やサービスをより多くの人に知ってもらい、売上向上を担うことが主な役割です。特に私たちはSNSマーケティングに強みがあり、インフルエンサーマーケティングやSNS広告を活用して、企業の課題解決として売上を上げるための支援だったり、企業のブランド認知を広げる支援を得意としています。対応する媒体としてはTikTokやInstagramを中心に、X(旧Twitter)やLINEの広告運用など、ほぼすべてのSNSをカバーしています。
もう1つの事業として、自社で商品の開発・事業運営も行っています。代表的な商品としては、クレオパトラからインスピレーションを受けたビューティーブランド「Cleo’s Beauté(クレオズボーテ)」や、マグネットを付けて手軽に撮影することができるスマホホルダー「magpic(マグピク)」などがあります。
このように、単なるマーケティング支援だけでなく、自社で商品開発から販売までを手掛けるメーカーとしての役割も担っています。また、その他にも多岐にわたる新規事業にも取り組んでおり、5年後、10年後のメイン事業となるようなものを模索しながら、さまざまな分野に触れています。

SNSマーケティングの競合は多いと思いますが、その中で御社の強みは何でしょうか?
岩崎さん:ナハトの強みは大きく3つあります。
まず1つ目がインフルエンサーマーケティングの強みです。ナハトには専属のインフルエンサーが所属しており、これにより案件をスピーディーに進めることができます。一般的なマーケティング会社だと、インフルエンサーに依頼しても承諾を得るまでに時間がかかることが多いですが、ナハトではすでに関係性のあるインフルエンサーが多数いるため、スムーズな進行が可能となります。
2つ目がSNS広告運用です。TikTok、Instagram、X、LINEなど主要SNSすべてに対応しており、広告運用の全ての業務を自社で一貫して行っているため、クライアントの意向を直接反映することができます。運用を外部に委託していないため、柔軟な対応やスピードを実現できる点が大きな特徴です。
3つ目は、成果報酬型のモデルを採用している点です。クライアント企業の商品が実際に売れた場合のみナハトが報酬を得る仕組みを取り入れることで、クライアント側の広告費用に関するリスクを軽減しています。従来の予算型の広告では、あらかじめ決めた金額を支払っても結果は保証されないというリスクがありましたが、成果報酬型では売れた分だけ費用が発生するため、クライアント企業にとって費用対効果が明確になります。これにより、特に広告予算に制約のある中小企業やベンチャー企業からも高い評価をいただいています。


SNS広告の運用についても、他社と比べたときの特徴を教えてください。
岩崎さん:先ほど触れた通り、ナハトはTikTok、Instagram、X、LINEなど主要なSNSすべてに対応しており、運用を社内で完結させています。この自社運用の強みについてもう少し詳しく説明すると、他社では代理店に卸して運用するケースが多く、その場合、クライアントからの要望を実際の運用者に伝えるまでに時間がかかることが多いです。
その点ナハトでは、クライアントの要望に即座に対応できるだけでなく、広告運用にどの程度の人員が確保でき、どれくらいの時間で対応できるかといった見立ても正確に行えます。
また、大体の売上見込みや規模感も迅速に把握でき、クライアントとその場で具体的な話が進められるところも、他社との大きな違いです。たとえば、クライアントが特定のキャンペーンを打ちたいと考えた際、代理店を挟む場合は運用可能なリソースを確認するのに時間がかかりますが、ナハトではすぐに対応が可能です。
さらに、自社運用の強みとして、クリエイティブ制作のスピード感も挙げられます。画像のデザインやモデルの選定、広告コピーの修正といった細かい調整も、社内で直接やり取りができるため、無駄な伝達ミスを防ぎながら、最適な形で提供できます。このように、社内完結型の運用は、クライアントの希望を叶える上での大きな差別化要因となっています。
ナハトの目指す社風と働き方


会社の雰囲気について教えてください。
岩崎さん:社内の雰囲気を一言で表すと、「強豪校の部活」に近いですね。目標に向かってチームで試行錯誤しながら努力し、成果を目指すという文化が根づいています。ただし、いわゆる「体育会系」のような厳しい上下関係があるというわけではなく、論理的にマーケティングの仕事を追求しながら、部活のように仲間と切磋琢磨し、共に成長していく環境です。
仕事が終わった後も、仲間同士で食事に行ったり、休日に出かけたりすることが多く、社内のメンバーが一緒に過ごす機会は多いです。SNSをいつみても、誰かしらが社内のメンバーと一緒に何かしている様子が投稿されているほどです。
また、新しいメンバーがスムーズに会社に馴染めるように、独自の制度を複数導入しています。一つは「フレカ」という制度で、新しくジョインしたメンバーが会社から支給されたクレジットカードで先輩にランチなどの食事を奢ることができるというユニークな仕組みです。新しい環境に飛び込むときに、自分を先輩に売り込むことができます。
もう一つは「新撰組」という仕組みで、入社6ヶ月目までの新入社員と部長クラスの「総長」がグループをつくり、定期的に交流する制度です。この制度では、入社間もないメンバーが先輩から直接アドバイスを受けられるため、研修では得られない実践的なノウハウを共有できます。
さらに、多くの企業では入社直後の研修は充実していても2ヶ月目以降のフォローが薄くなりがちですが、ナハトでは6ヶ月間継続的にサポートすることで、人間関係に起因する早期退職を防ぎ、強固なコミュニティの形成に成功しています。

新卒社員の配属先やキャリアパスについて教えてください。
岩崎さん:新卒社員の約8割はマーケティング職に配属されます。インフルエンサーマーケティングを手掛ける事業本部か、SNS広告を運用するAD事業本部に入るケースが多いです。残りの2割ほどは、人事などのバックオフィスや社長室などの部署に配属されることもあります。
また、営業系の職種も存在しますが、一般的な営業と異なり、ナハトではクライアントワークを直接行うのはマーケターであることが多いです。特に、ナハトは成果報酬型のビジネスモデルを採用しているため、実際に売上に直結するマーケティング施策を設計・運用できるかが重要になります。そのため、マーケティング職の役割が大きいのが特徴です。
現在、ナハトでは採用を強化しており、新入社員の数も急増しています。特に未経験の方が多く入社するため、即戦力化が重要なテーマになっています。そのため、現在は研修の内容を見直し、「入社3ヶ月で一人前になれる」ことを目標としたカリキュラムを整備しました。単なる実務研修ではなく、思考力やビジネスマインドを鍛えることに重点を置き、より主体的に動ける人財を育成することを目指しています。
個人の市場価値を高める環境と持続的成長への展望


ナハトの魅力はどこにあると思いますか?
岩崎さん:まず「社員同士の結束力」です。10人、30人規模の会社であれば、同じ方向を向いている組織は珍しくありません。しかし、ナハトのような350人規模の企業でも、全員が共通のビジョンを持ち、同じ方向を向いているのは、他にない強みだと思います。ナハトは今後、社員数を10倍の3,000人規模に成長させる目標を掲げていますが、そのときでもこの一体感を保ち続けられるのではないかという期待感があります。
もう一つは「経営陣との距離の近さ」です。多くの会社では社長とは挨拶を交わす程度ではあると思うのですが、ナハトでは役員とも当たり前に会話できる距離感があります。これは、この規模の企業の中では圧倒的に珍しいことだと思います。この距離の近さは単なる親しさだけでなく、実際の経営判断や会社の方向性にも影響を与えています。

ナハトで働く魅力について、学生に伝えたいことはありますか?
岩崎さん:ナハトは「個人の市場価値を高める環境」がある会社です。多くの学生は、ネームバリューのある企業に入ることが市場価値になると考えがちですが、本当に重要なのは、持続可能な市場価値を築くことだと思っています。
そして、それを実現するにはどれだけの経験を積めるかが鍵になります。その経験を得るためには、大きな裁量を持てる環境が必要ですが、ナハトほど早い段階で裁量を与えられる会社はなかなかありません。
たとえば、新卒入社3ヶ月で、数百から数千万円規模の広告運用を任せることもあります。普通の企業なら何年も経験を積まないとできない意思決定を、ナハトでは一年目から任されます。これはナハトが「第二創業期」という急成長フェーズにあり、若手の力を最大限に活かす必要があるからです。
既存事業の拡大と新規事業の立ち上げを同時に進める中で、「待っていれば指示が来る」という受け身の姿勢ではなく、自ら考え行動できる人財が求められています。だからこそ若手にも早くから裁量を与え、実戦的な環境で成長できる機会を提供しているのです。
「新卒の一社員」ではなく、会社の未来を一緒につくる存在として、裁量を持って働きたい人にとって、ナハトは最適な環境だと思います。

今後の展望について教えてください。
岩崎さん:2040年までに社員数3,000人、売上2,000億円、子会社50社を目標に掲げています。これは、単に規模を拡大するという話ではなく、会社としての持続的な成長と、メンバー一人ひとりのキャリアの可能性を最大化するためのものです。
私たちは「ベンチャー×終身雇用」を理想の形と考えており、裁量権の大きいベンチャー企業の環境で働きながらも、長く安心してキャリアを築ける会社を目指しています。メンバーの中には「自己成長したい」と考える人も多いですが、そういった人たちが新たな挑戦をできる環境を社内につくるために、50社の子会社設立を構想しています。
また、それぞれの子会社にはCXO(経営幹部)として200人規模のリーダー人財を育成・輩出する計画です。これにより、現在のメンバー、これから入社するメンバーも、長期的にナハトでキャリアを築ける環境を整えていきます。
新規事業展開に関しては、すでにD2C事業やシミュレーションゴルフ事業など複数の分野に取り組んでいますが、今後2、3年ではこうした取り組みをさらに発展させ、新たなメイン事業として確立することを目指しています。
その際に重視しているのが、ナハトの強みであるSNSマーケティングのアセットの活用です。単に「やりたいことをやる」のではなく、「ナハトのマーケティング力を最大限に活かせる事業」を選択し、確実に成長できる分野にフォーカスしていきます。これにより、持続的な成長を実現し、前述した長期ビジョンの達成につなげていきたいと考えています。
企業情報
法人名 | 株式会社ナハト |
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HP | https://nahato.co.jp |
設立 | 2018年7月10日 |
事業内容 | ・広告代理事業 ・広告コンサルタント事業 ・プロダクション事業 ・Webメディア制作事業 ・D2C事業 |
採用情報 | https://nahato.co.jp/recruit/ |